【中華蕎麦 三藤】 ― 自由が丘近くのミシュランビブグルマン3年連続掲載店で醤油らーめん🍜を頂きました!

2016年12月21日

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こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

自由が丘に用事がありましたので、ついでに近くで食事。

自由が丘には、ミシュランガイド東京の、リーズナブルで美味しいレストランを紹介している「ビブグルマン」のコーナーに、3年連続掲載されているらーめん店があるんです。

今回は、そんならーめんの名店「中華蕎麦 三藤」さんで醤油らーめんを頂いてきましたので、レポートしたいと思います。

 

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中華蕎麦 三藤の概要

沿革と雰囲気

このお店、開店は2014年4月と比較的新しめ。

にも関わらず、なんと2014年末発売のミシュランガイド東京2015でビブグルマンに掲載され、現在まで3年連続で掲載され続けている実力店なんです。

その割に、ネット上での口コミやレビューも少なめで、特にらーめんオタク界隈ではあまり話題にならないお店。行列も週末の昼以外はほとんどできていません。

 

外観写真は撮り忘れてしまったのですが、黒を基調とした、ちょっとお高めの小料理屋といいますか、江戸の町屋敷のような佇まい。

高級な蕎麦屋のような暖簾がかかった格子戸で、入り口もちょっと敷居が高いです。

が、中にはいればオシャレならーめん屋さん。緊張しなくても、普通に出迎えて頂けます。

 

内装は黒を基調としたモダンでオシャレな感じ。

ちょっと高いところに設置されたキッチンをL字型に囲むようにカウンターがあります。1辺4席と5席で合計9席。

窓側には待ち客用の長椅子があります。

 

テーブルには、紙ナプキンと紙おしぼり、割り箸がセットされています。

これだけでも、らーめん店にしては珍しいほどコストがかかっています。

 

今回は平日の14時頃訪問。先客1名で、入ったらすぐに着席できました。後客も1名と、この時間帯はかなり空いていますね。

 

店内はホール担当の方と厨房担当の方が1名ずつ。

ホール担当の方は、かなりやる気なさげな雰囲気で、所作がゆったり。

お水もしばらく持ってきてもらえず、お願いしてようやく持ってきてくださいました。

 

立地

最寄り駅は東急大井町線の緑が丘。北口を出て正面の道をひたすら真っすぐ進むと、信号のある交差点の左前方に見えてきます。

ただ、緑が丘という駅は急行停車駅ではないですし、わざわざ訪れるような用事もないかと思います。

その場合は、自由が丘から徒歩10分程度でも行くことができます。

自由が丘正面口を出て、右手方向の線路に沿った細い道を進み、最初の交差点で右に曲がってガードをくぐります。あとはひたすら真っすぐで、暫く歩くと左手に見えてきます。

 

どの駅からもそこそこ距離がありますし、住宅街にあってわかりにくいです。

やはり、商店街をまっすぐ進むだけで良い、自由が丘からのアクセスがオススメ。

 

メニュー

こちらのお店、強気の価格で一時期話題になったのですが、なんと昼夜で金額が異なります。夜は、中華蕎麦が基本的に一律100円増し。以下は、お昼の価格です。

中華蕎麦 醤油 800円、中華蕎麦 塩 800円、煮玉子200円、チャーシュー増し150円、麺大盛り100円、ご飯300円、自家製佃煮の卵かけご飯500円など。

高級そうな雰囲気、自由が丘という立地を考えても、なかなか強気ですよね。

これはおそらく、「蕎麦」という漢字を使っていることからもわかるように、ちょっと高級な蕎麦屋さんを志向してのことなのではないかと思います。

夜はおつまみ類も結構な種類がありますので、蕎麦屋でつまみを頂きながらお酒を飲んで、しめに蕎麦を、というような楽しみ方を目指しているのかと。

そう考えると、なんとなく納得がいきませんか? 僕の個人的な意見としては、従来のらーめん店では高級路線が許されてこなかった、というところにちょっと疑問を感じています。ゆったりと美味しいらーめんを楽しむ、客単価1,500円~2,000円くらいのらーめん店があったっていいじゃないですか。

このお店や、メニュー一新で全メニュー1,000円以上に設定した秋葉原の「くろ喜」がこれからどうなっていくのか、注目したいところです。

 

今回は、中華蕎麦 醤油に、チャーシュー増しと麺大盛りで1050円を頂きました。

入店すると席に案内され、メニューを渡されます。このメニューを見て、口頭注文。

会計は入り口正面のレジで食後に、というシステムです。

 

