ゴーカートだらけの遊園地!?【多摩テック】営業当時のマップ復元&アトラクション紹介 ー 今はなき遊園地のマップ復元シリーズ10

2018年7月22日

多摩テックのマップ

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

この記事では、かつて東京都日野市に存在した遊園地「多摩テック」営業当時のマップを復元しつつ、アトラクションを詳しく解説していきます。

モータースポーツをテーマにした、かなりアクの強い遊園地だった多摩テック。どんなクセだらけのアトラクションだったのか、大量のゴーカートをどう配置していたのか、詳しくご紹介していきますよ。

 

この記事を読むとわかること

 

  • 多摩テックはホンダ系!
  • 大量のゴーカートに加えて、スリルライドもクセしかない!!
  • 狭い敷地を縫うようにカートのコースが配置されていて、もはやマップを見ても何が何やら

 

 

 

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1. 多摩テックって何だ!?

多摩テックは多摩動物公園付近にあった遊園地。

モート(moto: ラテン語で「動きを与える」の意味。モーターや自動車などの英語にはかならずmotoが頭に付きます)のユートピア、「モートピア」という副題が付いていました。

1961年に開園した老舗遊園地で、2009年に閉園。「横浜ドリームランド」に次ぐ、首都圏の老舗大型遊園地閉園ということで大きな話題になりました。

 

経営母体は本田技研工業。自動車やバイクで知られる、あのホンダです。

ホンダ系の遊園地といえば、鈴鹿サーキットのモートピアが有名ですが、これを全国展開しようとしていたようで、多摩テックを始めとして各地に「~テック」を建設する計画があったようなのです。

その1号店としてオープンしたのが、多摩テックというわけ。

車文化の浸透と、自社ブランディングを図ろうとしたのだと思われますが、残念ながらこの計画は頓挫し、結局多摩テックのみが生き残ることとなります。

 

そんな背景もあってか、ゴーカートやそれに類似したアトラクションが多め。

他に類を見ない、かなり珍しい遊園地ではあったのですが、ゴーカートに加えてその後導入されたライドもクセがとっても強いものばかりでした。

 

個人的にはスタッフさんの対応が芳しくなかった印象が残っています。

というのも、通常の遊園地だと若いバイトの方が多いのですが、多摩テックはホンダの再雇用の方が多かったのか社員採用が多かったのか、アクの強いおっちゃんが多数いたんです。

見ず知らずの人と知人だという思い込みをされて、無理やり二人乗りのライドに一緒に乗らされそうになったり、後述しますがコースター系ライドで死ぬような思いをしたり…。

コースターが少なかったこともあって、あまり足を運ばなかった遊園地です。

ネガティブな話になってしまいましたが、それではマップを掲載しつつアトラクションをご紹介していきましょう!

 

 

2. 多摩テック営業当時のマップとアトラクション紹介

多摩テックのマップ
多摩テックのマップ。アトラクション内容から察するに、1996年頃のものだと思われます。

こちらが多摩テックのマップ。

各ゴーカート等のコースを詳細に記してあるのは良いのですが、そのせいでごちゃごちゃとしていてたいへん見にくいです。

が、よくよく見ていくと、よくぞここまで大量のカートアトラクションを導入したな、ということがわかってきます。

 

まずは個人的好みでスリル系から。

・カナディアンジェットライダー

いわゆる普通のジェットコースターで、それほど起伏もないまったり系。

なのですが、丘陵地帯をうまく生かして、ほとんどレールが地面から離れない、地形に沿った見事なコースターでした。林間を爽やかに駆け抜ける、他に類を見ない気持ちの良いコースター。

もともとは運転士付きの動力ありコースターだったらしいのですが、流石にその時代は知りません。

 

・ワイルドリバーアドベンチャー

この時代の多摩テックの代名詞とも言える急流すべり系ライド。

全長510 mの大型の急流すべりなのですが、大小6箇所の落とし込みがあったり、最後には巨大な水車風の装置で高いところまで持ち上げられて、11 mの落差を落っこちたり。

しかもその水車から最後のドロップにかけては、コースが2股に分かれているという凝りっぷり。

ただの急流すべりを作らないのはさすが多摩テック。ギミックの詰まった楽しい急流すべりでした。

 

・UFO

3両連結のコースター型ライドなのですが、なんとライド自体が水平に回転するという珍しいタイプ。

今でこそ「スピニングコースター」というジャンルがありますが、そうしたミニコースターが現れる前の時代。

大したドロップや意図的に水平回転させるようなギミックもなく、やや迫力に書ける内容だったのですが、それでもこんなものを作るとは、やはりクセが強い。

前述した死ぬ思いをしたというのも、このコースター。U字型の安全ハーネスがロックされて無くて、走行中に床まで滑り落ちたんです。ライドが回転するので、下手したら遠心力でふっ飛ばされてたわ!

