香川県内の有名うどん店8軒の観光客目線ランキング
こんにちは、炭水化物愛好家のricebag(@ricebag2)です。
先日、旅行で香川県に伺った際、有名うどん店8軒を回ってきました。自分のための備忘録も兼ねて、それら8軒のお店の率直な感想を残しておきたいと思います。
完全に観光客目線、比較対象は近所の丸亀製麺という、本場の方が見たら怒り心頭な内容ですが、とにかく率直に書いていきたいと思います。ちなみに、近所の丸亀製麺は、うどんだけなら今回のランキングで3位相当。最近の丸亀製麺はレベル高いです。出汁や具材など、全体の調和まで考えても5位~6位には入るかと。
営業時間等は2020年3月時点の情報ですので、実際に訪問される際は、事前に公式情報をご確認ください。
8位 松下製麺所
高松市内、栗林公園から少し北に行ったところにあるうどん店。高松市内観光のついでに行きやすい立地です。周辺は一方通行が多く、駐車場も狭いので車で行く場合は要注意。一応、店舗向かいに4台分の駐車スペースがあります。
うどん1玉230円。麺だけ渡されて、自分でデポを使って温め直して食べる形式。かけか醤油で食べられます。ネギと天かすは無料。
製麺所らしくツルツルのキレイな麺肌。かなり柔らかめで、弾力も弱め。胃に優しいうどんという印象で、ヨソモノからすれば丸亀製麺よりはなまるに近い、緩めな感じ。
出汁は抜群に美味しい。香りよくしっかりと旨味もあるいりこ出汁に、良い塩梅の塩味。素朴ではありますが、「究極の普通」的な傑作出汁。
総じて、わざわざ観光で行くようなお店ではなくて、近所にあったら毎朝通いたい、そんな地域密着のお店。観光客が感動を求めて行くところではないと思います。
7時~15時, 水曜定休
7位 がもううどん
坂出市。高速からも離れているので、わざわざ行く立地。強いて言えば、高松から丸亀に下道で向かうなら、立ち寄れるかも?
周辺にすれ違いができないレベルの狭い道が多いので要注意ですが、駐車場はビックリするほど広いです。
うどん1玉150円、天ぷら各種100円。
超有名店のため、常時行列ができています。
どんぶりに入った麺を頂いて、自分で出汁や醤油をかける形式。
表面はツルツル、もっちりしつつ、中心にはしっかりとしたコシ。ただ、最近の他のうどん店のレベル感からすると、もっちり感、コシともに弱め。2012年に行ったときは抜群に美味しいと思ったんですが、最近、近所の丸亀製麺のレベルがやたらと上ったせいで、感動できなくなってしまいました…。
やはり、地元の方が定期的に、気軽に食べるうどん屋さんであって、観光客がわざわざ感動を求めに行くお店ではないと思います。
8時30分~13時30分, 日月定休
6位 山越うどん
綾川町。周辺に観光地はありませんし、高速からも遠いのですが、高松に拠点を置くなら、高松市から琴平に向かう途中に立ち寄れる立地。駅からも遠いので、車必須です。駐車場は複数あって広いです。
釜たま発祥と言われるお店。不思議な構造をしていて、道路に並んでお店に入り、うどんを注文してゲット、天ぷらを乗っけて会計後、外に出て屋外テーブルや庭の椅子で食べます。
かまたまが1玉300円、かまたまやま(山かけ)が1玉350円です。テーブル上にある専用のだし醤油をかけていただきます。
モッチリ感とコシはそこそこあります。うどんの熱で半熟になった玉子のマイルド感と、甘みのあるだし醤油、かまたまやまの場合は山かけのトロトロ感も相まって、バランス良く美味しい。2012年に「かけ」を食べたときにはイマイチだと感じたので、釜たまに特化したうどんなのかもしれません。
ただし、高松市内でも同程度のクオリティの釜たまは食べられると思います。例えば、4位のうどんバカ一代とか。
ちなみに、写真の天ぷらはじゃがいも天。甘辛く煮たじゃがいもを磯辺揚げにしてあります。揚げたてならむちゃくちゃ美味しいやつですが、残念ながら冷えてました。さぬきうどん店は、総じて天ぷらの扱いが残念。せっかく美味しい天ぷらなので、もっと愛情がほしいです。
9時~13時30分、日曜定休
