ディズニーはなぜ、面白いアトラクションを作れなくなったのか
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
最近ディズニーが新規投入するアトラクションって、どうも面白くない。特にユニバーサル・スタジオと比べてしまうと魅力にかける。そう感じませんか?
シーのソアリン新設、ランドの美女と野獣エリア、さらにはシーのアナ雪エリアが控えていますが、いまいちピンとこない。それはあなたが子供ではなくなった、ということではありません。
実は、歴史を紐解いてみると、ディズニー・パークのアトラクションが魅力にかけるのは今に始まったことではないのです。
今も昔も方向性に大きな差はないのに、なぜかつてはあんなにディズニーのアトラクションが楽しかったのか。なぜ今では惹かれなくなってしまったのか。この記事では、その謎に迫っていきます。
個人的には、ディズニーにもかつての開発力を取り戻して、また楽しいアトラクションを作って欲しい! ディズニーのアトラクションで感動したいし、ユニバーサルとともに業界を盛り上げてほしい! という願望が詰まった記事です。
この記事では、ディズニーのアトラクションはユニバーサルのアトラクションよりも面白くない、ということを前提に議論しています。いやいやそんなことはない、と思われる方は、この記事を読んでもご理解いただけ無いかもしれません。そんな場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
1. ディズニーのアトラクションは50年以上進化していない
カリフォルニア・アナハイムのディズニーランドがオープンしたのは、1955年のこと。
その当時はまだ映像系や汽車、ジャングルクルーズ、ショーなどが主体で、「ディズニーらしいアトラクション」というのはあまりありませんでした。当時は乗り物に乗ることを楽しむアトラクションと、映像というものの可能性に挑戦するアトラクション中心だったのです。
良くも悪くも「ディズニーらしさ」が形作られたのは、1963年導入の「魅惑のチキルーム(The enchanted tiki room)」から。ここで導入された「オーディオアニマトロニクス」というシステムが全てのカギになっています。ちなみに、オリジナル版のチキルームはウォルト・ディズニー・ワールドのマジックキングダムにのみ現存します。
オーディオアニマトロニクスはウォルト・ディズニー版のからくり人形的なもので、コンピュータ制御で人形がまるで生きているかのようにリアルな動作を行うシステムです。
架空の存在をまるで生きているかのように動かす、アニメーションなるものの第一人者であるウォルトは、オーディオアニマトロニクスにもアニメーションとしての1つの可能性を感じていたのです。
その後、「イッツアスモールワールド」の成功、さらには「カリブの海賊」「ホーンテッド・マンション」などが続き、「ディズニーのテーマパークと言えばオーディオアニマトロニクス」という図式が出来上がります。
当時はリンカーン大統領のリアルな人形を、まるで生きているかのように細かくかつ複雑に動かすなど、まさに最先端を行く技術でした。
現在でも、遊園地界隈でこれだけリアルに人形を動かすことができる施設はディズニーをおいて他にないでしょう。
しかしながら、ディズニー・パークの呪縛はここからスタートしていきます。
どうしても、オーディオアニマトロニクスを使って架空の世界を現実に落とし込む、というこだわりから抜け出せなくなってしまったのです。
例えば、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドで新ファンタジーランド目玉アトラクションとして作られた「七人のこびとのマイントレイン」では、特徴となるのはごく短時間で通過するアニマトロニクスエリアだけで、ほかはほとんどシンプルなコースター。
あるいは2009年、東京ディズニーランドに導入された「モンスターズ・インク"ライド&ゴーシーク"」もアニマトロニクス主体のシンプルなライドです。
確かにアニマトロニクスはリアルになっていますし、ライドの動きやシステムももちろん進化しているのですが、本質的な部分は50年以上進歩していないのです。
むしろ、ホーンテッド・マンションのような凝った仕掛けや驚きのあるギミックが無くなり、リアルなアニマトロニクスを倉庫の中にポンと置いたようなアトラクションが増えているのは、ある意味退化と言えるかもしれません。
オーディオ・アニマトロニクスと呼べるものは設置されていなくとも、1955年の「白雪姫と七人のこびと」のほうが、特殊効果や迫りくるような人形配置などで、むしろダイナミックな乗車体験ができます。
現代のディズニーでは、アニマトロニクスを設置することが目的になってしまって、「乗車体験としての楽しさ」がないがしろにされているようにすら感じます。
その一方で、「ジョーズ」などのアニマトロニクスではない人形からなるアトラクションや、「バックドラフト」のような特殊効果体験アトラクションなどを複合したような、トラムタイプのアトラクションからスタートしたユニバーサル・スタジオは、時代とともに進化を続けていきます。
バック・トゥ・ザ・フューチャーのようなダイナミックな映像タイプのアトラクション、ジュラッシックパーク・ザ・ライドのようなリアルな造形の人形を使ったアトラクション、スパイダーマン・ザ・ライドではシミュレーションライド+ライド+3D映像+特殊効果、ハリポタではさらにロボットアーム動作+アニマトロニクスまで追加されています。
とにかく「体験したときの楽しさ」にこだわり、映画っぽさといったことは柔軟に捨て去る強みがあります。
2. ストーリーがない
ストーリーがないということもまた、ディズニーのこだわりです。
例えば上にも出てきた、アナハイムのディズニーランドがオープンした当初から存在する「白雪姫と七人の小人」も難解なストーリーで有名なアトラクション。
実はこれ、白雪姫目線でストーリー上の出来事を体験していく、という内容なんです。これだけ書くとコンセプトとしてまともなように思えますが、実はそうでもありません。
物語にはある程度俯瞰的な視点が与えられるからこそ、楽しいもの。
白雪姫は怖く恐ろしいストーリーながらも、七人のこびとの仕事シーンや王子の存在など、俯瞰視点だから見えてくる救いがあります。
それを白雪姫視点で見ると、ただひたすらに怖いお話になってしまうのです。
しかも視点に関する説明もなく、テンポよく場面が進んでいってしまうため、何が起きているのかわからないまま怖い場面をパラパラと見せられるようなアトラクションになってしまっているのです。
もちろん、「白雪姫と七人のこびと」はライドの動きが工夫されていて、恐ろしい場面が迫りくるように体感できたり、アナログなシステムにしては驚くほど良くできた特殊効果だったり、「体感する」という意味では非常に良くできたアトラクションです。
