台北観光で最大の見所、故宮博物院へは朝イチに行くべき! ― 台湾旅行記第9回
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
台湾旅行のはずが何故か一度沖縄を経由し、沖縄をじっくり観光したりしていたせいで、9回目にしてようやく台湾観光開始となります。
今回から、ガッツリ台湾観光していきますよ!
今回は、初日の朝の観光。初日の朝はまず、台北観光最大の目玉である故宮博物院を目指します。
アクセスや混雑状況、展示物の詳細などあわせてご紹介していきますので、長くなりますがお付き合いください。
ホテルから故宮博物院へ!
早朝に出発してみる
朝は、7時にホテルの部屋を出ます。
仕事以上に早起きですが、観光に取れる時間が中2日しかありませんので、全力で観光したいんです!
フロントに行くと、朝食があるから食べていけ、とのことです。
前日の連食であまりお腹は空いていませんが、せっかくなのでお言葉に甘えることに。
頂いたのは、ビーフン、炒めもの、チキンナゲット、フライドポテト、お粥など。
チキンナゲットとポテトは冷めてるうえにパサパサで美味しくないのですが、ビーフンが適度な歯ごたえがあり、味付けも絶妙で美味しい!
さすがに冷凍食品的なものより中華の方が美味しいんですね。
最寄り駅へはMRTで
さて、7:20頃に府中駅に到着。
板南線に乗り、台北車帖で淡水信儀線北方面(淡水方面行き)に乗り換えます。
乗り換えがうまく行ったこともあって、士林駅には7:45頃の到着。
故宮博物院のオープンは8:30ですので、まだ時間があります。
バスで向かうと早すぎるので、歩いて行ってみましょう!
故宮博物院へは、士林駅から徒歩でも行ける!
実は、士林駅と故宮の間は、3 kmほどなので、十分歩けるんです。
士林の2番出口を出て、左にまっすぐ進んでいきます。
こんな道を、15分ほどまっすぐ。
1月なのに、台湾にもハイビスカスが咲いているんですね~
その間、右に曲がる道はほとんど無いはずです。あっても、住宅地に向かう道だけ。
こんな感じの斜め右に進む少し細い道が見えてきたら、そちらに曲がります。
突き当りを再び斜め右へ。また15分ほどまっすぐ行くと、左手に故宮博物院の入り口が見えてきます。
バスでアクセスすると、左手のバス停に到着することになると思います。帰りのバスもここから出発していましたよ。
写真を撮りながらまったり歩いて、30分強でした。
バスで向かう場合
バスで向かう場合は、士林駅のこの辺りにあるバス停から、故宮と表示のあるバスに乗り込みましょう(スマホでは地図が表示されない場合があります)。
営業している時間帯なら、5分に1本以上出ていると思いますよ。
いよいよ故宮博物院へ
門から建物までが遠い!
さて、故宮の門をくぐると、
広場が見えてきます。
人影がチラホラ見えてきましたね。歩いている間はずっと1人だったので、ちょっと底知れぬ不安がありましたが、ようやく安心。
正面の大きな建物が博物院の本館。まずはこちらを目指しましょう。
入り口は階段の上にあります。
結構登ったんですが、このフロアが1階です。
入場料金
右手のドアから入ると、目の前に券売所があります。
料金は250元。約1,000円と、台湾にしてはやや高め。東京国立博物館(東博)の常設展(620円)より高いです。
ただ、台北では外せない観光地ですし、東博のコスパが良すぎるだけで、価格分の価値はあると思いますよ。
展示品数字体は東博と比べれば少ないのですが、その分、展示されているのは一級品ばかり。
一品一品が尋常じゃないクオリティです。
開館時間
普段は朝8時30分~18時30分です。
金曜と土曜日だけ、閉館時間が21時に変更になります。
いよいよ入場! セキュリティチェックはあるけれど…
入場券を購入したらその左手、建物の中央付近に入場ゲートがあります。
入場ゲートに到着した時点ではは開館前の8:25ですが、すでに行列が形成されています。(開館時間は8:30)
まだ行列は短いので、並んでしまいます。
この入場口の左手にはオーディオガイドの受付や、マップを配布しているインフォメーションなどがありますので、必要な方は入場前に入手しておきましょう。
オーディオガイド、マップともに日本語版もありますよ。
オーディオガイドはスマートフォンのようなタッチパネル式の機械を使いますので、順番に見ないと次のガイドが聴けないなんてこともありませんし、便利そう。
ただ、説明を聴いているとその分時間はかかりますので、そこら辺は次の予定と要相談ですね。
さて、開館時間ぴったりにチャイムが鳴って、入場が始まります。
金属探知機のゲートがありますが、荷物検査はありませんし、一切ポケットの中身も出さずに通過します。
金属探知機が鳴動してもスルーですので、結構なハイペースで入場が進んでいきます。
ただし、大きな荷物だけは入って右手のクロークに預けるよう言われますので、荷物はハンドバッグ程度にしたほうがベター。
故宮博物院の効率的なまわり方と、オススメ展示物
朝イチで入場したら、まず向かうのは…
お客さんは、入場すると二手に分かれて早足で進んでいきます。
一方は、入って左手にある、象牙や珊瑚を彫って作られた彫刻のコーナーへと向かっています。こちらは、中国語を話す方が多い印象。
もう一方は、3階にある、綺麗に輝く石「玉」を削って作られた白菜のコーナーへ。こちらは日本人がまっさきに目指している印象。
後々の混雑状況や見やすさを考えると、やはり故宮のメインである白菜を先に見るのが良いかと思います。
朝イチは白菜へ!
