【メディアージュ】営業当時のマップ復元&アトラクション紹介! ー 今はなき遊園地のマップ復元シリーズ2

2018年7月22日

メディアージュのアトラクション一覧

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

全盛期のソニーが斬新なアイデアを多数投入して作った屋内型アミューズメントパーク」というと、どんなものなのか気になりませんか?

わずか2年で全アトラクション撤去となり、まさに幻のアミューズメントパークとなってしまった、「メディアージュ」という施設をご紹介していきます!

 

この記事を読むとわかること

 

  • かつてソニーはアミューズメントパーク運営に手を出していた
  • 2年で消滅してしまったアトラクションの詳細、マップを復元!
  • そりゃ潰れるわ、というアトラクション構成

 

 

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1. ソニーは何を考えていたのか

1.1 当時のお台場はアツかった

メディアージュがグランドオープンしたのは2000年の4月。

当時は、今でも現役の「東京ジョイポリス」に加えて、トヨタの「メガウェブ」にアトラクションがあったり、「ネオジオワールド」という屋内アミューズメント施設があったりと、とってもアツい状況でした。

そのあたりの詳しい事情は、ネオジオワールドについての記事に記していますので、是非そちらもあわせてご覧ください。

 

そんな屋内アミューズメントが混戦状態にある中で、ひときわの個性を持って殴り込みを仕掛けたのが、当時の家電界隈・ガジェット界隈で圧倒的な地位を有していた(そしてある意味で傲っていた)ソニーでした。

東京ジョイポリスが入っているデックス東京ビーチのお隣、アクアシティお台場。まさに東京ジョイポリスの裏手に当たる位置に進出したのがメディアージュだったのです。

屋内アミューズメントを切り開いたと言っても過言ではないジョイポリスの裏手に構えるというのは、なかなかの度胸です。アイデアで勝負できると思ったのか、相乗効果を狙えると思ったのかは謎ですが、ジョイポリスは普通に1日潰せる施設ですので、苦しい戦いになるであろうことは火を見るより明らかです。

 

1.2 全く新しい複合エンターテイメント施設を世界展開するというソニーの戦略

メディアージュ館内案内
メディアージュの館内案内。ちょうど日本初の屋内バンジーイベントをやっていたときのものです。

さてさて、そんなメディアージュ、屋内型アミューズメント施設の常識を打ち破るいくつかの特徴があります。

  • ショッピングセンター内にアトラクションが配置されているような形で、入場は無料(入場という概念はない)
  • ビートルズやコカ・コーラのアトラクションがあった
  • ショッピングセンターと一体化しているので、アトラクションは5つしかない

入場が無料になっているのは、屋内アミューズメントとして場所を区切るのではなく、ショッピングの1つの形態としてアトラクションにも立ち寄って欲しいという意図があったのではないかと思います。

 

そんなメディアージュですが、実はお台場に作る前に実験店舗を作っていました。

それがサンフランシスコのメトレオン。モスコーニ・ウエストという一時期アップルの新製品発表会をやっていた国際会議場の向かい側にあります。

日本の前にサンフランシスコで試すというのも不思議な話ですが、アトラクションを3つ設置、うち1つのアトラクションは1999年から約5年間営業を続けました。

が、やはり成績不振で撤退。ソニーの広告塔として、ショッピングと最新鋭のアトラクション、映画館等を融合させた施設を世界展開するという野望は見事に散ってしまいました

 

それでは、いよいよメディアージュにあったアトラクションの詳細を見ていきましょう!

 

 

2. メディアージュのアトラクションとマップ

まずはアトラクションの一覧からご紹介していきましょう。

メディアージュのアトラクション一覧
メディアージュのアトラクション一覧。解像度に限界があるのと、スキャンに失敗して歪んでいる点はご容赦ください。画像をクリックすると少し拡大できます。

どのアトラクションも、1回800円の均一料金。

2,400円のパスポートを購入すると、ミッション:リフレッシュメントを除いて乗り放題になります。

・ワイルドシングス

絵本「かいじゅうたちのいるところ」をテーマにした遊び場。インタラクティブな仕掛けが多数用意されていて、子どもたちが自ら手や体を動かして楽しむことができます。

非常に細かいところまで作り込まれていて、ディズニー顔負け(というと言い過ぎですが)のクオリティではあります。

が、一回800円というちょっとした美術館に入場できる金額に見合っているかと言われると、微妙なところ。

規模的に10分~15分で出てきてしまいますので…。

 

エアタイトガレージ

突然ですが、「バンド・デシネ(BD)」というフランスの漫画はご存知でしょうか。フランス絵本から派生した、日本の漫画とは異なる背景を持つもので、細く繊細な描写はある種の芸術と言えるくらいに昇華されています。