 

・マッハセブン

ただのぐるぐる回る系ライド(ミュージックエクスプレスやフラッシュダンスの上下動を無くしたようなイメージ)なのですが、それを建物の中に作ったことで、まるで宇宙空間でものすごいGがかかる体験をしているかのような感覚を味わえるライド。

なぜか多摩テックは宇宙も好きでした。

 

スペースタワーはそんな宇宙絡みのアトラクション。とはいえ、ゴンドラに乗ってまったりと登って降りてくるだけの昔ながらの遊園地アトラクション。1997年には急上昇タイプのフリーフォール「スペースショット」へと置き換えられました。こちらは商品名ですが、やはり名前が宇宙絡み。

ガリオンは懸垂式モノレール風アトラクション。自走式で風を切って駆け抜けるだけのライドなのですが、ちょっとした高低差もあったりして、小さな子供がスリルを初体験するのに最適。鈴鹿サーキットモートピアの「フライングシップ」は、おそらくこれを移設したものだと思います。

メリーゴーランド大観覧車トップキャビンは名前通りのアトラクション。メルヘンカップはコーヒーカップ、森の子カーニバルはメリーゴーランドの馬を鹿やキリンなどで置き換えたメルヘン系アトラクションです。ここまで来ると、ちょっと世界観が崩壊気味……。

 

残すは車系アトラクションだけです。

レーシングゴーカートGX

6台のゴーカートが同時にスタートし、レースをするタイプのアトラクション。

1周400 m×2周で争われる、多摩テックの目玉ゴーカートでした。

順位とタイムが電光掲示板に表示され、レース感を煽ってくれます。

 

ワイルドバギー

レーシングゴーカートGXのコースの内側にある悪路を走行する、バギータイプのアトラクション。

そこらの観光地でバギーに乗ると1,000円じゃきかないことも多いですから、パスポートで乗れるのはおトク。

 

・ロードスター

2シーターオープンカーのロードスターをイメージしたゴーカートで、レーシングゴーカートGXのコースの外側にあるコースを走行するアトラクション。

こちらは速度が出ないため、小学1年生から運転できる子供向けゴーカートといったイメージ。

 

・ハイパーカート

未来型の角ばったカートに乗って、多摩テックのメインエリアとレーシングゴーカートGXエリアとを縦断し、さらにレーシングゴーカートGXのコースの外側をぐるっとまわる、多摩テック最長のゴーカート。

最高時速25 km/h、全長1200 mというなかなかのスペック

現在あるゴーカートの中ではアホみたいに長い、「よみうりランド」の「ゴーカート ハイウェイロングコース」が全長1000 m(はるか昔は2300 mのゴーカートがありましたが)ですので、1200 mというのは凄まじいスケール感です。しかもよみうりランドのは2周するというズルい手を使ってるし。

ちょっと話がそれますが、過去に存在したものまで含めると、おそらく国内最長のゴーカートは「日本ランドHOWゆうえんち(現ぐりんぱ)」にあった「F1レーシング」の3000 m。現在はなぜか、そのコースを使ってゴルフカートで走行するアトラクションに改装されています。なんでやねん(おそらく家族みんなで乗るためというのと、メンテナンスコストを下げるため)。

「相模湖プレジャーフォレスト」にも全長3,000 mのものがあったのですが、こちらは短縮されてしまいました。こちらは(当時は相模湖ピクニックランド)世界最長を名乗っていました。

当時から「那須りんどう湖レイクビュー」も「国内最長クラス」を名乗っていますが、こちらは距離表示がないため不明。

 

・フォーミュラGP

車関係のアトラクションが集まるメインエリアの外周をまわる、1周700 m、1人乗りのゴーカート。

プールの下をくぐる長いトンネルがありました。

 

・クラシックカー

ガイドレール付きで、ハンドルが全くきかないタイプの車型ライド。

「としまえん」の「アンチックカー」や「よみうりランド」の「クラシックカー」など、全国の遊園地に類似アトラクションがありました。

こちらは広場の周りを周回するように走るためカーブが少なめ、クラシックカーに幌がついているという特徴がありました。

 

・ロボウォーカー

クラシックカーのすぐ内側を並走するアトラクション。

こちらもハンドル操作不要ですが、レバーを操作するとライドが上下に動くという謎のギミックが付いていました。

 

・スーパースカイライダー

モノレールのようなレールの上を走る、未来型バイク風ライドにまたがって乗るアトラクション。

パークど真ん中の上空を走行するので、園内を見渡すのに便利なアトラクションでした。

 

・外輪船

船の両サイドにスクリューと言いますか、水車タイプの推進機構が付いている見た目の小型ボート風ライドに乗って、水の上をゆったりと散歩するアトラクション。

途中、プール下のトンネルを通過するパートがありました。

 

・トイカート

こちらもレールタイプの車型アトラクション。

おもちゃのような車に乗って、狭い範囲に作られた曲がりくねったコースを走行。

タクシー、消防車など様々なタイプの車がありました。

 

・でんでん虫

UFO、ワイルドリバーアドベンチャーの上空を、かたつむり型ライドに乗ってのんびりと進むモノレールタイプのアトラクション。

現在、鈴鹿サーキットに設置されているものは、ライド形状こそ少し違いますが、システム自体はそっくり。

 

・カートランド

レーシングカートとまではいきませんが、50 ccのそこそこ本格的なカートに乗車できたアトラクション。

ただし、パスポートでも別料金1,000円。

それならわざわざ多摩テックで乗らんでも……というわけで、1998年頃には既に無くなっていた模様です。

 

 

というわけで、横浜ドリームランド、よみうりランド、西武園ゆうえんち、東武動物公園、東京ディズニリゾートという東京外環遊園地群の、よみうりランドと西武園ゆうえんちの間を埋める超ニッチな立地だった多摩テックは、いまいちその存在感を発揮できずに閉園してしまいました。

大手企業が経営母体にあれど、赤字続きの状況には耐えられなかった模様です。

今どき「ゴーカートにのりたい」という子供も多くないでしょうからね。

 

 

3. 次に読むのにオススメの記事

同じく近年潰れてしまった大型遊園地、「スペースワールド」営業当時のマップやアトラクションの詳細紹介などを以下の記事で行っています。

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