僕も他の日本人と一緒に白菜を目指します。
が、本来なら階段を登って右に進むべきところ、誤って左に進んでしまったので、先に鐘などを見ることになりました。
こちらはササッと終えて、反対側の白菜へ。
白菜の部屋は入る方向、見る経路などが全て指定されていまして、階段を登り終えたところとは反対側にある通路から入場しなければなりません。
白菜は、3種類展示されていますが、やはり一番見事なのはこれ。
これの何が凄いって、もとはただの石なんですよ。
それを削って磨いてこの形にするだけでも凄いのに、着色していないのに緑色になるべきところは緑色に、白になるべきところはしろくなっているんです。
ザックリ削って大体の色がわかってから作り始めたんでしょうけど、それにしても配色が絶妙過ぎる。
高い技術とものすごい偶然とが重なって出来たと思われる、恐るべき逸品です。
石なのに白菜の葉っぱの軽やかさとみずみずしさも感じられるから凄い。
ちなみに、上にはイナゴが2匹乗っています。
やっぱり地球の歩き方の台湾には嘘が多い……
海外旅行のガイドブックといえば、地球の歩き方。
僕も地球の歩き方には大変お世話になっているんですが、台湾編は情報に嘘が多い。
この故宮博物院でも、写真撮影は禁止と書いてあったのですが、現在ではルールが緩和されてフラッシュ撮影以外はOKになっています。
このルールが変わったの、最新の地球の歩き方が発売されるより前だと思うんですが…。
故宮のパンフレット等からは、「撮影禁止」という注意書きが削除されただけで、「撮影OK」とは書かれていませんので、迷っている日本人の方が結構いらっしゃいました。
撮影はOKになっていますから、周りの方の迷惑にならない範囲でガシガシ撮影しちゃいましょう。
3階のその他の展示物
3階には、他に玉の削り方などを紹介するコーナー、様々な玉の彫刻、古代中国の遺物などが展示されていました。
あとの数部屋は、頻繁に展示替えがある模様です。今回は、きらびやかな壺類、宝飾品などの展示でした。
2階へ。目玉展示物が無いフロア
この時はまだ9時前。このくらいまではかなりゆったり見学できました。
2階に降りると、ここは陶器や磁器が中心。
柄物ももちろん素晴らしいのですが、無地のお皿が更にすごい。
こういったもののグラデーションや釉の乗りなんかは、偶然にも左右されるはず。
そうした無地物も、一級品だけが展示されています。
オレンジ~金色に輝く釉を塗ったお椀です。
実物の輝きは凄まじかった!
