台湾の金瓜石で、日本家屋と水墨画の背景が混ざったような不思議な世界を堪能 ― 台湾旅行記第21回

2017年7月10日

金瓜石の太子賓館

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

台湾の中では、日本人にとっては比較的マイナーな観光地ではありますが意外と日本との関係は深い「金瓜石」というところに行ってきましたので、レポートしていきます!

この金瓜石、場所は超有名観光地「九份」のすぐそばですので、せっかく九份まで行かれるのでしたら、あわせて行くことをオススメしますよ。

金瓜石までのアクセスについては別記事で詳しくご紹介していますので、そちらをご参照ください。

 

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金瓜石は金鉱山の町

九份から2 kmほど奥に進んだところにある金瓜石は、台湾が日本の統治下にあったころ、金鉱山の街として栄えたところです。

現在の観光の主力は、その金鉱山があった頃の町並みを保存してあったり、金の博物館があったりする市営の施設。

その他にも、商店街に相当する老街があったり、大きな関羽像があったり。鉱山の町にはつきものの廃墟もあちこちで見られます。

派手さはないですが見どころ満載ですので、詳しくご紹介していきますね。

 

黄金博物館へ!

バス停でバスを降りるとすぐ、目の前に金鉱山関係を展示した公営施設の入り口があります。

金瓜石黄金関係施設の入口

以前はほぼすべての施設が無料だったようなのですが、2016年の途中から一部有料になった模様。

相変わらず「地球の歩き方 台湾 2016-2017」の情報は更新されていませんでしたし、日本人で行かれる方があまり多くないためか、ネット上の情報もアップデートされていないものが多いのでご注意ください。

 

大半の施設は無料なのですが、黄金博物館と金鉱山を発掘して公開している部分、美術品の展示室などが有料です。

黄金博物館は80元(約320円)、金鉱山内部に入るのが50元(約200円)、砂金掘り体験が100元(約400円)といった料金体系になっています。

 

戦前の日本を感じさせる建物たち

この鉱山は、日本の統治下で金を採掘するために掘られたもの。

したがいまして、住宅や各種施設なども当時の日本風になっています。

 

まず発見したのは駐在所。まさに日本の駐在所風の建物ですよね(特に説明書きがなかったので、新しく作った建物かもしれません)。

金瓜石の駐在所風建物

 

続いてこちらは、長屋形式の住居。門が閉ざされていますが、奥に見える建物はかつての日本を彷彿とさせます。現地では四連棟と書かれていましたが、日式宿舎などとも呼ばれているようです。

金瓜石の長屋風宿舎

 

 

こちらは1階はカフェ、2階は美術品の展示室になっていますが、外観はまさに昭和の日本の木造建築(実際に作られたのは大正時代。ただし、現存するのは大幅に補修されたもの)。

金瓜石博物館区内のカフェ

 

続いて、当時の日本の皇太子様ご視察に備えて作られた住宅(実際に使われることはなかったそうです)。和風の建築に日本風の庭園ですが、背景に切り立った岩山があるところにミスマッチを感じます。

金瓜石の太子賓館

金瓜石の太子賓館庭園

金瓜石の太子賓館内部

台湾らしい水墨画の世界の風景の中に、日本風の建築。なんとも不思議な組み合わせが面白いですね

 

しばらく階段を登っていくと、金や瓦礫の運搬に使われたのでしょう、トロッコ用の軌道がありました。

金瓜石のトロッコ軌道

 

黄金博物館は意外とショボい!?

さらに少し進むと、黄金博物館が見えてきます。

金!

金瓜石黄金博物館前の金の字

 

博物館の中には鉱山の様子の断面ミニチュア模型があったり、

金瓜石黄金博物館内のミニチュア模型

 

金が岩の中にどのように含有されているのかという展示があったり。

金瓜石博物館内の石に含有される金の展示

ちょっとキラキラしているのが金!?

 

金細工の展示は細かい仕事が凄いです!

金瓜石博物館の金細工

 

一番人気は、人の手では持ち上がらないほど巨大な金塊に触りながら写真を撮れるコーナー。

世界最大級の金塊に触りながら写真を撮れるとあって、大行列でした。

金瓜石博物館の金塊

 

展示品数はかなり少なくて、「あれ、これで終わり?」という程度

以前の無料の頃なら素晴らしいと思えたんだと思いますが、正直なところ80元の価値はないと思います。お隣の坑道見学のほうがオススメ。

 

黄金博物館を出ると、ミュージアムショップ。こちらはひたすら「金グッズ」。

金の延べ棒型のメモ帳、クリップなどなど、黄金関連グッズがたくさんありましたので、ちょっと面白いお土産をお探しの方にオススメですよ。

 

金鉱山内見学はおもしろい!

