【戸越らーめん えにし】 ― 無化調らーめんの草分け的存在で醤油らーめん🍜を頂きました!
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
戸越銀座駅近くにある「えにし」でラーメンを頂いてきましたのでレポートします!
戸越らーめん えにしの基本情報
概要
恵比寿で創業し、2004年に現在の戸越に移転した、最近のらーめん界ではそこそこ長寿のお店です。
創業の時点で、化学調味料不使用を標榜。今で言う、「無化調」(化学調味料無添加)の先がけ的お店ですね。
現在では、定休日を利用してなんと三毛作営業! (らーめん業界では、同じお店で曜日や時間ごとに全メニューを入れ替えてしまうタイプの営業方法を、二毛作や三毛作などと呼びます)
水曜日~日曜日が通常の「えにし」としての営業。
月曜日は、お弟子さんがシンプルならーめんを提供する「えにしんぷる」、火曜日はつけ麺とまぜそばメインの「えにお」としての営業です。
これだけ色々あると、どの日に行こうか迷ってしまいますよね。ちなみに、つけ麺やまぜそばは、味こそ違いますが通常のえにしでも提供されています(つけ麺は夏期、まぜそばは冬期)。
今回は、デフォルトのらーめんが食べたかったので、日曜日のお昼に訪問です。
営業時間は、どの業態でも平日は11時~15時と18時~23時。
土日祝は11時~22時の通し営業です。
アクセス
場所は東急池上線「戸越銀座」駅のすぐ近く。有名な戸越銀座商店街沿いにあります。
都営地下鉄浅草線の「戸越」駅からも歩いて5分ほどでアクセスできます。
いずれもJR山手線の五反田駅を通る路線ですから、乗り換えのしやすさなどで便利な方を選べばよいかと思います。
ちなみに、東急池上線は3両編成の短い電車。五反田駅からゆったりと走るその雰囲気は、ローカルな感じがして楽しいです。
一方の浅草線は、都内で最も古い地下鉄の一つ(開業は銀座線のほうが先です)。さらに、戸越駅からは戸越銀座商店街を抜けていくことになりますので、商店街の散策まで楽しめちゃいます。
どちらからのアクセスも楽しめますので、せっかくなら往復で両方試してみてください!
さて、戸越銀座駅からの場合は、改札を出て右手に進み、しばらく行ったところの左手にあります。
戸越駅からは、A3出口を出て左に曲がり、すぐの交差点を左折。戸越銀座商店街をま~っすぐ進んで池上線の線路を渡ります。もう少し真っすぐ進んだ左側。
お店はオオゼキというスーパーのお隣の建物の2階にありますので、下を向いていると見逃してしまうかもしれませんが、ちょっと上の方を見ると大きな看板が出ていますので、すぐに分かるはずです。
メニュー
基本はらーめん780円。塩と醤油があり、トッピングの違いでたまご入り、ねぎ入り、肉入り、特製、具なし(メニュー名はすっぴん)などがあります。
他のメニューは季節次第。今回、12月の訪問ですと和えそばとみそらーめんがありました。
チャーシュー盛りなどのおつまみ類、ビールやチューハイなどもありますので、ちょい飲みにも対応。
今回は、醤油らーめん780円に大盛50円、自家製梅干しご飯150円を付けて980円でした。
店内の雰囲気
広めの厨房を、全14席のコの字型カウンターで囲んでいます。
カウンターは比較的低く、厨房は一段高くなっていますので、まさに劇場型。作業の様子を眺めながら待つことができます。
無化調を標榜するだけあって、温かみのある内装。
木目を基調としたカウンターに木の椅子。商店街に面している窓が大きくて明るく、穏やかな雰囲気になっています。
日曜日のお昼に訪問したこともあって、子供連れのお客さんも何組かいて、アットホームで和やかな空気が流れています。
それぞれの細かな注文にも答えていて、無化調で塩気もそれほど強くないこともあって、お子様でも安心なお店です。
日曜日の11時半頃の訪問で、すでにカウンターは8割型埋まっていました。満席になることはありませんでしたが、常にお客さんは入ってきていて、地元へしっかり根付いたお店になっていることを伺わせます。
2階にあるにも関わらず、オープンな雰囲気の階段で入りやすいつくり。
階段を登ってドアを入ったら、右手にある食券機で食券を購入します。
席についたら食券をスタッフの方に渡し、あとは待つのみ!