他には、プロジェクションマッピングを駆使していたり、有名な絵がデジタル塗り絵になっていたりと、インタラクティブな形で楽しむことができるデジタル博物館のような施設もありました。
この時計、プロジェクションマッピングで投影されているんですよ。
ここは、お子様をお連れの方ならはしゃいでしまうこと間違いなし。
観覧途中にグズってしまったら、2階階段前から右手奥を目指しましょう。
9時を回るとかなり混雑し始める
2階は9時から9時半頃にかけて回っていたのですが、このくらいの時間になると、かなり混雑し始めます。
場所によっては、こんな感じで通路が全面人で埋まってしまうほど。
特に、ツアーが見ている展示物の周りには、ツアー客が何重にもなって見物していますので、そこに何があるのかさえわからないような状況です。
更に、ツアーガイドの声が大きいので、もはやゆったり鑑賞するという雰囲気ではなくなってきます。
スタッフが「お静かに」というプラカードを持って巡回しているのですが、ガイドさんたちはお構いなしに喋り続けます。
なかなか、博物館でツアーだらけというのも珍しい気がしますが、これも中華圏らしさなんですかね。
このくらいの時間帯からは、ツアーから逃げるように見て回る、という方針への転換を余儀なくされます。
1階で象牙のボールを見物
なんとかツアーをかわしつつ、2階の見学を終えて1階に降ります。
1階は少し狭くて、象牙や珊瑚を削って作られた彫刻の展示がメイン。
9時過ぎに到着すると、このエリアはすでに大混雑で、特に混雑している展示物のところでは、係員が立ち止まらずにさっさと進め、というような案内をしています。
主要な展示物である、サンゴの仏像や象牙のボールなどは、ツアーがいなくなる隙をついて、サッと見るしかありません。
ただ、ツアーは次から次へとやってきますので、これがなかなか難しい。
象牙のボールはたまたますいていたので、じっくり見ることができました。
もはやどうやって彫ったのかもわからないほどに凄まじい細工。
気が遠くなるような労力がかかっているんでしょうね。
【2017/02/20追記】なんと、これボールが12層にもなっているそうで、職人さん3代かかって作り上げられたものなんだそうです。
おじいちゃんから孫まで、3代の人生がこれ1つにかかっているんですよ。すごすぎます。
今回の反省と、効率的な回り方
ツアーの勢いに圧倒され、9時半には展示エリアを出てしまいました。
この頃になると、ツアー入り口には数百人のツアー客が待機しています。これが入ってくるとなると…。恐ろしい。
ある程度の人数になると入場制限がかかるようですので、入場待ちの時間も発生してしまいます。
やはり朝イチの訪問がオススメです。
今回の反省点は、白菜を見たあとに3階から順番に見ながら階を降りていったこと。
1階に到着する頃には、象牙ボールの展示室は大混雑になってしまっていました。
やはり、象牙ボールの展示室も早めに見ておくのがオススメ。
隣の駅には台湾で最大の夜市、士林観光夜市もありますから、夕方に来て両方回ろうという気持ちもわかります。
が、そうやって回ることによる故宮での待ち時間と、一度故宮を見てから街中を見て再び士林夜市に戻ってくることで余計にかかる移動時間を比べても、どっこいどっこいなのではないかと思います。
なかなか見たい展示物を見ることが出来ず待ち続けるのはストレスフルなので、やはり朝イチ、8時30分に入場するのがおすすめです。
8時半きっかりに入場したら、まずは3階にある白菜の展示に向かいましょう。
入場と同時にここに向かえば、ゆったりと鑑賞できるはず。
白菜を見終えたら、一度1階に降りて右手、象牙やサンゴ細工のコーナーを見るべきです。
ここは人気の展示室であることに加えて、入場して最初に向かいやすい位置にあるので、あとで見ようとするとものすごい混雑に鳴っている可能性が高いです。
早めに白菜と象牙ボールという2大名物を見終えたら、あとは下からゆっくり上に向かうのが良いのではないかと思います。
展示エリア外にも見どころはある
お土産物屋さんへ
お土産屋さんは展示エリアの2階と、展示エリア外の地下1階にあります。
地下が綺麗で大きいので、書籍以外のお買い物はこちらで。
お土産物は、白菜を中心に展示物をモチーフにした置物からストラップ、クリアファイルなどなど結構広めの売り場にたくさんの商品が並んでいました。
どちらかというと、日本の昔のお土産物屋さんに近い品揃えで、見ていると楽しくなる雰囲気。
ばら撒き用のお土産はあまりないかと思いますので、自分用のお土産で欲しいものがあればといったところでしょうか。
建物の外に出ると…
1階に戻って外に出ますと、左手に信義園という庭園、右手にレストランと第二展示室があります。
