中正記念堂で、まるでエンタメショーのような衛兵交代を見学 ― 台湾旅行記第12回
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
台湾旅行初日、象山に登ったあとは台北101でお茶をして(詳細は後日投稿予定)、中正記念堂へと向かいました。
中正記念堂では、蒋介石の巨大な像を守る衛兵の交代を見学することができます。
さすがに、ロンドンのバッキンガム宮殿での衛兵交代ほど大規模ではありませんが、エンタメ要素もあって楽しいですし、1日に何度も開催されますので、中正記念堂の観光ついでに見学するのもアリだと思いますよ。
中正記念堂へのアクセスと衛兵交代の時間
中正記念堂へは、淡水信義線または松山新店線の中正記念堂駅から歩いてすぐです。
中正記念堂は、英語ではCKS Memorial Hallと書かれています。CKSというのは、蒋介石のこと。
英語表記がChiang Kai-shekなので、頭文字を取ってCKSなんです。
ちなみに、中正というのも蒋介石を指す言葉。その他にも、介石、瑞元、志清も同じく蒋介石のことらしいですよ。
さて、中正記念堂駅に到着したら、案内板に従って5番出口へと進みましょう。
階段を上がったら右手方向に進むと、中正記念堂のある巨大な広場へと出ます。
衛兵交代は、9時から17時までの毎正時に行われます。
1日9回もありますから、観光のついでに立ち寄ってみる、というスケジューリングがしやすくてありがたいですね。
最後の交代のあと、冬場は17時10分、夏場は18時10分に国旗の後納が行われます。
冬場であれば、最後の交代から続けて見る事ができますので、これを狙ってみるのもアリかも。
中正記念堂前の広場はとっても広い!
地下鉄の出口から中正記念堂までの間には、とっても広い広場があります。
この広場は正式名称を臺灣民主紀念園區というそうで、民主国家である台湾の建国を記念し、かつ蒋介石の功績を称えるというのが目的の広場なんですね。
白が美しく、巨大な広場の門
5番出口を出て通路を進み、広場に出たら右手を見れば中正記念堂があります。
その反対側、左手を見ると広場の門。
この時点で、かなりデカいです。さすがは台湾の国家的威信をかけた広場。
台湾は国としては第二次大戦後に建国された新しい国ですし、こちらの広場に至っては1980年頃にできたとのことで歴史的な重みはないのですが、その分、近年も含めた台湾の方々の国に対する思いというのを感じることができる広場です。
うり二つの双子の文化施設
さて、振り返って中正記念堂の方を向いてみます。
そうすると、左右に非常によく似た建物が建っています。
中正記念堂の方を向いて右手が劇場。
反対の左手はコンサートホール。
どちらも中華風の建築で、外観からは劇場やコンサートホールとは思えない造りですね。
訪問時は劇場の方に改修が入っていて、営業はしていないようでした。
これら2つの建物の前はとっても広くてフラットなので、ダンスをしている学生さん、楽器の練習をしている学生さんなどもいて、若者たちが集う場所になっていました。
賑やかで楽しい、まさに国民のための広場といった雰囲気。
広場に入ってから中正記念堂までが遠い!
いよいよ、中正記念堂の方を向いて写真を撮ってみましょう。
その様子がこちら。
遠っ!
あまりにも遠すぎて、ちょっともやがかかっちゃってますよ。
Google Mapで距離を測ってみますと、写真を撮った地点から記念堂の入口まで400 mちょっと。
歩いて5分強といったところでしょうか。
あいだに何もない、平地の広場で向こう側まで400 mって凄まじいですよね。
400 m走が直線で出来ちゃうんですよ。
日本では考えられないスケール感です。それだけ、蒋介石に対する思いが強いということなんでしょうね。
ちょっと余談 ― 蒋介石は皆から好かれているわけではない?