5位 長田うどん
うどん激戦区、まんのう町。うどん店がひしめく立地で、3位の小縣家の斜向い。うどん巡りをするなら、超有名店「谷川米穀店」も町内にありますので、必ず立ち寄ることになるであろう場所。まんのう町の中でも、このあたりは琴平にも近いので、金比羅さん詣でのついでに立ち寄れます。
釜揚げの聖地。似た名前で、同じく釜揚げの聖地である「長田 in 香の香」との間にはお家騒動があって話がややこしいので、詳しく知りたい方は検索を。私は2012年に長田 in 香の香、2020年に長田うどんを訪れました。間が空いているのでなんとも言えませんが、現在ではどちらが格段に美味しいということもない、という印象を持っていますので、個人的には寄り易い方で良いのではないかと。
釜揚げの小が310円。
うどんは熱々でモッチリ。コシもそこそこにありますが、やはり釜揚げですので、モッチリ感を強調してきます。小麦の香りも楽しめて、とっても美味しい。出汁もいりこの香りが高く、こちらも美味しい。
香川でないと食べられない味かと言われると微妙なところですが、釜揚げ向けにチューニングされている分、チェーン店と比べるとやや優勢。
近くに用事があれば、立ち寄りたいお店。
〒766-0023 香川県仲多度郡まんのう町吉野1290−1
10時~17時30分、木金定休
4位 手打十段うどんバカ一代
高松市内。繁華街の瓦町からもそれほど遠くなくて、琴電瓦町や花園からも歩ける。かつ、駐車場もしっかりとある。それでいて6時開店という、高松を拠点にしたうどん巡りの最初の1杯にもってこいのお店。
釜バターうどん発祥のお店。釜たまにバターを乗っけて粗挽き黒こしょうをかけた、俗に和製カルボナーラと言われるタイプのうどんです。
かけは小210円と決して高くないのですが、釜バターは小490円。やや高い。バターもそんなに大きくないんですけどね。天ぷらは、ほぼ全品100円。鶏天を食べてみたら、大きくてコスパよし。
うどんはムッチムチ。もっちりとして弾力があって美味しい。そこに、玉子のまろやかさとバターの香り、黒胡椒のアクセントが効いて、醤油の香りも相まって、確かに和風カルボナーラを作ったらこんな感じだろうな、という味わい。美味しい。
色々なメニューを食べる地元の方と、釜バター一色の観光客が入り交じる名店。行きやすさ、営業時間も考慮すると、釜バターはちょっと…という方でも訪れる価値はあるのではないかと。
6時~18時、定休なし
3位 小縣家
まんのう町。5位の長田うどんの斜向いにあります。駐車場充実の大型店舗。
しょうゆうどんの元祖。大根を1本(場合によっては半分)とおろし金を渡されて、自分で大根おろしを作るスタイルで有名。
しょうゆうどん小470円。かけも含め、全体的に高いです。
ムギュッとしつつしっかりと芯のある、コシの強い良いうどん。うどん単体でも非常にレベルが高いのですが、しょうゆうどんは驚くほど全体のバランスが良い。自分でおろした大根おろし、自分で絞ったすだち、自分でかけた醤油、ゴマ、ネギ、しょうがと、いずれも自分で適当な量を入れているにも関わらず、出来上がった味のバランスが驚くほど良いのです。程よい甘み、酸味、塩味のバランスと、食感、更には「みぞれうどん」とでも言うべき舌触り。その全てが高次元で融合しています。甘みのあるオリジナルのしょうゆと、明らかに水気の多い大根がキモだとは思うのですが、なんでこんなに美味しいのか不思議。
ちょっと高いですが、この不思議なバランスを味わいに、是非一度は訪れていただきたいお店。
〒766-0023 香川県仲多度郡まんのう町吉野1298−2
9時30分~15時、月火定休
2位 上杉食品
三豊市。香川県内の観光地に向かうには、どこに行こうにも行き過ぎたところにある立地。父母ケ浜に行くときに…と言いたいところですが、早朝のみという難易度の高い営業時間。強いて言えば、徳島県の祖谷渓、かずら橋等に香川県側から向かう際に、といったところでしょうか。
早朝のみ営業、メニューはかけと醤油のみ、トッピングは玉子と納豆のみで天ぷらは無しという、製麺所らしい潔いお店。