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中華蕎麦 醤油

注文すると、カウンター内のキッチンで調理が始まりますが、残念ながらキッチンはちょっと高めのカウンターで囲まれていて、調理の様子を見ることはできません。

5分ほどで、丼のみの形で提供。お昼の定食にすると、お盆に乗ってくるようです。

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シンプルな見た目のらーめんで、トッピングは三つ葉とチャーシューのみ。チャーシューは2種類で、豚ロースのロールと鶏のロールですが、いずれも小さめ。

これを増す形だと、煮玉子が200円なのにチャーシューが150円になっているのも納得。

 

表面は、そこそこの厚みの油の層で覆われています。香味油は、鶏油ベースだと思うのですが、すこし辛めのオリーブオイルのような、スパイシーな香り付けがしてあって不思議な感じ。

スープも鶏ガラベースですが、キノコ類をかなりふんだんに使っていそうな味わい。

それでいて、醤油ダレのキレが凄い。

 

レンゲでまず一口すすれば、醤油と香味油の芳醇な香りが鼻を支配して、続いてキノコと鶏が一体となった味わい、最後にかなり強めの酸味がやってきます。

こんなに醤油の酸味を強く効かせたスープというのも珍しい。大塚のミシュラン一つ星店「鳴龍」もかなり、醤油の酸味を立たせていますが、それ以上に立っているかも。

 

化学調味料無添加だそうですが、しっかりとした旨味があり、抜群に美味しいスープです。

かなり独特な構成の醤油らーめんですが、どこかに似た傾向のお店があるかと聞かれれば、やはり鳴龍でしょうか。あちらは牡蠣の旨味がガツンと効いていますが、こちらはおそらく貝類は入っていないか、入っていてもかなり弱め。

鳴龍の醤油から牡蠣を抜いて、かわりにキノコを効かせたようなイメージ。

 

出汁は複数種の素材を組み合わせているはずなのですが、そのどれもが渾然一体となって、かなりまとまりのあるスープになっています。

ですので、「重層的な味わい」というよりも、シンプルさを感じさせるスープ。雰囲気は鶏出汁一本で勝負しているらーめんに近いのですが、でもそれとは違って味わいにものすごい深みがある。

一体感があってシンプルさを感じさせつつ、深見も見せるスープというのは、他のらーめん店で頂いた経験のないものでした。

 

 

麺は中太の平打ち麺。ツルツルっとしていますが、やや弾力もあります。

スープをそこそこに吸って、しっかりと持ち上げてくれますので、スープの香りや味わいもしっかり楽しめる麺。

麺だけすすっていると、スープのうちで醤油ダレのキレがかなり強調された味わいになりますので、なんとなく蕎麦をすすっているような気分になります。

麺との取り合わせまでしっかり設計されていて、本当に緻密に考えて作られたんだと感じさせるらーめんです。

 

 

具材は、三つ葉はかなり良い働きをします。

麺に上手く絡んでくれますし、口に入ると清涼感がパッと広がる。

やや表面がオイリーなスープですので、この口休めはありがたいです。

チャーシューは、どちらも特筆する点はありません。かなり薄くて小さいので食べやすいのですが、それほど特殊な調理が施されているわけでもないですし、非凡とは言い難いもの。

 

 

総評

醤油ダレのキレとシンプルな出汁で食べさせる、一時期流行した鶏青湯系のらーめんに見せかけつつ、ものすごい深見を見せるスープ。

そのスープと絶妙にマッチするように設計された麺。

必要最小限でありながら、しっかりとした働きを見せる具材。

住宅街にポツンと佇むお店で、「有名店で修行した」などの経歴も表に出していないながら、確かな実力を感じさせる一杯でした。

チャーシューに一工夫あれば、手放しに褒め称えられるかもしれません。

雰囲気や小物のコストもあわせて考えると、ゆっくり食事を楽しめる蕎麦店、というような意味合いでこの価格設定も納得。

ホール担当の店員さんだけ、もう少しキビキビとして気の利く対応をされていれば、言うことなしです。

点数にするなら、88点といったところでしょうか。

 

自由が丘周辺でらーめん店をお探しの際には、確実におすすめできるお店です。

鳴龍が星を獲得して、行列がさらに伸びてしまった今となっては、どこかにその面影のあるらーめんを求めて彷徨われている方にもおすすめできるかもしれません。

 

 

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