おしゃれな空間で至極のワンタン麺🍜 ― 池尻大橋の八雲

2017年5月3日

八雲の特製ワンタンつけそば黒だし特盛

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

池尻大橋にある八雲というお店に行ってきました。

こちらは「たんたん亭」というワンタン麺が有名なお店で修行をされた方のお店。

たんたん亭系列には有名店がたくさんありますが、その中でも断トツに知名度が高いのが、この八雲。

超複雑系の美味しいスープに浮かぶ、ツルツルのワンタン。そんな絶品ワンタン麺が頂ける八雲のレビューと、たんたん亭の系譜などの基本情報をお届けしていきます!

 

 

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1. 八雲の基本情報

まずは、概要、アクセス、メニュー、営業時間などの基本情報から。

 

1.1 八雲の概要

修行先はたんたん亭。

たんたん亭は、今でも京王井の頭線浜田山駅近くにあるらーめん店です。

ただし、創業者は不在。1977年に開店した老舗なのですが、創業者は飽きっぽいというかやや変わった方で、たんたん亭の向かいにおでん屋さんをオープンし、その後おでん屋さんをさぬきうどん店に業態変更、さらにおでん屋さんに戻すといった迷走を経て、現在は西荻窪で新たに「支那そば いしはら」というらーめん店を開かれています。

たんたん亭もおでん屋さんも、もちろん「いしはら」も現存しているという、レシピ開発の腕については間違いのない方。

 

そんなたんたん亭出身者のお店は、中央線以南の城南地域に広く分布しています。

有名所では、目黒の「かづ屋」もその1つ。1989年の開店以来、多くの著名人も通う有名店です。

荏原町の「しなてつ」や

大久保の「麺屋 悠」など、多くのお弟子さんも排出されています。

 

さて、こちらの八雲はそんなたんたん亭直系のお弟子さんの1人。

ただし、八雲の店主さんが修行されていた時代には、たんたん亭創業主の石原氏はすでにいらっしゃらなかったそうで、石原氏のお弟子さんというわけではないようです。

八雲はたんたん亭系列の中でも特に人気が高く、有名ラーメンランキング本の上位常連

たんたん亭系列としては珍しい「行列のできる店」としても有名です。

八雲は1999年に創業した、たんたん亭直系の中では比較的新しいお店。中目黒で創業し、その後、池尻大橋に移転(向かいにはTETSU系の有名店「麺屋 和利道」がありました)。2017年に近所に再移転して、現在のお店になっています。

 

1.2 八雲へのアクセス

最寄り駅は田園都市線の池尻大橋駅

東口から地上に出たら、後方へと進みます。

左側の道を数えながら真っすぐ進み、4本目を左に曲がります。

少し行くと右手に見えてきます。改札から徒歩5分ほど

中目黒や渋谷、駒場東大前からも歩けなくはありません。渋谷からですと、道玄坂を登るなどの方法でR246に出て、真っ直ぐ西へ。池尻大橋東口で左に曲がれば、あとは上記案内のとおりです。

 

1.3 メニューと営業時間

こちらはタレに種類があって、トッピングのワンタンにも種類がありますので、メニューが極めてややこしいのですが、実際は組み合わせで決まりますので説明は単純です。

 

まず、らーめんの形態は

  • 支那そば: 700円
  • つけそば: 720円

の2種類です。支那そばは細麺で固め、つけそばは幅広の麺でややもっちりになります。

 

どちらかが決まったら、次にタレの種類を選びます。

  • 白だし
  • 黒だし

白だしは白醤油を使っていて、醤油の風味はすごく弱いので塩に近い印象。黒だしは逆に醤油の風味をしっかりと効かせたタイプです。

個人的には黒だしが好みですが、白だしのほうが人気。

 

続いてトッピングを選びましょう。ワンタンに種類があるのでややこしいのですが、

  • 肉ワンタン6個: 200円
  • 肉ワンタン3個: 100円
  • エビワンタン6個: 400円
  • エビワンタン3個: 200円
  • 特製(肉ワンタンとエビワンタン3個ずつ): 300円
  • 特製ハーフ(肉ワンタンとエビワンタン2個ずつ): 200円
  • チャーシュー: 300円(皿盛りは350円)
  • 味玉: 100円
  • のり: 100円
  • 切り落としチャーシュー: 150円