日本では、「孤独のグルメ」などで知られる故・谷口ジロー氏などはBDの強い影響を受けたことで知られています。

そんなBDの大家で、谷口ジロー氏とも共作があるジャン・ジロー(メビウス)の作品「エアタイト・ガレージ」をテーマにしたのが、このアトラクション。

といっても、空間演出がメビウスを参考にしているだけで、アトラクションの内容自体は完全オリジナルです。

3つのゲームからなる複合アトラクションで、8人×4チームの対戦型シューティング、ボウリングのボールを転がし、遺跡などにあるピンを倒していくゲーム、宇宙船風のライドに乗り込みプレイヤー同士で戦うゲームがありました。

ソニーが手がけているので、ゲームとしてのクオリティも上げられそうなものですが、意外と面白くないゲームが多くて残念な感じのアトラクション。

しかも、入場料800円に加えてボウリングのゲームは追加料金500円が発生するという恐ろしい仕組み(もちろんパスポートを持っていても追加料金は発生します)。

そら客入らんわ。

 

メディアージュのアトラクションガイド裏面
アトラクションガイドの裏面。料金表やアトラクションのテーマショップ、テーマレストランの紹介、ソニーのFeliCaを使った非接触IC式チケットの説明などがあります。

 

スターアドベンチャー

ポケステ(プレイステーション用のたまごっち的な携帯ゲーム機)を内蔵した人形を渡されて、その人形をスターにすべく育成していくアトラクション。

館内に散りばめられた作詞・作曲・演奏などのゲームをプレイしていき、その成績によって人形がスターへと育成されていきます。

何度もプレイしないとスターまでは育たないのですが、何度もプレイするためには記録カード別売り300円が必要。

ただし、プレイ料金は最初に800円支払えば、あとは何回プレイしても追加料金無しという仕組み。

この仕組のせいで、妙に待ち時間が長かった記憶があります。

なお、これとは別に1曲2,000円のカラオケボックスもあり、ここで歌を歌うとその姿まで録画されて、テープがスカウトに回されたり、あるいは一般投票で選ばれたりといった、本物のスター発掘的な仕掛けもありました。ソニーはSMEというレコード会社も持っていますから、めぼしい人を見つけて本当にデビューさせる気だったのかもしれません。

 

イエロー・サブマリン・アドベンチャー

同名のビートルズの楽曲とそれをもとにしたアニメ映画をテーマにしたアトラクション。

黄色い潜水艦に乗り込み、艦長と会話をしながら、更にはコントローラのボタンを連打しながらシミュレータライドを楽しむアトラクション。

映像パターンは全7種類あり、当時としては比較的珍しかった何度乗っても楽しめるアトラクションでした。

 

ミッション:リフレッシュメント

コカ・コーラがテーマのアトラクション。

ごく普通のバンパーカーなのですが、宇宙人からコカ・コーラを守るため、指定された位置にバンパーカーを運転していく、というミッション要素が追加されています。

このアトラクションのみ、パスポートでは1回のみの利用制限がかかっています。

なぜパスポートで何度も乗れなかったのかは謎なのですが、これだけは運営がコカ・コーラで独立採算だったのではないかというのが僕の見立てです。

ちなみに、プレショーエリアではコカ・コーラ製品がドリンクバーのようになっていて、アトラクションに入場すればメインショーへと進むまでの間は飲み放題でした。

 

メディアージュのマップ
メディアージュのマップ。レストランやショップ、その他エンターテイメント施設とアトラクションが混在した、新しい形のエンターテイメント施設になっていることがわかります。

 

こんな感じで、なんともオリジナリティあふれるアトラクションが詰め込まれたメディアージュ。

しかしながら

  • それぞれのアトラクション1つ1つを見ると割高すぎる料金設定
  • その割にコストのかかりすぎた、凝ったアトラクション群
  • 少なすぎるアトラクション数
  • 複合エンターテイメント施設としての魅力不足
  • ソニーの業績の悪化(2000年~2002年頃まで悪かった)

などの複合要因だと思われますが、開業からわずか2年後の2002年には全アトラクションが撤去されてしまいます。

その後は、跡地は科学館やソニー製品の展示場として活用。

2001年のネオジオワールド閉鎖に続き、お台場の屋内型アミューズメント施設はまたも敗れ去っていったのです。

ネオジオワールドとは違い、小手先の工夫ではなく、しっかりと将来的な展望を持ち、持てるものをすべて注ぎ込んだ感のある施設で、個人的な印象は良かったのですが、やはり規模的な問題で丸一日遊べない割に高い、というのが大きかったのではないかと思います。

 

 

3. 次に読むのにおすすめの記事

同じくお台場の潰れてしまった屋内アミューズメント施設「ネオジオワールド 東京ベイサイド」については、以下の記事で詳しいアトラクションの紹介、マップの復元等を行っています。

 

潰れた遊園地のマップシリーズを含む、遊園地関係の記事は以下のページにリストアップしています。

こちらを眺めていただいて、気になる遊園地がありましたら個別の記事も是非読んでいかれてください!