横浜・関内の【灰汁中華 丿貫】🍜は単価1,000円超えなのに満足度が高い!
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
横浜・関内の「灰汁中華 丿貫」に行ってきましたので、レポートしていきます!
メニューはその日によって変わり、素ラーメンで900円という強気価格のらーめん店。ですが、それに見合った価値を提供してくれる素晴らしいお店でした!
1. 灰汁中華 丿貫の基本情報
1.1 灰汁中華 丿貫の概要
まず、この読めない店名。灰汁が「あく」なのは良いとして、問題は「丿貫」の方です。これで「へちかん」と読みます。
丿貫というのは千利休と同時代の茶人で、千利休よりも質素な茶道を目指した方。ということで、お店の装飾も最低限になっています。
創業は意外と古く、2012年11月。その時点では小料理屋の間借り営業。その後、スナックやバーなどの間借り営業を点々として、2016年2月にようやく店舗を開店。
その一年半ほど前、2014年8月には大阪で分店が店舗を持ってしまうという、いろいろとカオスな経緯を辿ってきたお店です。
店舗を開いてからは、煮干しと蟹という2本柱のメニュー構成となっていますが、どちらも不定期提供。日によってはぜんぜん違うメニューになっていたりします。
ドロドロの煮干しや蟹といったメニューを提供するお店の中でも、こちらのお店は群を抜いた完成度で、フリークからは絶大な支持を誇っています。最近では上野の人気店「さんじ」が「丿貫」の指導を受けてメニュー構成を煮干しと蟹に変更してしまうなど、じわじわと着実に広がりを見せているお店。
夜は居酒屋としての営業で要予約。麺メニューは出る日と出ない日があるようですので、らーめん希望の方はお昼の訪問が確実です。
1.2 灰汁中華 丿貫へのアクセス
最寄り駅は根岸線・横浜市営地下鉄ブルーラインの関内駅です。
路地裏にありまして、駅からはちょっとわかりにくいので注意が必要。
JR関内駅からですと、まずは北口の改札を出て左へ。大きな交差点を斜めに渡って、高速道路と平行に進みましょう。
正面に交番が見えてくると思いますので、その左側の道へ。
最初の交差点を左に曲がり、二つ目の小道を右へ。
しばらく真っすぐ行きつつ、左側の路地を数えましょう。3本目の路地を左に曲がり、少し進んだところの左手。
お店自体にも看板はなく、「丿貫」と書かれた木の板が店頭に置かれているだけなので、見逃さないよう注意です。
馬車道、桜木町、日の出町、伊勢崎長者町の各駅からも歩けなくはないですが、かなりわかりにくいので、地図アプリを片手に目指しましょう。
1.3 灰汁中華 丿貫のメニューと営業時間、システム
メニューは日替わりです。
基本メニューは800円。ちょっと豪華なメニューが900円で肉なしのほぼ素ラーメン状態。
この日のメニューは以下のような感じ。
煮干しそばHybridというのは、最近の定番。通常は煮干しのスープとカニのスープをミックスしたものです。
ママカリ鬼煮干と伊勢海老はこの日の特別メニュー。大抵の場合、食材が入るとこうした限定メニューが数日間に渡って提供されます。
トッピングは肉増し250円とうずらの味玉50円のみ。うずらは3個です。
その他、濃厚煮干し系のお店では定番となりつつある、「和え玉」という替え玉メニューも。こちらは和え玉も常時複数種提供しています。
ということで、らーめんにトッピング、和え玉で1,000円超えはほぼ確実。実際に、他のお客さんの様子を見ていると、皆さん1,200円~1,500円くらいの支払いでした。
営業時間は11時~15時で無休。夜営業は不定なので、Twitterなどで要チェックです。
システムは席についてから注文、レジで後会計制。
行列時は店頭に並んで待ちます。店員さんから声がかかったらお店の中へ。
この日は平日の昼で並び3名。土日で限定の提供が重なったりすると、20人待ちはザラです。