しかしながら、ストーリーが良くわからないのです。
もともとディズニーの世界では「イマジネーション」という言葉が使われるように、体験者が想像力を駆使してそれぞれのストーリーを構築していく、その余地を残す、という理念があります。
各エリアやそれぞれの造形物には「バックグラウンドストーリー」と呼ばれる物語があるのですが、それはあくまでそれぞれのゲストが想像するものなので、公式には明確なストーリーは提示されません。
アトラクションも同様で、ストーリーには解釈の余地があるのです。
その理念を否定するわけではありませんが、アトラクションを体験したあとの感覚で言えば、どうしても「もやっ」としたものが残ってしまいます。
「スゴい! 感動した! 」となる前に、「あれってどういうことなんだろう??」と考えてしまうわけです。
あくまで乗り物としての出来や、アトラクションとしての楽しさを追求するのなら、余計な解釈の余地を残さないスッキリしたストーリーのほうが良いのです。
そういう意味では、エンターテイメント性を追求しているユニバーサル・スタジオのアトラクションのほうが、ストーリーがスッキリしていて楽しいですよね。
ディズニーでも、日本オリジナルアトラクションの「海底2万マイル」(ストーリーリニューアル後)や今はなき「ストームライダー」、同じく廃止されてしまいましたが松下幸之助の指示も反映されていた「ミート・ザ・ワールド」などはストーリーが比較的ハッキリしています。
これらにどこまで日本の独自性が反映されているのかはわかりませんが、少なくともリニューアル後の海底2万マイルとミート・ザ・ワールドはオリエンタルランド側、あるいはスポンサーの意向が反映されたもの。どちらかというと米国ディズニーイマジニアリング(アトラクション開発会社)の思想によって、大半のアトラクションではストーリー性が失われてしまっているのです。
3. 人材が流出した
ここまで長々と、ディズニーの思想と、それに悪い意味で固執してしまったディズニーイマジニアリングによってもたらされた問題点を指摘しましたが、これらは思想の転換によって対策できるものです。
最大の問題は、今のディズニーイマジニアリングには、かつてのアイデアあふれる開発者たちがいないということです。
実は、ウォルト・ディズニー・ワールドに第4のテーマパーク「アニマル・キングダム」を建設した際に資金難等が発生し、技術者の大量離職が発生しているのです。これが1998年前後のこと。
ここでアトラクションの進化が止まってしまいます。
アトラクションの進化が止まってしまったことは、その前後のアトラクションを見れば明らか。
1998年以前の傑作といえば、1995年のインディ・ジョーンズ・アドベンチャーでしょう。2001年ディズニーシーオープン時にも導入された、あのアトラクションです。揺れるライド+アニマトロニクス+様々な仕掛けでインディの冒険さながらの体験ができる大傑作。
1994年のハリウッドスタジオ版トワイライト・ゾーン・タワー・オブ・テラーもフリーフォールライドの概念を変えた名機。
若干ズレてはいましたが、マジックキングダムのエイリアンエンカウンターなど、特殊効果を多用した攻めのアトラクションも開発していました。
一方で開発時期が1998年をまたぐと、途端にアイデアが枯渇し始めます。
例えばトイ・ストーリー・マニアはミレニアム以降の大ヒットアトラクション代表作ですが、CG映像+ひもを引っ張る大砲+重力演算射撃というアトラクションシステム自体は1998年オープン、ディズニー・クエストにあったカリブの海賊:バッカニアゴールドの戦いのシステムそのまま。
同じくヒット作となった、ディズニ・カリフォルニア・アドベンチャーのラジエーター・スプリングス・レーサー(カーズのアトラクション)は1998年エプコットにオープンしたテストトラックのライドシステムを転用したもの。
その後も、そもそもアイマックスの球面シアターシステムを活用したアトラクションであるソアリンをベースとして、ライド形状だけを変更したアバター・フライト・オブ・パッセージなど、ライドシステムの転用が目立つようになり、アトラクションへのイノベーションが起きなくなります。
では、かつてディズニーに所属していたアイデア豊富なエンジニアたちがどこへ行ったのかと言えば、それはもちろん今ではディズニーと双璧をなすテーマパークチェーンへと進化を遂げたユニバーサル・スタジオです。
ダークライドとシミュレーションライドの要素を併せ持つインディ・ジョーンズ・アドベンチャーのある意味進化系で、ダークライド+シミュレーションライド+3D映像+特殊効果を組み合わせたアメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマンは1999年に生まれた代表作。
2004年にはローラーコースターに映像システム、特殊効果などを組み合わせたリベンジ・オブ・ザ・マミーが誕生。
さらに2010年にはダークライド+アニマトロニクス+ドーム型立体映像+ロボットアームという驚異の構成で世の中をアッと言わせたハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニーでアミューズメント界のリーダーの地位を不動のものとします。
4. これから面白いアトラクションは生まれるのか
そんなわけで、2000年台に入ってからパッとしないアトラクションが増えてしまったディズニー。
果たしてこれから先、新たな大人気アトラクションを生み出し、ユニバーサルと肩を並べて競っていくことができるのかどうか。
それはすべて、ディズニーがかつての呪縛から脱し、臨機応変な考えでアトラクション制作を行っていけるかどうかにかかっています。
そもそもディズニー映画にも明確なストーリーがあるわけで、アトラクションにも明確なストーリーラインがあったって良いのです。
さらに言えば、アニマトロニクスだってアニメーションの1つの形であって、それだけにこだわる必要はありません。
映像、アニマトロニクス、特殊効果、ライドの動きなどなどを組み合わせて、現代の理想的な「アニメーション」を構築してしまえば良いのです。
ホーンテッド・マンションなんてまさにそんなアトラクションだったわけですから。
ディズニーのアトラクションが時代に取り残されることなく、我々に驚きのある楽しさを提供し続けてくれることを願って…。
5. 次に読むのにオススメの記事
遊園地に関するオピニオン・意見等の記事は以下のページにまとめています。
遊園地やコースターの紹介記事は以下のページにまとめています。
ディスカッション
コメント一覧
上海を見てからまた文章にして下さい
コメントありがとうございます。
今回、上海ディズニーランドにはあえて触れませんでした。
と言いますのも…、匿名さんが上海の何をイメージされているのかはわかりませんが、
上海のアトラクションには新規要素が多くない上に、背景事情がかなり特殊なのです。