という構成。なぜかバラの食券がなくて、それぞれ「肉ワンタン麺」や「特製ワンタン麺」といった名前になっているのがややこしさの原因です。

オススメ/人気は、やはり2種類のワンタンが両方入る「特製ワンタン麺」や「特製ワンタン麺ハーフ」。

チャーシューも美味しいので、1,000円を超えますが「チャーシュー特製ワンタン麺」を注文されている方も多いです。

 

麺の量は、大盛り1.5玉が+100円、つけそば専用の特盛2玉が+200円です。

 

営業時間はこんな感じ。

八雲の営業時間
営業時間リスト。ピンぼけしていてすみません…。

昼が11:30~15:30

夜は17:00~21:00

火曜定休、月曜夜もお休みです。

 

店頭まで来たら、行列ができていればそのまま接続しましょう。

店頭待ち椅子が7席。店内にも待ち椅子が約7名分あります。

店頭の先頭まで来て、店内の待ち椅子に空きができたら食券機で食券を購入して店内待ち椅子へ。

店員さんの案内を受けて、席が空き次第着席というかたちになります。

八雲行列時の注意事項
行列時の注意事項。専用の駐輪場、駐車場はありませんのでご注意を。

今回は土曜日のお昼の訪問で、20名ほどの行列、30分ほどの待ち時間でした。

 

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2. 特製ワンタンつけそば黒だし特盛とチャーシュー特製ワンタン麺白だし+味玉

今回は盛りに盛って、僕は特製ワンタンつけそば黒だしの特盛。本当は切り落としチャーシューを入れたかったのですが、売り切れていたので同行者の支那そばに通常チャーシューを乗っけてもらいました。

同行者はその結果チャーシュー特製ワンタン麺白だしに味玉トッピングという、フルコンボ状態に。

2人で2,620円というちょっとした豪遊をしてきました!

 

2.1 特製ワンタンつけそば黒だし特盛

まずは特製ワンタンつけそば黒だしの特盛から。

八雲の特製ワンタンつけそば黒だし特盛
特製ワンタンつけそば黒だし特盛の全体像。丼が3つ来ます!

つけそばにワンタンをトッピングすると、ワンタンはなんと別皿で提供してくださいます。

ワンタンスープとつけそばを別々に楽しめるという、なんたる贅沢。

 

麺は幅広のピロピロとしたタイプ。表面はツルンとしていて、中はややモッチリ。加水率高めのしなやかで美しい麺です

小麦の香りも良いですし、つけだれの持ち上げも良い。

八雲のつけそば特盛の麺
つけそばの麺(特盛)。麺の上には刻み海苔、レモン、柚子胡椒が乗っています。

刻み海苔のトッピングに加えて、丼の縁には柚子胡椒、麺の上にはレモンが乗っています。

ときどき柚子胡椒を麺につけて食べれば、ぴりりとしたアクセントと爽やかな香りが口の中に広がりますし、最後はレモンを絞っていただけば、さらにサッパリ!

味変アイテムまでさすがの完成度です。

 

つけダレは黒だしですので、色合いは醤油っぽいもの。

八雲つけそば黒だしのつけダレ
つけそば黒だしのつけダレ。いわゆるシャバ系醤油っぽい色合いのルックスです。

顔を近づけると、しっかりとしていて華やかなカツオの香り。

八雲の支那そばは4つのスープを組み合わせた複雑系で有名ですが、つけそばのつけダレは配合を変えているのか、あるいは使うスープを変えているのか、カツオが先行してそれを動物系が下支えしているような、支那そばとはちょっと違った味わいです。

そばつゆにインスパイアを得たような作りですが、そばつゆと比べれば醤油の香りはやや影を潜め、出汁の旨味と香りを全面に出しつつ香味油でまとめ上げたような仕上がり。

 

スープはサラッサラですので、麺との絡みが悪いのかと思いきや、厚めに張られた香味油の油膜のお陰でしっかり麺に絡んでくれます。

抜きん出た個性があるわけではないのですが、緻密に計算された複雑で優しい味わいが抜群に美味しいです!