黄金博物館の少し手前には、五番坑道(本山五坑)という金鉱山の内部を探検できる施設があります。

こちらは追加料金50元が必要。

 

せっかくなので見ていこうと思って係のおばちゃんに話しかけると、「黄金博物館はあっちだよ!」と案内されます。

いやいや、そこは見終わったんですよということを英語と身振りで何とか説明すると、今度は「追加料金かかるよ!」と言われます。

そんなに入らせたくないのか…。

追加料金かかるのもわかってるよ、と伝えると、ようやくチケットを買わせてくれました

 

本山五坑の入口の脇には、こんな巨大なコンプレッサーが置いてありました。

金瓜石本山五坑横のコンプレッサー

当時使われていたものだそうで、坑道内は空気がこもってしまって最悪の場合窒息に至ってしまったりしますから、無理やり新鮮な空気を送り込むためにこんな装置を使っていたんですね。

見た目には男のロマンが詰まったような感じで、見ているだけでテンション上がります!

 

金鉱山の見学は、まずは映像の視聴からスタートです。

映像では、この坑道は埋められていたものを最近発掘した、という様子とインタビューで構成されています。

インタビューで作業の監督をしているおっちゃんが、「昔は手で掘ってたから大変だったけど、今はダイナマイトで掘削するからめっちゃ早いよ!」というようなことを強調していたのが印象的でした。

短時間にできるということを強調されるとなんか怖い!笑 安全第一でお願いしたいところです。

 

映像が終わると、続いてヘルメットを渡されて、坑道の構造と注意事項についての説明がお姉さんからあります。が、中国語なのでまったく理解できません。大したことは言ってなさそうなのでスルーしちゃいました。

説明が終わると一度外に出て、いよいよ坑道内散策に出発! ここから先は自由行動ですので、自分のペースで進んでいきましょう。

本山五坑外のトロッコ

金瓜石本山五坑の入口

 

坑道の脇には、先ほどの大きなコンプレッサーからの空気を送るための配管がありました。

金瓜石本山五坑の空気用配管

 

坑道内はこんな感じ。しっかりライトがありますし、地面も滑らないようになっています。手すりもありますから安心ですね。

金瓜石本山五坑内部の通路

ちょっと水が滴るところもありますので、少し汚れてもかまわないような服装をオススメします。

坑道内は外と比べてひんやりしていますので、羽織れるレインウェア的なものがあると便利かも。金瓜石自体標高も高いですから、台北市内と比べるとちょっと涼しいですよ。

 

いたるところで当時の様子を説明するための人形がありました。
こちらはトロッコで運搬している様子。

金瓜石本山五坑内のトロッコ展示

 

トロッコ通過後の様子(?)。

金瓜石本山五坑内の爆破の展示

 

ライトアップの関係で緑っぽいのですが、ここの岩に金が含まれているらしいですよ。

金瓜石本山五坑内の金を含有する岩

 

つるはしで掘削しています。

金瓜石本山五坑内の掘削の様子

 

こちらは休憩の様子ですね。そこまで再現しなくても笑

金瓜石本山五坑内の休憩の様子

こんな感じで楽しみながら歩いていると、坑道の出口にたどり着きました!
入口と出口が違うんですね。ヘルメットを返却して坑道内探検終了です。

こちらは金鉱山内部の様子を知ることができて楽しめましたし、お子様がいらっしゃる場合には探検気分で楽しめると思いますので特におすすめです。

 



 

見晴らしの良いところに行ってみる

この金瓜石、海のすぐ近くにある山の中腹にあります。

つまり、もう少し山を登ってみれば海が見えるはず!

 

黄金博物館のある公営施設の敷地内にも山の上に神社の跡地があるのですが、そのあたりはニュースサイトGIGAZINEでレポートされていますので、今回は違うところに行ってみましょう。

黄金博物館の奥にあるこの橋を渡って

金瓜石黄金博物館横の橋

しばらく道なりにふらふら歩いていると、茶壺山という名前の山を発見。

こんな感じの階段がひたすら続いています。

金瓜石茶壺山の入口

とりあえず登ってみましょう。

延々と階段を登り続けること15分ほど。海が見えてきました! 天気はこの上なく不安な感じですが…。

茶壺山登山道から見えた海

海の砂浜付近がちょっと黄色っぽいのがわかりますか?