ちなみになんですが、台湾の方々は全員が蒋介石を良く思っているのかというと、そういうわけでもないようです。
蒋介石は第二次大戦後に台湾にやってきて、軍事力も行使しつつ台湾を収めた、いわば外省人のトップのような人物です。
台湾では未だに、第二次大戦後に台湾へとやってきた外省人と、それ以前から台湾に住んでいる本省人という区別がある程度残っていて、その間には隔たりがあります。
現在の台湾という国を作ったのは蒋介石で間違いないのですが、それをよしとするかどうかについては人によって意識が変わってくる可能性もあるんです。
中正記念堂の下はショッピング施設!
さて、5分ほど歩いて中正記念堂に到着しました。
ここから広場を振り返ってみるとこんな感じ。
奥に見える建築物がいずれも巨大なのでちょっと遠近感が狂いますが、人の大きさを見て頂ければ距離感がわかるかと思います。
やっぱりデカいですね。
ここに到着したのが14時40分頃。
まだ衛兵交代のセレモニーまでは時間がありますので、ちょっと下に降りてフラフラしてみます。
中正記念堂の横方向に回り込んでみると、記念堂の1階に入る入り口があります。
ここから入ってみると、なんと上には巨大な銅像がある建物なのに、そのベース部分はショッピング施設になっているんです。
お土産物を売っているようなお店から、フードコート、レストランなどもあり、さらには美術展をやっているスペースも。
この日は子供向け玩具の展覧会のようなものもやっていて、子供連れで賑わっていました。
国家のシンボル的な施設の下がこういった施設になっているのはちょっと不思議な感じですが、やはり国民の憩いの場や文化施設になっているのを知って、納得。
1階を通り抜けて上に上がると、一部が補修工事中でした。
この時点では前からは見えないようになっていますが、時期によっては正面にも工事が入るかもしれませんのであらかじめご確認の上お出かけください。
衛兵交代を見学!
14時50分ごろに記念堂の中に戻ると、衛兵交代を見学しようと沢山の人がすでに待っています。
スペースを確保して、開始を待ちます。
記念堂の中はこんな感じ。
高さ6 mという巨大な蒋介石の銅像を、左右2名の衛兵が守っています。
この衛兵は、1時間のあいだ身動きを取ることができません。
身だしなみを整えたりといった作業は、補佐の人がやっていました。
1時間身動きできないってなかなかキツいですよね。
カユいのとか意識し始めたら、もう耐えられなくなりそう笑
3交代制だそうで、1日に3回出番があるということなので、かなりキツい仕事ですね。
衛兵交代開始!
時間ぴったりに、「カツン!」「カツン!」とゆったりしたペースで音を響かせながら、交代要員2名とそれを率いる指揮官1名が入場してきました。
一歩一歩、一挙手一投足を揃えながら、ゆっくりと蒋介石の像前まで歩を進めてきます。
次に任務を終えた2名も同様に、一つ一つの動作を、息をピッタリ揃えながらゆっくりと像の前までやってきます。
像の前までやってきたら、いよいよセレモニーの開始。
四角形、横並び、ひし形など様々なフォーメーションをとりながら、銃剣を投げて渡しあったり、バトンのようにくるくると回したり。
ショー的なエンタメ性もあって、なかなか見ていて楽しいです。
ちなみに、この衛兵の方々は皆さん178cm以上なんだとか。
他にもいろいろ厳しい基準があって、それをクリアしたエリートでないとなれないんだそうです。
思いの外セレモニーは長くて全部で15分ほど。
しっかりとしたセレモニーを堪能して、駅へと向かいました。
セレモニーのない時間帯は、衛兵さんの近くに行って写真を取ることもできます。
ミスタービーンのように衛兵を笑わせようと試みることもできそうですが、怒られないかどうかはわかりませんのであしからず。
今回は、中正記念堂の観光と衛兵交代見学の様子をお届けしてきました。
このあとは、西門~台北地下街~士林夜市で食べ歩きをしてきましたので、次回はそのレポートをします!
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