 

別皿で提供されるワンタンは、白だし系のスープに入っています。

八雲特製ワンタンつけそばのワンタン皿
特製ワンタンつけそば付属のワンタン皿。黒だしのつけそばを頼んでも、ワンタンは白系のスープです。

ただし、こちらも白だしの支那そばとはまったく趣が異なります。

やはりカツオがしっかりと香る、つけそば型のチューンのスープ。

さらに塩気は支那そばよりも控えめですので、タレは白だしよりも控えめな模様。

つけそばと比べれば香味油も少ないですので、これはもう完全に「ワンタンスープ専用のスープ」になっています。

 

つけそばを注文すれば、2種類のスープが楽しめておトクなのですが、支那そばともつけそばとも異なるスープですのでご注意を。つけそば白だしのスープ割後に近いのかな?

 

ワンタンは、餡はかなりプリッとした弾力のあるタイプです。

肉ワンタンはしっかり肉の風味は感じさせつつも臭みはなし。エビはプリプリ感のあるエビの間に、すり身のような柔らかい部分が挟まっています。

いずれもスープ以上にしっかりとした味付けがされています。

皮はツルツルすべすべ。このできはやはり、都内最高峰と言って間違いないかと。

 

3.2 チャーシュー特製ワンタン麺白だし+味玉

続いて、同行者のチャーシュー特製ワンタン麺白だしをちょっと味見。

つけそばにはチャーシュー麺の設定がなくて、バラで注文すると50円高くなってしまうので、こちらに乗っけてもらいました。

八雲のチャーシュー特製ワンタン麺白だし
チャーシュー特製ワンタン麺白だし。味玉も乗っけてフルアーマー状態です! 食べかけを撮影したので、麺が上に飛び散っていてすみません…。

麺はやや低加水で、表面付近はモチっとしつつも噛めばパツンと切れるタイプ。

スープはもはや分析を許さないほどに複雑。4つの寸胴でとったスープをブレンドしたものに、さらに白醤油ダレを加えています。

どの出汁が立つということもない、ま~るく丸まったようなスープ。まろやかで穏やかで優しく、でも塩気は立っているという不思議な味わいです。

あまりにも内向きに丸まってまとまりすぎていて、個人的には突き抜けた何かが欲しい! と思ってしまうのですが、やはりスープの完成度としてはピカイチ

 

チャーシューはロースに食紅で色を付けてローストしたタイプ。

サクサクと歯切れのよい絶妙な火入れ具合。肉の旨味も詰まっていて、しっかりと甘めの味付けも施された絶品チャーシューです。

 

 

3. 総評

ハンパじゃなく美味しいですし、個々のパーツも絶品。

研究に研究を重ねて足し算引き算を繰り返した結果行き着いた、究極のスープといった風情。

店内は床と天井はコンクリ打ちっぱなし。壁面やカウンターはモノトーンで固められていて、スタイリッシュでとってもオシャレ。

休日にはデート客も多く訪れます。

そんな素晴らしいお店なのですが、個人的な好みを点数にすると

85点

くらい。

美味しいんですが、突き抜けた何かのない丸まった支那そば白だしのスープは、個人的にはストレスを感じてしまいます。

突き抜けた何かがあると、このお店のコンセプトがまるごと崩壊してしまいますし、現在の形がこのお店の目指すところだというのもわかるので、もう完全に僕の好みだけの話なのですが…。

僕個人の思いとしては、ネギ油の香りや煮干しの風味を活かした「しなてつ」の方が好きなのです。

 

 

4. 次に読むのにオススメの記事

ということで、荏原町にあるたんたん亭系列にしてかづ屋のお弟子さん、「しなてつ」のレポートもあわせていかがでしょうか。

 

らーめんって体に悪そうなイメージですが、実はある工夫をすれば、むしろ健康に良い食べ物なんです。

どんな工夫をすればよいのか、以下のページで詳しく解説しています。

 

らーめん店の味が自分好みかどうかって、レビューを読んだだけだとわかりにくいですよね。あらかじめ自宅でお取り寄せをして食べてみておけば、時間もお金も節約することができます!

なんでお金の節約になるのか、お取り寄せの方法など詳細は以下のページで。

 

その他、これまでに様々ならーめん店のレポートを書いてきました。らーめんの食レポ記事は以下のページからどうぞ!