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醤油らーめん
デフォルトのらーめんながら、トッピングが種類も数も多く、華やかで美しいですね。
スープ
まず、見て頂ければ分かる通り、香味油はつぶつぶに見えるほどしか浮いていません! 最近のらーめんは表面に油膜が張っていることも多いのですが、こちらは非常に油が少ない。
香味油というのは、すすった際に鼻を通り抜ける香りを作り出すとともに、スープにコクを与える存在でもあるのですが、それをここまで減らすというのは、よほどベースのスープに自信がないとできないことです。
これだけ油が少なくて、少しですが野菜もあり、化学調味料不使用ということで、女性やお子様にも安心してオススメできるらーめんですね。
客層もご夫婦からカップル、男性一人客、お友達連れと様々ですので、女性が入っても浮かない良いお店だと思いますよ。
出汁は、基本は鶏と昆布、かつおなんだと思いますが、一口すすった印象は、とにかく上品! あっさりスッキリとしていて、体に染みわたるような、そんなホワッと美味しいスープです。
らーめんはガツンとパンチが効いていてなんぼ、という方には合わないかもしれませんが、お上品で塩分もそれほどきつくなく、様々な出汁の旨味が渾然一体となって押し寄せてくるスープは絶品。
醤油ベースのスープ料理として、ひとつの完成形のような一品です。
麺
麺は細麺のストレート。かん水(中華麺に使われる「つなぎ」)も使っていないのか、使っていても量が少ないのか、白っぽい色合いがまた上品。
やや柔らかめでしなやか。麺肌もツルンと美しく、「美人」という言葉がピッタリくる麺ですね。
上品にまとまったスープを邪魔せず、むしろ麺料理としてもしっかりマッチングの取れた、和食でいうにゅうめんを中華麺風に固めに作ったようなイメージ。
中華麺としてはやや柔らかめですが、にゅうめんと比べればかなり固い。そんな感じでしょうか。
トッピング
普通のらーめんで、一切追加トッピングはしていないのですが、この充実度。
野菜は三つ葉やネギ類などが彩りも美しく、きれいに盛られています。三つ葉の香りやネギのシャキッとした薬味感もあって、口休めに良い存在。
野菜の下には、麸やあられのようなものも。あられはサクッとして、時々食感にアクセントを加えてくれます。
海苔は風味が豊か。上品な和出汁系のスープなので、海苔との相性も抜群です。
メンマもコリっと優しい塩加減で美味しい。
チャーシューはなんと3種類!
一番上は、豚バラを煮るかオーブンで焼くかして、さらに炙ったもの。炙りの香りもありつつ、トロッととろけるお肉。
続いては豚のもも肉。これは、ぬか漬けにしているそうで、しっかりと火の通った油の少ない部位なのに、しっとりと美味しい。
最後は鶏チャーシューを燻製したもの。この香りはサクラのチップですね。薫香と、やはりしっとりとした肉質がマッチしています。
総評
最近は「無化調」でもインパクトのある味わいのお店が増えてきていますが、こちらは一貫してじんわりと美味しい、優しい味わいを守り続けています。
毎日でも食べられるような、油も塩分も控えめのスープ。それでいて奥深く、極めて完成度が高い。
らーめんを食べよう! とおもってこちらのお店に行くと、ちょっと拍子抜けかもしれませんが、美味しい醤油ベースのスープで温まりたい、といった欲求には見事に答えてくれて、ついでにお腹も満たしてくれる。
トッピングも色とりどり、それぞれしっかりと工夫が凝らされていて、見た目にも味にも楽しく、様々なトッピングを楽しんでいるうちにいつの間にか満足度が高まっていきます。
最初はちょっとパンチが足りないかな、と思っても、食べ終える頃には「あ~、いいらーめんだったな」と思える、そんなお店です。
点数にするなら、85点といったところでしょうか。
らーめんとしては万人受けするタイプではないと思います。
優しい味わいのスープが好きな方、油や塩分が気になるけどらーめんが食べたいという方、女性やお子様で添加物、油、塩分等気にされる方にオススメのお店です。
このらーめんがピッタリハマる方なら、わざわざ訪問する価値はありますよ!
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