小250円。
啜れば唇でプルプルと踊る、美しいツルツルの麺肌に、ムニッとしつつも噛めばパスッと切れるうどん。素朴ですが、ハンパなく美味しい。寒い時期だったので温かいしょうゆうどんを食べたのですが、それでもこのコシと麺肌の滑らかさは素晴らしい。冷で食べたら更に素晴らしそう。いわゆる「讃岐うどん」といって思い浮かべるようなタイプの、典型的なうどんとしては抜群の出来栄え。少なくとも、今回回った8軒ではダントツです。
素朴で温かいお父さんお母さんの接客も気持ち良い。
立地、営業時間とも難易度高めですが、それでも訪れる価値あり。
6時30分~8時(土日は9時まで)、月曜定休
1位 おか泉
宇多津町。丸亀からも、瀬戸大橋からも近いので、そちら方面の観光のついでに立ち寄るには比較的良い立地。
「ひや天おろし」というメニューで有名な行列店です。
ひや天おろし1000円、ぶっかけだと418円です。個人的には、こういう豪華系のお店では、餅天や鶏天などを食べたいのですが、ぶっかけおろしで食べられるのは海老天ベースのひや天おろしのみ。客単価のためとはいえ、ツラい…。
ただ、味はバツグンです。麺肌はもちろんツルツル。表層はムニュッとして柔らかめですが、噛むとどんどん弾力を増していきます。芯付近はものすごくしっかりとしたコシ。表面から内側にかけての、弾力のグラデーションが凄まじい。驚きとともに感動できる、素晴らしいうどんです。もちろん、ぶっかけのつゆも美味しいですし、天ぷらも海老天を中心にハイクオリティ。嫌々ながら注文しましたが、1000円分の満足感は十分に与えてくれます。
香川を訪れたら、たとえ前後の予定をちょっとずらしてでも、なんとしても訪問すべきお店。
〒769-0208 香川県綾歌郡宇多津町浜八番丁129−10
11時~20時(土日は10時45分開店)、月火定休
番外編 ゆうすけ(大阪)
大阪は西中島南方の「ゆうすけ」。個人的には、今まで食べたうどんでベストなので、比較対象としてご紹介。
私の住まいは関東~東海あたりでフラフラしているのですが、大阪に出張や旅行に行くたび、旅程を捻じ曲げてでも行ってしまうお店。15時の新幹線で帰れる状況でも、18時の開店を待って、このお店に立ち寄ってから帰ります。
とり天ぶっかけ880円。値ははりますが、注文を受けてから揚げる大きな鶏天ゴロゴロと、ハンパなく美味しいうどんで満足度高いです。
うどんは「おか泉」に近い、弾力のグラデーションが凄まじくて、表面付近はムニュッとしているのに中はグッと堪える、ものすごいコシのタイプ。麺線がキレイに折りたたまれていて、見た目にも美しいです。程よい鰹節の香りも良いですし、揚げたてアツアツの鶏天もサクサクジューシーで美味しい。
特に開店ジャストに入ったりすると、天ぷらを揚げはじめて、麺もそれから茹ではじめて、とものすごい時間がかかりますが、待つかいのある素晴らしい逸品。そんなにうどんを食べまくっているわけではありませんが、やはり未だに人生ベストです。
11時30分~14時30分、18時~21時、日曜定休
番外編2 一鶴
香川のもう1つの名物、骨付鳥の有名店。
一般的な鶏肉である「ひな鳥」(若鶏)と、成長した「おや鳥」のグリルを楽しめます。
ひな鳥は、普通に鶏肉のグリル。胡椒の効いたオリジナルスパイスが特徴的ですが、ごく普通の酒のつまみレベルの印象。
おや鳥はコリコリと弾力のある、噛み切れないほどのお肉で食感が特徴。同じくスパイシーで塩味も強くて、まさに酒のつまみという感じ。
おにぎりを鳥の油に付けて食べるのもまた名物なのですが、それもご飯に鶏油を付けたもの以上でも以下でもありません。
あくまで、胡椒の効いた鳥のグリルと言われて想像するものの範疇を出ません。地元の方々が日常的な飲みに使うのには良いお店だと思いますが、観光客がわざわざ行って食べて感動できるようなものでは無いと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません