【つじ田奥の院】で煮干しらーめん🍜を頂きました ― 料亭のような外観から繰り出される傑作煮干しらーめん

2017年1月24日

つじ田奥の院の煮干しらーめん2

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

飯田橋にある煮干しらーめんの名店「つじ田 奥の院」で、ガッツリ煮干し香る青湯系煮干しらーめんを頂いてきましたので、レポートします!

 

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つじ田 奥の院の基本情報

つじ田 奥の院の概要

つじ田は、もともとは御茶ノ水といいますか、小川町の辺りに本店を構えるつけ麺専門店。

つけ麺業態はめん徳二代目つじ田という名前で出店しています。

鶏白湯が強めに効いた動物魚介の濃厚スープに太麺を合わせるという、一時期大流行したタイプのつけ麺よりちょっと鶏に寄せたのシフト

こういったタイプの濃厚つけ麺では古参の部類で、開店と同時に大行列店となり、現在では全14店を構える一大らーめん店グループとなっています。

 

つじ田の代名詞といえば、つけ麺の麺の上に乗せられたすだちと、原了郭の黒七味

つけ麺を1/3はそのまま食べ、次の1/3は黒七味をかけて、最後の1/3はすだちを絞ってサッパリと、と3通りの食べ方を提唱しています。

京都・原了郭の黒七味も、ラーメン業界に広まるきっかけになったのは、このつじ田だと言っても過言ではないでしょう。

 

そんな、一大ムーブメントをおこしてきたつじ田。

店舗内では板前さん風の制服を着たイカツいお兄さんたちが調理をしていて、ちょっと頑固な雰囲気も出してはいますが、らーめんの流行を追っかけてその時々のトレンドに合わせた店舗を打ち出してきます。

本店のある小川町にはめん徳二代目の他に、味噌を提供する味噌の章、肉そばを提供する井関屋があります。

飯田橋にはめん徳二代目の他に、味噌を提供する味噌の章と煮干しを提供する奥の院。

狭い範囲に何店舗も出店する、ドミナント型の出店が得意なグループみたいですね。

 

その他にも最近の担々麺ブームに乗っかって成都正宗担担麺つじ田を出店したり、海鮮丼ブームに乗って日本橋海鮮丼つじ半を出店したりと、イカツいイメージとは裏腹に精力的にトレンドを取り入れた出店スタイル。

奥の院も、やはり煮干しがブームとなっていた2014年頃の出店です。

今回は、そんな奥の院を訪問。開店直後に訪問して以来、約3年ぶりの訪問となりました。

 

立地とアクセス、営業時間

地下鉄飯田橋駅のA4出口を出てそのまま真っすぐ歩くと、右手にめん徳二代目つじ田、味噌の章が見えてきます。

味噌の章を通り過ぎて右に曲がると、右手に何やら小料理屋のような、お洒落でちょっと奥まったところに店舗のあるお店が見えてきまして、そこが奥の院です。

つじ田奥の院の外観

かなり入りづらい外観ですが、普通にラーメン店ですので気にせずに入っていきましょう。

店舗の外、入口右手に券売機がありますので、そこで食券購入です。

 

定休日はなく、月曜から金曜は11時~23時、土日祝日は11時~21時の営業です。

 

メニュー

基本メニューは、煮干しらーめん780円、煮干しつけ麺880円。特製に相当する上らーめんや上つけ麺の他、ねぎ、卵、のり、肉などのトッピング、肉飯と白めし、ビールがあります。

大盛が120円ですので、いろいろ乗っけてしまうと結構な値段になってしまう価格設定ですが、つじ田はめん徳二代目を始めとして全体的に立地がよく値段が高いという特徴がありますので、その中では比較的良心的な部類かと思います。

今回は、煮干しらーめんの大盛と白めしを注文。煮干しの清湯には、ご飯は必須です!

 

システムと雰囲気

今回訪問したときには、やはりイカツめでちょっと愛想の悪い、板前の格好をしたお兄さんが厨房。

東南アジア系の外国人の方が接客とホールを担当していました。

混雑時には、食券を買った上で外で並んで待ちます。食券を回収に来たら渡してしばらく待つと、板前さんから手で合図をされて入店。

ちなみに、周囲に大学が多かったりオフィスも多かったりする関係で、お昼時は数名の並びができていることがありますが、並びの長さは めん徳二代目>味噌の章>奥の院の順

奥の院であれば、待っても10分程度なのではないかと思います。

 