鉱山の開発に伴って汚染された排水が流れ込んだ結果、河口が金色になっていったんだそうです。現在では大分範囲が狭くなってしまっていますが、それでもハッキリと黄色に見えましたよ!

 

さらに登っていくと、道路に出ます。

茶壺山登山道中の道路

ここまで車で来れたんかい! と、これまでの努力を否定された徒労感に襲われつつ、かなり霧が濃くなってきましたのでこの先の登山は危険だと判断して断念。

ここまで早足で30分弱でして、この先も同じくらいの距離を登ると茶壺山の山頂に到着するようです。

 

晴れていれば、そこからの景色は素晴らしいはずですよ~。

ちなみにこの茶壺山という山は、黄金博物館の裏手上の方に登っていったところにある「金瓜石神社遺跡」への道中から見ると、綺麗に急須の形に見えるようです。

それでこんな不思議な名前がついているんですね。

 

若干の徒労感に苛まれつつも、茶壺山の登山道から見える新山の街(金瓜石と九份の間にある街)の景色が良かったので、ちょっと満たされた気分。

茶壺山登山道からみえる町並み

やはり、山間の坂の街というのは絵になりますね。

 

 

十分の街を散策

巨大な関羽像の勸濟堂

茶壺山登山道を降りてきて、さらにそのまままっすぐ下っていくと、勸濟堂というお寺に出ます。

こちらは後ろに巨大な関羽像が控えていて、なんとも豪奢な雰囲気の建物。

金瓜石の勸濟堂

世界で二番目に大きい関羽像らしいのですが、一番はどこなんだ…。

 

廃墟もたっぷりの階段の街!

やはり、鉱山の街というとかつては栄えたものの、現在では人口も減って寂れているところが多いもの。

この金瓜石も例外ではなく、探せばたくさんの廃墟があります

普通に町中にありますし、中を覗くのも簡単ですので廃墟好きにはたまらないポイントかと。ただし、安全性は保証されませんので、そのあたりは自己責任でお願いしますね。

金瓜石の廃墟1

金瓜石の廃墟2

 

商店街はやはりお店も少なめですが、ちょっとお洒落なカフェがあったりして良い雰囲気。

坂の途中にある感じも楽しいですよね。

金瓜石の老街

 

 

日本人は多くないけど、せっかく九份に行くならあわせて回りたいスポット

この金瓜石は、日本人が多くありません。

僕の滞在中は、一人も見かけなかったほど。わずか2 kmしか離れていない九份は日本人だらけなのに、なんだか不思議な感じです。

ですが、日本統治時代の雰囲気が残り、また、栄華盛衰を見事に表したようなちょっと切ない雰囲気も楽しめる街で、軍艦島や尾道などがすきな方なら間違いなく楽しめる場所。

黄金博物館付近はキレイに整備されていて、坑道見学などはお子様でも楽しめるようになっていますから、お子様連れにもオススメ。

ということで、華やかな観光地ではありませんが、結構幅広い方が楽しめる場所だと思います。せっかく九份への旅行を計画されていらっしゃるようでしたら、あわせて金瓜石も訪れてみてはいかがでしょうか。

 

訪問の際には、黄金博物館周辺以外はGoogleMapがズレていたり、ガイドブックの地図が省略されすぎていてあてにならなかったりしますので、自分で歩いて、自分の足で見つけるというスタンスで行かれるのが良いと思います。

ただし、細い路地が複雑に入り組んでいますので万が一迷ってしまったときのためにGoogle Mapなどが使えるよう、wi-fiルーターを持っていくのがオススメ。

日本でレンタルしていけば、比較的安く借りられますよ。

台湾のWi-Fi

 

次に読むのにオススメの記事

金瓜石へのアクセスについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。

 

台湾旅行に関する次の記事は、金瓜石のすぐ近くにある定番の観光地、九份のレポートです!

食べ歩きも楽しいし、夜景も幻想的で美しいし、やはり一度は訪れたいスポット。

無料wi-fiの接続方法や混雑を避けるコツなども含めて以下の記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

その他、台湾旅行の準備情報や手配方法、他の旅行記記事などについては以下のまとめページからご覧ください。