信義園の入口は左手手前にもありますが、こちらは現金専用の無人入口。
中央左手に見える丸い穴の空いたゲートが信義園の無人入口です。
当日の故宮のチケットを持っていれば、バス停側ゲートからは無料で入場できますので、そちら側から入りましょう。
第二展示室は、行ってみたのですが、建物内の展示室があると思われるスペースにはシャッターが降りていました。受付のおっちゃんも、「なんもないよ」というような身振り。
この写真の右手がレストラン、左手が第2展示室です。
ということで、信義園に向かいます。
信義園
こちらは、中国風の庭園。
錦鯉がたくさんいる池があったり、
黒い白鳥(よく知らないので適当ですみません)がいたり。
作られた時代はかなり新しいので歴史的な威厳は感じられませんが、中国らしい雰囲気を楽しみつつまったりできる庭園です。
故宮へはツアーで行くべきか、個人で行くべきか
さて、故宮はツアーで行くべきかどうかというところなのですが。
日本語のオプショナルツアーも結構あるようで、内部で見かけたツアーの半数くらいは日本語でした。
ということで、ツアーの選択肢自体は結構あると思います。
ツアーのメリットは、やはり中国語の説明ばかりでわからない部分を、しっかり日本語で解説してもらえるということ。
歴史的な背景、作り方など、ガイドさんごとに個性あふれる語り口で説明されていました。
あとは、主要な展示物を効率的に見て回れるというのもポイント。
それほど展示物自体は多くありませんが、それでも全てをじっくり見ていると、結構な時間がかかってしまいます。
ツアーに参加すれば、見ておくべきところだけを見て回ることができますので、時間効率はすごく良いはず。
デメリットとしては、やはり自分のペースで見られないことが一番でしょう。
じっくり見たい展示物はサッと通り過ぎてしまったり、あるいは全く見なかったり。
一方で、興味のない展示物に時間をかけて説明されてしまったりといったことが起こり得ます。
また、ツアー参加者の人数によっては、展示物を幾重にも取り囲む形になってしまって、後ろの方の人たちはほとんど見ることもできないまま次の展示物へ移動してしまう…というようなシーンもよく見かけました。
ツアーガイドの技量によるところも大きくて、良いガイドさんに当たれば知識も豊富ですし話も上手で面白いのですが、あまり良くないガイドさんですと、退屈な話を延々聞かされたり、段取りが悪くて人気の展示物を見るのにまごついたり、最悪の場合、話の内容が間違っているなんてことにもなりかねません。
この点は運次第といったところでしょうか。
ということですので、僕のように、すべての展示物を自分のペースで見て回りたいという方には、ツアーはあまりオススメできません。
他方で、主要な展示物を効率よく見て回りたい、現地へ行くのもホテルからバスで楽に行きたい、という方にはツアーがオススメです。
ツアーへの参加を希望される方は、旅行会社で航空券やホテルを手配された場合、その旅行会社にオプショナルツアーがないか尋ねてみてください。日本の大手旅行会社であれば、日本人にあわせた良いツアーを手配できるはずです。
例えば、JTBであればホテルや航空券を他で手配していても、故宮博物院の現地ツアーに参加することができます。以下の公式ページで予約できますよ。
まだ台湾旅行を手配されていない場合には、最初から故宮のオプショナルツアーがあるツアー旅行で手配してしまいましょう。
航空会社のJALが運営するJALPAKのツアーであれば、日程や行動の自由度が高くオプショナルツアーも充実。しかも、往復は安心のJAL利用なのにお値段も良心的と、言うことなしです。
航空会社が運営しているからこそ、航空券代を抑えてくれるのがありがたいところです。
まとめ
今回は、故宮博物院へのアクセスと基本情報、主要な展示物のご紹介などをお届けしてまいりました。
故宮に行く際は、大量のツアーに巻き込まれてしまわないよう、朝イチで行って白菜と象牙のボールだけは早めに見てしまうのがおすすめですよ。
また、個人で行くのではなく、ツアーで行くというのも一つの手だと思います。
次回は、故宮周辺の観光情報などをお届けしていきますよ。
次に読むのにオススメの記事
今回の台湾旅行に関する次の記事は、故宮博物院から駅に向かう途中のローカルな御食事処やみどころなどについてです。
地元台湾の空気を肌で感じることが出来て楽しかったですので、帰りは散歩がてらふらふらと歩いてみるのも一興ですよ。
以下のページで詳しくご紹介しています。
その他、台湾旅行に関する記事は以下のまとめページからご覧ください。
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