店内では案内された席に着席。

厨房を囲むように全8席のL字型のカウンターが配置されています。

キッチンはオープンで、まるで小料理屋のような雰囲気。

雰囲気は落ち着いていて大人のお店といった印象ですが、近隣の大学生も結構やってきていて、それなりに賑やかです。

 

お水はセルフ。給水器の横には紙エプロンが置かれています。

ティッシュはテーブルの下の棚に置いてある形式。

 



 

煮干しらーめん

つじ田奥の院の煮干しらーめん1

つじ田奥の院の煮干しらーめん2

 

スープ

スープは表面だけを見ると、何やら濁っているように見えますが、これは表面の香味油。

煮干しの魚粉を大量に使った香味油がたっぷりと浮いていて全面を覆っています。

この香味油のおかげで、立ち上る煮干しの香りはかなり強烈!

嫌いな方であればこの匂いだけで、と言いますか、店内に立ち込める香りだけでダメだのではないかというくらいにガッツリ煮干し。

 

レンゲを入れてスープをすくってみると、やや濁ってはいますが清湯に近い醤油のスープ。

こちらも煮干しダシではありますが、そこまでガツンとくるタイプではなく、動物系もうまく使ってバランスを取っているタイプ。

旨味が強くて絶妙なバランスでとっても美味しいです。

 

最近はもみじ(鶏の足)を使うことでドロドロにした煮干しスープが主流ですが、ああいったタイプは煮干しを食べているような感覚で、煮干のだしの美味しさとはまたちょっと違った味わいになってしまいます。

こちらのスープは、動物系もうまく使いつつ煮干しだしの良さを存分に引き出していながら、大量の煮干し油を使うことで煮干しの香りのパンチも効かせた、良いとこ取りのような逸品。

エグみはほとんどないながらも煮干しの苦味と香ばしさはしっかり出してくる、うまい構成です。

 

さすがつじ田というべき完成度。

卓上には、お馴染みの黒七味のほか、タレも置いてありまして自分で味の濃さを調節可能。

確かに、旨味が強い分塩気はやや控えめで、醤油のキレもそれほど感じられませんでしたので、タレを足すのもありかもしれません。

が、今回はそんなことを試す余裕もないほどスープを味わい尽くしてしまい、いつの間にか完飲。

 

麺は細麺というにはやや太め、中細と言うにはやや細めの麺。三河屋製麺製です。

煮干しの青湯にしろドロドロ系にしろ、パツパツという表現がされる加水率が低くて歯ごたえのしっかりした、博多系の進化系のような麺が主流ですが、こちらはちょっと違います。

やはり加水率が低めではあるのですが、パツパツとまではいかず、表面はかなり柔め。

グニッとした弾力が結構内側まであり、しっかり噛み込むと最後のところでパツンと切れるタイプ。

 

スープの持ち上げがやや悪くて、その点はやや印象が悪いのですが、麺としての出来はなかなか。

独特の煮干し油と麺の絡みやすさと、スープと麺の絡みやすさのバランスを取った結果としてこのような麺になったのだと思いますが、狙った効果を出し切れてはいないところが惜しい。

スープも麺も凄く美味しいだけに、この点だけが引っかかりました。

 

トッピング

チャーシュー、ねぎ、メンマ、のり。

メンマは細めのコリコリ系。麺と絡むと食感のアクセントになって楽しいです。

ねぎは、このタイプのややこってり目のスープには必須ですね。油っこくなってしまった口の中をサッパリとさせてくれます。

 

チャーシューは珠玉の出来。低温調理のロースト系なのですが、赤みのところはギュムッとした肉肉しい食感としっかりとした肉の味わいがあり、僅かな脂身はややコリッとした食感の残る、ベストな火の入れ具合。

しっかりと肉の味わいを楽しめる出来で、少し塩気の強い味付けもあいまってびっくりするほど美味しい。

食感は、低温調理のチャーシューでは右に出るもののいない「燦燦斗」のつけ麺の肉に近いものがあります。ちょっとコリッとした食感も含めて非常に美味しいんです。

 

 

まとめ

流行りものに乗っかりつつも、バランス系のスープにガッツリ煮干しの香味油というちょっと普通とは違うアプローチで、完成度の高いものを放ってくる。

さすがはつじ田です。

料亭のような入口、洒落た小料理屋のような内装、イカツい板前さんの雰囲気もあって、事前知識を持たずに訪問すると感動的な食体験を提供してくれるのではないでしょうか。

個人的には麺とスープの絡みが惜しいところですが、それを差し引いてもかなりの高レベルであることに間違いはありません。

点数にするなら85点といったところ。

何か抜群に優れたインパクトがあるわけではないのですが、上手いなぁと思わせる技量があります。

 

 

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