和え玉があるので回転が悪く、20人待ちで1~2時間の待ち時間となります。
2. 伊勢海老そば肉増しうずら味玉+牡蠣の和え玉
2.1 伊勢海老そば
注文すると、まずはトッピングが別皿でやってきました。
うずらの味玉は完熟。かなりしっかりとした味付けで、正直なところ塩っぱいです。「がんこ」で言うところの悪魔肉のような強烈な塩加減。醤油ダレの香りも強いので、この後いただく繊細な伊勢海老そばとの相性はイマイチでした。塩気の強い煮干しそばとは相性が良いはず。
お肉はスライサーで薄くカットされた低温調理のもの。まるで高級なしゃぶしゃぶ肉を食べているような口溶けと脂の甘味で、これはとんでもなく美味しいです。注文した時点で1,000円超えが確定しますが、肉増し注文は必須。
続いてらーめんがやってきました。
泡系とまでは行かないまでも、やや泡立った水面。
そしてトッピングはネギのみという潔さ。
スープは伊勢海老がガツンと香りますが、おもったよりも濃度は控えめ。
五ノ神製作所や四代目けいすけのような、ドロドロ系エビスープを想定して行くと、ちょっと肩透かしを食らうかもしれません。
思いの外スッキリとした飲み心地なのですが、香りや旨味の部分では海老が爆発。これは美味しい。
ただ、どこかで食べたことがあるような味だな、と思っていろいろ記憶を辿ってみると、らーめん五ノ神製作所で提供されていたラーマガ限定らーめんに似ているんです。あちらはオマール海老でしたが、やはり海老100%。海老だけで上手に出汁を取っていくと、行き着くところはこの味なんですね。
ビスクスープのようでいて、でもしっかりらーめん。完成度の高い、素晴らしいスープでした!
麺は濃厚煮干し系のお店ではお馴染みの、細めで低加水のもの。
噛めばパツンと切れる歯ごたえが心地良い、おいしい麺です。
2.2 牡蠣の和え玉
頃合いを見て、牡蠣の和え玉350円を注文。
ニンニクは注文時に入れるかどうか確認があります。今回はアリで注文。
麺の上には、どう見ても「アレ」にしか見えないものが乗っていて、食欲を削ぎに来ますが、これが牡蠣のペースト。おそらく、牡蠣の香味油と一緒に牡蠣をペースト状にしたものではないかと思います。
ペーストだけを舐めてみると、かなり強烈な牡蠣の味わい。牡蠣が苦手な方ならまず食べられないであろう、というくらいにエグミまでしっかり出してきています。
他には、万能ねぎ、玉ねぎ、魚粉、にんにく。丼の下には香味油とタレ。
ペーストが重めでなかなか混ざらないのですが、頑張って混ぜて頂きます。
すると、魚粉やにんにくやネギ類、香味油などが作用してか、牡蠣の強烈なエグミは影を潜め、牡蠣の旨味だけをブーストしたような味わいに変化しています。これは美味しい!
ペーストによって味わいを変えるスタイルというのはなかなか斬新で面白いです。
ただ、タレがかなり強めで塩っぱいです。
煮干しそばも全体的にタレがきつめで塩っぱいので、これがこちらのお店のスタンダードなのでしょう。何度か食べていると、「がんこ」のように中毒になってしまいそうです。
3. 総評
客単価が1,000円を超える設定ながら、肉にもスープにも和え玉にも、全てに特別感のあるしかけが施されていて、「高すぎる」という印象を持たないような仕組みになっています。
特に、材料をふんだんに使ったと思われるスープは絶品。
でもお肉も美味しいし、和え玉も美味しいし。褒めるべきところが多すぎます!
昨今、1,000円オーバーのらーめんが出てきている中で、こちらのお店はかなり美味いこと満足度を保持できている印象があります。少なくとも、個人的には「くろ喜」より断然こちらが好み。
点数にするなら、87点といったところ。
関内付近に御用の際には、ぜひともオススメしたいらーめん店です。
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