パイレーツ・オブ・カリビアンは従来型カリブの海賊に立脚してしまったがために、プラスα要素が映像とボートの動き方に限られてしまっています。
トロンは、バイク型のコースターというのはこれ以前から多数存在していましたので新規性なし。
ピーターパンもやはり、既存アトラクションに映像を使って改良した+ライドの速度制御を工夫した、という程度。
「ディズニー・パーク的にはスゴい」のですが、「アミューズメント・パーク界の中でダントツにスゴい」かと言われると、決してそうではないのです。
パイレーツ・オブ・カリビアンは体験者の視線誘導と、それによって眼前いっぱいに広がる映像に実態のある装飾の組み合わせという意味では、ユニバーサルが圧倒的に先を行っています。
ライドシステムに、波の制御によって揺れを演出したり、あるいはモーションシミュレーターを組み合わせたりしていれば驚いたとは思うのですが、現状ではむしろ旧来のカリブの海賊のライドシステムに縛られてしまっているようにしか思えないのです。
ただ、上海に関してはこれで良かったのだとも思っています。
中国に「とことんまでこだわり抜いたアミューズメントパーク」という文化を浸透させることこそが重要なのであって、そのためにはむしろ旧来型アトラクションのほうが魅力を伝えやすい部分もありますので。
そういった意味で、かなり例外的な存在だったので、今回はあえてスルーさせていただきました。
「従来型アトラクションをベースにした開発方針で守りに入るのではなく、もっと攻めてほしい」というのがこの記事の趣旨でしたので。。。
アドバイスします。
具体的(客観的)数字を出しながら文章構成しないと
なぜ「面白いアクションを作れなくなったのか」という
疑問に対しての納得感がありません。(導入から結論まで全て主観)
だから上記にコメントを書いてくれている匿名さんも
「それはアナタの思い込み(主観)でしょ」
という意味を込めて
「上海を見てから文章にしてください」
と言っているんだと思いますよ。多分ね
でも私はディズニーやユニバが大好きなんだという気持ちが伝わってきて好きですけどね
納得感はないけどねw
匿名2号様
コメントありがとうございます。
当サイトは基本的に、できる限り数値ベースで議論しようということをしてはいるのですが、
この件に関しては、残念ながら数値化のしようがないのです。
そもそも面白い面白くないということ自体が主観なので。
ですので、この記事に関してはあくまで私の「オピニオン」ということで書かせていただいています。
納得していただくための記事というよりは、「確かにな」とか「そういう面もあるな」とか
共感していただくことができれば良いし、そうでなければ、こうしてコメント欄でディスカッションできることが理想です。
正しいアトラクションの満足度なんていう、マーケティングの中核になるような情報は各パークからは出てきませんし、
ティアアワードにしろゴールデンチケットにしろ、実質的に持ち回りだったりコアな人達の投票だったりといった部分は避けようがないので、
私がアトラクションに乗りまくった上で感じた傾向を詰め込んだのがこの記事なのです。
他にもこんな理由があるんじゃないか、というご意見があれば、是非ガンガンご投稿ください。
よろしくお願い致します。
管理者: ricebag
ここまで記事に突っ込みどころの多い内容で、かつトゲのあるコメント返しをしているのには、実は理由があります。
本来は、記事の目的を公開してしまうと、その目的自体が達成されない恐れがあると危惧していたのですが、
このコメント欄まで読んでいただけた方は、おそらくこの記事の目的は達成されていると思いますので書いてしまおうと思います。
こうして、良かれと思ってアドバイスをして頂いているにも関わらず、つっけんどんな返信をするのも申し訳ないので。。。
もともと、この記事の目的は、ディズニーのアトラクションに対して「あれ?」という感覚を持って頂くことです。
ディズニーは雰囲気の面で他のパークを圧倒していることは間違いありませんので、その雰囲気まで含めてしまうと、アトラクションも楽しかったように感じてしまいがちです。
しかしながら、アトラクションに適用されるテクノロジーと、その使い方におかしな部分がある。
本質的にそのアトラクション単体で見たときに、楽しいかと言われると、少なくとも自分は疑問を持つ。
そうした疑問を提起することが第一の目標です。
ただし、こうした疑問を単純に正確な論理のもとに論じてしまうと、読み流されてしまう恐れがあります。
どうすれば集中力を盛って読んでいただけるのかと言えば、それは「論理が破綻した」文章を書くのがベター。
私自身、論理がおかしな文章を読むと「それはおかしいだろう」と思って、むしろ頭をフル回転させながら読んでしまいます。
そうして読んでいただいた結果、頭をフル回転させて読者の方がご自身の考えで、ディズニーのアトラクションの不満点を見つけ出していただく。
(できれば、それをコメントとして残していっていただけるとベターなので、あえて論破したくなるようなタチの悪いコメント返しをしておく)
それらの不満点がディズニーに対する心象を悪化させて、ディズニーパークの収益に悪影響を与えかねない存在が生まれることが第二の目標です。
そうした方々の存在が、ディズニーによるマーケティング活動の中で捉えられると、ディズニー側の発想が変わってアトラクションがより面白い方向に変わっていくのではないか、というのが最終目的。
あくまで、こんなところでうだうだとアトラクションに文句を言っていても、ディズニー側がアトラクションの作り方を変えるはずがありません。
一個人が影響を及ぼそうとするなら、マーケティングで補足される可能性を高めていくしかないのです。
1つ懸念点があるとすれば、こうした消費者感情のマーケティングについては、日米を問わずどちらかというとユニバーサルの十八番という点。
ディズニーのマーケティングは、消費者行動の分析が得意な傾向にありますし(マジックバンドを使った行動調査など)、そうした分析をされてしまうと、やはりディズニーパークの雰囲気の良さが消費者行動に大きな影響を与えてしまうので、あまりアトラクション自身の本質に対する懸念を捉えてくれないのです。
そんなわけですので、ここまで読んでくださった奇特な方は、ぜひぜひご自身の思われるディズニーアトラクションの問題点を書き残していってください。
よろしくお願い致します。
TDRに年数回程度しか行かないライトなディズニーファンです。
以前はアトラクションの質でディズニーに勝るものはないと思っていたのですが、スパイダーマン、ハリポタなどをUSJで体験してから考え方が変わりました。
パーク全体の雰囲気はディズニーが上だと思いますが、アトラクションの質だけで言えば完全にユニバーサルが上ですね。
昨年オープンしたRise of the resistanceが凄いらしいので、ディズニーの盛り返しに期待しております。
弊拓さん
コメントありがとうございます!
仰るとおり、私もパークの雰囲気、景色の作り込み、アトモスフィアミュージック、ショーのミュージカル要素等ではディズニーがまだ勝っている状況ですが、個別のアトラクションを見るとユニバーサルに軍配があがる状況だと思っています。
問題は、来場者の多くを占める年に1回も訪れないようなライトユーザーが、どちらが優れていると思うか、というところだと思います。総合力で見るか、単発のアトラクションの組み合わせで評価するか。後者であれば、ディズニーには不利な状況です。
Rise of the Resistanceはスゴいですよね。既存のライドシステムが、珍しくテーマにばっちりハマった感じです。
ただ、必ずしも他のテーマにそのまま応用できるものではないので、どこまで様々なテーマに対応していけるかどうか、気になるところです。
あのクオリティを他でも出せたら強くなれるのですが。。。
今後とも当サイトをどうぞよろしくお願い申し上げます。
管理者: ricebag
こんにちは。
この記事を読んでいても経ってもいられなくなったのでコメントさせていただきます…。
私は正直筆者の意見にほぼ同意できませんでした。
画期的なライドシステムの開発が進んでいない?
従来のライドシステムの転用?や組み合わせ?
ユニバーサルの方が優れている?
そんなことは全くありません。
たしかにハリーポッターのライドシステムは世界最高峰。ディズニーの惨敗です。
しかし、ユニバーサルも技術の組み合わせをしてるだけではないでしょうか?
ロボットアーム型のアトラクションはハリーポッターができる前から存在しますし、それにレールをつけ、スクリーンと人形たちを組み合わせて演出するようにしたのがあのアトラクションです。(たしかに、それらを組み合わせたことはすごいですけどね笑)
スパイダーマンだってアクアトピアのライドをちょっと進化させてスクリーンと人形を組み合わせて使ってるだけです。
筆者のいう、全く新しいライドシステムをもった革新的なアトラクションが見たい!ということでしたら、もうすこしだけ待ってあげてください。今ディズニーが作っています。(ユニバーサルも作っていますが)
私はディズニーのアトラクション開発における技術や演出は進化していると思います。むしろいま最高に盛り上がっているのではと思っています。(なぜならディズニー社が儲かりまくってるから)
ですからこれからを楽しみにしていましょう!
僕はむしろ、映画やアニメベースのアトラクションばかりが増えて、完全オリジナルのアトラクションが開発されていないことの方がよっぽど心配です。
最近完全オリジナルストーリーのソアリンが日本でオープンしましたが、それ以降世界中でオープン予定のアトラクションは全て映画ベースです。(エプコットにできるプレイパビリオンはオリジナルかも?)
昔はイマジニアも0からストーリーを構築しライドシステムまで総監督していましたが、映画ベースのアトラクション開発ばかりしていると、イマジニアもただのエンジニアになるのではないかと思っています。
そうなってしまったら、ディズニーのアトラクションはディズニーじゃなくても良いものになってしまいますからね。
コメントをありがとうございます。
ディズニーやイマジニアに対する熱い思い、私としても理解したいところではあります。
ただ、この記事の論旨を誤解されているようなので、まずはそこを正させてください。
まず、「ユニバーサルのアトラクションも既存技術の組み合わせ」といったお話ですが、この記事の論旨は「ディズニーは組み合わせすらできていない」というものです。
あくまでディズニーはライドシステムの転用しかしていない、というところを問題にしています。
厳密に言えば、ハリポタはrobocoaster社の製品をそのまま使っているだけです(共同開発の要素はありますが)。
スパイダーマンは、イマジニアからユニバーサルへと転職した技術者たちが、インディ・ジョーンズ・アドベンチャーやダイナソーのライドシステムのアイデアをベースに進化させたものです。
完全オリジナルではありません。ただし、彼らは年齢・身長制限を付けることを厭わなかった結果、圧倒的な没入感を手に入れました。
今でも彼らは、より没入できるアトラクションを開発することに積極的です。グリンゴッツではトロッコに敵が触れる「触覚」を表現することに成功しましたし、映画スタジオをベースとしている分、全てを映像で表現してしまうことにためらいがありません。
一方のディズニーは、オーディオアニマトロニクスと緻密な細部までの作り込みで、世界観を表現する姿勢を未だに崩していません。
ライドシステム自体は、今計画に上がっているものも含めて、「転用」とは呼べないような目に見える変化が出てきていません。
あくまで、作り込みの進化しかしていないのです。
これだけ作り込まれた世界を、自分が独り占めできれば没入感も得られますが、テーマパークという大衆向けの場所で限られた時間、周りに沢山の人がいる中で体験しても、どうしても没入感が得られないのです。映像を駆使して、更に体験者の視野を制限することで周りの人の存在を消してしまう、ユニバーサルのやり口のほうが、やはり一枚上手だと感じます。
ディズニーが全く新しいライドシステムを「今作っています」とおっしゃっているのが、何を指しているのかわかりませんが、少なくとも現状の計画にはのっていないと思われます。
また、「ディズニー社が儲かりまくってる」から「技術や演出はいま最高に盛り上がっている」という論理については申し訳ございませんが、理解ができませんでした。
体験した人が驚きで声を上げるようなライドシステムは、ディズニーが全年齢向け、ダイバーシティ配慮を続ける限りは難しいのではないかと思います。
「儲かっている」、巨大メディア企業であるからこその呪縛から、そしてウォルトの呪縛から逃れることのできない状況に陥っています。
ディズニーが新たに発表するもの全てが、使い回しのシステムになって久しいので、もう期待するのに疲れてしまいました。。。
アナハイムにインディ・ジョーンズ・アドベンチャーができたときには、乗車するまでもワクワクで、乗車した後もしばらく冷めやらぬ感動を味わえたのですが。
ストーリーについては仰る通りなのですが、ディズニーが巨大コンテンツ企業となって、パークと各種メディアとで相乗効果を狙うようなマーケティング戦略を取っている以上、今後も完全オリジナルストーリーのアトラクションを量産することは期待が持てないように思います。
現在も原作付きであっても、バックグラウンドストーリーから作り込んでいく従来のやり方は継続していますので、そこを楽しみにするしかないかもしれませんね。
しかしながら、記事にも書きましたが、ディズニーのアトラクションはウォルトの時代からストーリーテリングが下手な気がするのです。
「想像に任せる」ようなやり方が個人的に好きではない、というのもありますが・・・。
とりとめのない話になっていまいましたが、あまりディズニーに期待しすぎると、本心から楽しめなくなってしまいますよ、ということだけお伝えしたいと思います。
「ディズニーは楽しい」という思い込みで楽しむようになってしまって、実感のこもらない義務感のある楽しさを体験することになってしまいます。
これは長年、ディズニーの新アトラクションに期待しては裏切られてきた経験からのもので、人によって感じ方に違いがあるとは思いますが。
しかしディズニーパークが凄いのは、アトラクション単体としてみると「何かイマイチ」と思ってしまっても、その日のパークでの体験を通じて考えると、やはり「最高に楽しい」ことです。このディズニー・マジックはやはりスゴいのですが、それがライドシステムによるものではない、ということは断言しておきたいと思います。
管理者: ricebag
最近の日本のディズニーの新規導入には同じく飽き飽きしてましたが、上海は確かに凄かったですよ。
皆さんも書かれてますが、ぜひ上海のトロンとパイレーツを体験された際は感想を伺いたいです。
ちなみにシーに導入予定のピーターパンは上海パイレーツの亜種と噂されてるのであまり期待してません(笑)
むしろラプンツェルのほうがお台場のチームラボのランタンの進化版になりそうで楽しいかもしれませんね(^^)
ええじゃないかの記事から来て他のコースターの記事や歴史など楽しく拝読しました、また更新楽しみにしています。
匿名様
コメントを、また、いろいろな記事を御覧いただきましてありがとうございます!
上海は行ったんですよ。記事にするのはまだまだ先になりそうですが…。
パイレーツは、ディズニーパーク間の比較であれば、間違いなくスゴいと思います。
ただ、例えば国内の来園者はディズニー間の比較ではなくて、その人にとっての基準は他のテーマパーク、こと日本の場合は圧倒的に入園者数の多いUSJになる可能性が高いです。
そうしたときに、フォービドゥン・ジャーニーや今後建設されるニンテンドー系アトラクションを基準として持っている人にとって、上海パイレーツ同等アトラクションがどう思われるかというと、「まぁこんなもんか」くらいの印象しか抱かないのではないかと思うのです。
しかも、フォービドゥン・ジャーニーはフロリダが2010年。上海版パイレーツはパークオープンと同じ2016年。
上海トロンのようなバイク型ロンチコースターは遅くとも2004年には存在していて、一方のトロンはやっぱり2016年です。
ディズニーはやはり、大企業病からか攻めきれていない印象を持ってしまいます。
しかも、ユニバーサルスタジオは北京にも建設を進めています。中国内でも比較されることになってしまうのです。
中国は景気が今後どうなるかわかりませんが、今のところはバカスカ投資できる遊園地もあるので、お金に物を言わせて、アトラクションの質だけは大型テーマパーク級のところが出てきてもおかしくない状況です。
日本でも、よみうりランドをはじめとして投資がうまく回り始めたところは、投資額が徐々に大きくなって、更にアトラクションの質を上げてくる可能性もあります。
やはり、ディズニーは他には真似できないアイデアと技術を導入して、知財を固めておかないと、現在のブランドを維持できなくなってくると思っています。
ファンタジースプリングも、正確な内容はわからないのでなんとも言えませんが、アナ雪はエプコットの焼きまし、ピーターパンは上海パイレーツっぽいですよね。テーマ的にはどちらかというと、アナ雪よりラプンツェルをボートライドにすべきなような気もしますが…。
ちなみに、上海パイレーツの建造費は500億円相当。日本で作れば、7~800億と予想します。そうなると、総工費2,500億円ということも考えますと、ラプンツェルは北米2パークのリトル・マーメイド並の、古典的なアトラクションになるのではないかと考えています。映像技術を投入してくれると良いんですけどね。。。
ものすごくネガティブで否定的な返信になってしまいまして申し訳ございません。
これに懲りずに、当サイトをお楽しみ頂けますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
管理者: ricebag
管理人さまがアトラクションの技術そのものに非常にお詳しくて、自分はその点門外漢のためとても面白く拝見しておりました。
ただ個人ブログをのぞきに来て何をいまさらというか、どれもすべて管理人様の主観であることは間違いなく、われわれ閲覧する側も当然心得ておかなければならない事なのですが
こちらの記事とコメントのやりとりをあわせて眺めたときに…なんといいますかざわりとした思いを抱き、その事が大変興味深く、不躾ではありますが以下、考察いたしました。
先述の通り記事自体はおもしろく、わたくしはディズニーパークオタクで主に海外パークを遊び歩いておるのですが、やはりTDRのライドのマンネリ感にうんざりしており、ソアリン導入が決まった際などはいまさら感に大憤慨したものです。
ですが、パリのクラッシュコースター、上海のカリブの海賊、アメリカのライズオブレジスタンス、ミレニアムファルコンは、素直に感動しました。年甲斐なく「わあ」と声をあげてはしゃいでしまった。
逆にわたくしは、フォビドゥンジャーニーのモッタリウネウネする座席の動きに対しては機械制御された不自然な動作をつぶさに感じてしまい、没入しきれずポッタリアンとしてもどうも不完全燃焼で、何が世界一なのか正直よくわかりません。
これはまあ、主観なんてそんなものですね、というお話ですが。
乗り物の技術のことはわかりませんけども、管理人さまのおっしゃる今記事の主題が
「ディズニーは他社に負けているのでもっと攻めた乗り物作るべき」
であると知り、なるほどその主題には賛同できかねると考えてました。
と申すのも、わたくしはディズニーパークに鮮烈な最新鋭の技術を求めていないからです。
あまりに技術を先取りしてしまうと、管理人さまのおっしゃったようにまさに「呪い」化するのです。
もちろん新陳代謝は必要ですが、既存の技術をうまくつかってかつてディズニーパークが自分にかけてしまった「呪い」から、ゆるやかな脱却をはかりつつ、未来に新たな呪いを生まないようのらくらとやっているという事実に、管理人さまの記事から、なんだよくやっているではないかと逆に感心したのです。
刺激を知ってしまった者はもっと強い刺激を求め、応える側ももっともっとと過剰になっていくのが世の常です。
これは例え話ですが、わたくしも、むかしはワサビなんてとんでもないと思っていましたが今では寿司にも蕎麦にもたっぷり使いますからね。慣れと感受性の衰えはセットだと思います。
そういう訳で、イチ読み手といたしましては別にユニバーサルに技術的に大敗でもよろしい。
ところが、記事内で管理人さまは冒頭「ユニバに劣ると思いませんか?」と問いかけ、持論を展開しつつ最後「我々に驚きのある楽しさを」とまとめてしまわれた。
問いで一定数の読み手は記憶や体験を掘り起こし「イヤ、ディズニーのあれこれも良かったぞ」と思いながら読み進め、その楽しかった体験をはっと覆されるような記述もとくにないまま「(ディズニーに満足していない)我々」と管理人さまによってくくられてしまったのです。(管理人さまのおっしゃる我々の範囲の真意はともかく)
人間とはおかしなもので、自分が良いと思っているものを否定されると良いと思っている自分自身を否定されたような気分になるのだそうです。
ディズニーパークの現状に大小不満はあれど特別好んでいる身からすれば、いやいや、勝手にまとめないでくれ、という反感が先にきてしまったのでしょう。面白い事です。
今年はコロナ騒ぎでどうなるかわかりませんが、できれば年内にもう一度ディズニーパーク世界一周をしたいと思っております。
そのときはぜひ管理人さまの記事で知った乗り物の技術というところに注目してみようと存じます。
パーク好きさん
コメントをありがとうございます。
同内容のコメントが2件ございましたため、片方は削除させて頂きました。恐れ入りますが、ご了承ください。
>記事内で管理人さまは冒頭「ユニバに劣ると思いませんか?」と問いかけ、持論を展開しつつ最後「我々に驚きのある楽しさを」とまとめてしまわれた。
これはまさに、私が記事を書いた際に、想定読者として「ディズニーのアトラクションよりもユニバーサルのアトラクションのほうが面白いと思っている方」を設定したためです。
ですので、ご理解頂けないのは当然といえば当然なのかもしれません。
そういったわけで、もう少し立場を中立に近いところに移しまして、新たに記事を書いてみました。
そちらもあわせてご覧いただけますと幸いです。ものすごく長いですが…(約1万字あります)。
>わたくしはディズニーパークに鮮烈な最新鋭の技術を求めていないからです。
>あまりに技術を先取りしてしまうと、管理人さまのおっしゃったようにまさに「呪い」化するのです。
この点も、ある意味では私も同意です。
ライドシステムは、体験者がアトラクションに没入するのを助けるものでなければなりません。
これまでのライドシステムを応用して没入感を得ることができるのであれば、それで良いと思います。
ただ、これまでのディズニーのライドシステムの殻にこもり、そのモディファイを続けている限りは、すべてのアトラクションで最高の没入感を得られるようにはならないと思うのです。
必ずしも激しい動きをする必要はありませんが、動きにリアリティをもたせることは重要です。
その点、リアリティを追求しようとしているユニバーサルは経験を蓄積して、より進化してリアルなライドを生み出せる可能性が高いと考えます。
一方でディズニーは特定のシーンにしか適応できなくなってしまう恐れがあります。
それがうまくハマったのは、仰るとおりライズ・オブ・ザ・レジスタンスだと思います。
基本はハニーハント等と同じシステムにモーションシミュレーターを追加しただけですが、ストーリーが明確でわかりやすいですし、本当に敵に追われているかのようなハラハラ感がよく再現されています。自分が物語の中に入り込んだ気分になれる、見事なアトラクションだと思います。
ただ、これがハマる状況というのは非常に限定されています。
ダークライドやシミュレーターは、単純に動きの軸と距離を増やすことで、リアリティを増すことができます。
ありとあらゆるGを再現することに加えて、速度感を再現できれば、人はリアルに感じられるようになっていきます。
その1つの解は、モーションシミュレーターの油圧軸を長くすることですし、もう1つの解はロボットアームのような多軸のマシンを組み合わせることです。
私はフォービドゥン・ジャーニーの動きは「魔法をかけられている」というところを加味して、かつ従来のシミュレーターと比べると十分にリアルだと感じましたが、パーク好きさんのように、機械っぽさを感じるという方もいらっしゃると思います。
そこはおそらく、制御の未熟さ故の課題だと思います。
油圧4軸を使ったモーションシミュレーターも、当初は違和感のある動きでしたが、シーライダーやミレニアム・ファルコンまで来ると、制御もこなれてリアリティを増してきています。
新たなシステムを早く投入して、制御の経験を積んでいくことで、他に先んじてリアリティを極めていくことができるのです。
特に制御はアップデートが可能なので、とにかく早く投入してアジャイルに開発していくことが重要になってくるのかもしれません。
そういう意味では、ロボコースター社のロボットアームを導入したのはエプコットのほうが早かったのですが、これを仮置のライドとして工夫のない内容に留めてしまうところに、一抹の不安を覚えます。
>刺激を知ってしまった者はもっと強い刺激を求め、応える側ももっともっとと過剰になっていくのが世の常です。
これは必ずしもそうではないと思います。
ロボットアームを使うことの意図は、ライドの動きから刺激を得ることではなくて、動きにリアリティをもたせることです。
ユニバーサルの激しい動きや、光や炎などの演出は、ある程度の誇張はあったとしても、基本的にはリアリティを求めてのものです。
ただ、厳密には映画のような激しい動きを再現すると、人は耐えられませんので、最終的にはある程度スポイルされたリアルへと行き着きます。
リアルの追求に際限はありませんが、それでもリアルという達成目標がある以上、過剰な激しさへと誘導するものではありません。
また、一定の荷重を超えるとむち打ちなどの問題が発生してしまいますので、「安全性」が動きの激しさにフタをします。更には、安全性の限界まで刺激を強めれば人々が満足するというものでもありません。
少し話はそれますが、刺激を追求することで、際限なく激しいものが生まれるわけではないということは、ローラーコースターの歴史も証明しています。一時期は高さや速度などを競っていることもありましたが(マーケティング上、わかりやすい世界一の数値が求められる事自体は現在も変化がありませんが)、大型化や高速化、複雑な回転エレメントなどの開発は鳴りを潜め、ここ20年ほどは滑らかで適度なマイナスGのかかるキャメルバックであったり、楽しいカーブの曲がり方であったり、あるいは従来とほぼ同じコースレイアウトでもより楽しめる乗車姿勢であったり、といったものが追求されてきました。国内では東武動物公園のカワセミや、東京ドームシティのサンダードルフィン、ナガシマスパーランドのアクロバット、白鯨、USJのハリウッド・ドリーム・ザ・ライド、ザ・フライング・ダイナソーなどが良い例です。
結局は快適な刺激、人々が快感を感じるような適度な刺激に落ち着いていきますし、むしろ快適性や気持ちよさを重視したような作りへと収束します。
リアルと快適性を両立した、良い塩梅のところがどのあたりにあるのか、ユニバーサルもディズニーも把握できていないように感じますが、ことディズニーに関してはその塩梅を探ろうともしていないように感じるのです。
ライドシステムは二の次で、あまりにもセット作りやアニマトロニクスの開発に注力しすぎているように感じてしまいます。
…ところで、ライズ・オブ・ザ・レジスタンスのカイロ・レン等々のアニマトロニクスって、人形である必要あるんですかね?? あれ、おそらく演者を50年雇い続ける以上のコストをかけて設置していますよね。あんなにリアルに作るなら、人がやったほうが安いんじゃないかと思ってしまいます。
ディズニーもやはり資本主義のもと生み出された株式会社で、利益を追求しなければなりません。
そのためには、ディズニー愛好家だけではなく、より広い市場を取り込んでいく必要があります。
ディズニーが好きであるからこそ、一歩離れて背景知識を捨てた上で、何も考えずにアトラクションに乗ったときにどう感じるか、パークを訪れたときにどう感じるか、ということを考え、議論を盛り上げることで自分を客観視しつつ、改善すべき点があればその旨声を上げていくべきだと考えます。
好きだからこそ厳しく。今後も一石を投じていきたいと思います。
年内にディズニー巡りをされるとのこと、羨ましい限りです。
私はディズニー専門ではなく、遊園地全般が好きなもので、例えばロスに行くと、ディズニー2パーク、ユニバーサル、ナッツベリー・ファーム、シックスフラッグスマジックマウンテンと中5日必要になってしまいます。腰が重いです。。。
今後ともご意見を賜れますと幸いです。
p.s. クラッシュのコースターだと、Maurer Rides社のSC2000という汎用コースターにちょっと付け足しただけのものですので、おそらくレミーの方を指されていますよね? レミーはレミーでそれほど凝った仕掛けもないので、どちらかわかりかねています。
管理者: ricebag
パーク好きさん
もう一点、返信を忘れていた項目が御座いました。
>人間とはおかしなもので、自分が良いと思っているものを否定されると良いと思っている自分自身を否定されたような気分になるのだそうです。
>ディズニーパークの現状に大小不満はあれど特別好んでいる身からすれば、いやいや、勝手にまとめないでくれ、という反感が先にきてしまったのでしょう。面白い事です。
反感を覚える方がいらっしゃるというのは、ごもっともだと思います。
特定の立場から他を批判する文章を読めば、その立場にない方が反感を覚えるのは当然のことです。
ただ、「不快だから記事を書くな、公開するな」という意味合いを含んでいらっしゃるのであれば、看過できません。
例えそれを読んで不快に感じる方がいらっしゃる内容であっても、事実に反する内容や誹謗中傷のような内容がない限りは(もしありましたらご指摘ください)、それを表現し、公開することを止める権利は誰にもありません。
これは個人ブログであるかどうかというのとは一切関係がありません。記事のクオリティ云々は置いておいて、商業誌であっても同じ内容を掲載することに問題はないはずです。偏った意見を公にしてはいけないのは、NHKくらいのものです。
内容に関する議論であれば、大いにウェルカムです。以前のコメントにも記載しましたが、あえてそれを狙って、突っ込みどころを多く残して書いた部分もあります。
しかしながら、「私はディズニーのアトラクションのほうが好きなのに、イマイチだと書くとは何事だ」というコメントであれば、それは単なる言論封殺です。
あまりに非建設的です。
今回の記事では、そのように気分を害される可能性がある方への配慮として、記事の冒頭にディズニーのアトラクションよりもユニバーサルのアトラクションのほうが面白いと思っている方向けであることがわかるように記載しています。
その時点で、自分とは異なる意見であって、読んでいてイラッとする可能性があることは、おわかり頂けるはずです。
その上で読み進められるのであれば、それはご自身の自由意志の範疇であると考えています。
パーク好きさんのコメントが、言論封殺を意図したものではないことを願っております。
管理者: ricebag
はじめまして
ハリーポッターフォーブリドゥンの記事からこちらのブログを拝見し、WDW旅行に関する記事を一気読みしていたら、こちらの記事に辿り着きました。
当方根っからのディズニー好き&ユニバにはUSJ含めて行ったことがないのですが、この記事を読んで「確かにディズニーにはもう少し頑張って欲しいな」という気持ちになりました。
(議論でもなんでもないただの感想で申し訳ありません)
思ったのは、資本主義の点から、今のディズニー社的には「今の方針で問題ない」と考えていそうだなということです。
今の方針というのは、より満足感が高いアトラクションを開発してアミューズメント施設として進化するのではなく、既存の表現方法を用いながらディズニーの雰囲気作りが好きな層の人達に安定して来てもらえればいい的な思考です。
ディズニーパーク内のアトラクションが及第点である内は、雰囲気等を総合して楽しめる人が大勢いる限り来園者数も安定して、ディズニー側は危機感を感じることもなく、方針もそのままでしょう。
ただ、世界に成熟したアミューズメント施設が増えた時に、及第点となるレベルがどんどん上がり、ディズニーが追いつけなくなった時には、ディズニーには新しい何かを作る力はないかもしれませんね。
永遠に続くものはないので、そこがディズニーパークのコンテンツとしての寿命ということになりますが、ディズニー好きとしてそれは寂しいので、是非ディズニーには頑張って欲しいです。
ただ、ディズニー側が危機感を持つにはまだ時間がかかる様に思います。
TDRに限ってみても、美女と野獣やベイマックスの新規アトラクションは、現時点の情報だけだと新規性のないライドシステムに感じますが、IPの人気からオープン後には大人気で来園者数も増加することが予想されます。(なんの根拠もありませんが、Twitter等の反応を見る限り)
私自身は季節のショーパレや買い物がメインの目的になりつつありますし、ディズニーで爆食する動画がYouTubeで再生数を稼いだりするので、ディズニーに対するアトラクションへの期待値がそもそもそんなに高くない人もそれなりにいる為、アトラクションの出来が入園者数や売り上げには響かないからです。
筆者さんが書いていた様に、ディズニーファンから不満の声等が溢れ入園者数も減少しなければ、ディズニー側が方針を変えることは望み薄そうです。
しかしながら、自分語りになってしまいますが、小さい頃沢山乗ったスプラッシュマウンテンに5年振りくらいに乗った際に、「こんなにハリボテ感あったかな?」と中学生時分に違和感を感じたことを思い出しました。
その後またパークにそれなりの頻度で行くようになり、慣れ・思い出補正(もはや音楽聞いているだけで楽しい)・せっかく来たのだから同行者と楽しい思い出を作りたい・「途中で出てくるウサギどんの家とか、細かい所見るの楽しい」…の様な感情で違和感もなくなりました。
この違和感は、ディズニー映画に興味のない友達を連れて行くとなると、とても大きな問題になり「ああいうとこ苦手なんだよね」という感情を抱かせてしまいます。
この様な違和感を感じたことがある人は多いと思いますし、是非とも「みんなの夢が叶う場所」として永遠に完成しない進化をして欲しいところです。
また、私の好きなアトラクションは、スターツアーズ、インディ・ジョーンズ、ストームライダー、タワーオブテラー等なのですが、好きな理由としてBGSがしっかりしているというだけでなく、アトラクションとしてのストーリーテーリングという視点も記事から頂けて、興味深く拝読しました。
長々失礼しました。
また興味深い記事楽しみにしています。
メガネ亀さん
はじめまして。
コメントありがとうございます!
まさに仰る通りで、テーマパーク業界は寡占状態にあるんですよね。
しかも、初期投資が莫大すぎる割にリターンが遅いので、ライバルが現れ得ない寡占に陥ってしまっています。
そのことにあぐらをかいて、努力を怠っている、あるいは努力の方向性を間違っている、と。ホントに仰るとおりだと思います。
話は逸れますが、初期投資を抑えてディズニー並のクオリティでテーマパークを展開、量産する手法を編み出したら、それこそフォードが自動車のライン生産をはじめて価格が下がって世界が変わったように、世界に革命的なインパクトを与えるくらいのビジネスチャンスとなるかもしれませんね。
>私自身は季節のショーパレや買い物がメインの目的になりつつありますし、
>ディズニーで爆食する動画がYouTubeで再生数を稼いだりするので、
>ディズニーに対するアトラクションへの期待値がそもそもそんなに高くない人もそれなりにいる為、
>アトラクションの出来が入園者数や売り上げには響かない
これも仰るとおりで、しかもその人達でかなりの売上を稼げてしまう要因が、ライバルが少ないことにあると思います。
ショーやパレードはともかく、食事に関しては短時間に多数の人を捌かなければならないという制約から(ブルーバイユーですら170席で、ホテルフレンチより大規模です)、どうしても味に上限があるために良くて宴会旅館レベルにしかなりませんので、上の方のレストランのコスパが悪すぎることは理解されてもおかしくないのでは、、、と思っています。
個人的には、せっかくの雰囲気を良い気分で味わいたいので、そこそこにしかならない料理を食べさせるよりも、比較的美味しく量産できるコーヒーや紅茶の専門店を、1杯1,000円でもいいから出してくれないかな、と思っています。マゼランズやブルーバイユーのような雰囲気ある感じで。
スプラッシュ・マウンテンは古さもありますし、ディズニーにしては珍しく奥行きのない内装で(ボートが小さくて水路が入り組んでいるせい?)、しかも原作発禁のため馴染みのないキャラクターというのもあって、意外とダークライドとしては初見で楽しむのが難しいアトラクションですよね。各シーンのセットに、カリブの海賊くらいの奥行きをもたせることができれば、ハリボテ感も薄れるとは思うのですが。
お好きなアトラクション4つとも、ストーリーが凄くしっかりしていますよね。特にタワー・オブ・テラーは、オリジナル版だと「トワイライト・ゾーン」を知らないとなんのことやら状態になってしまうのですが、日本版は本当によくできています。この点は、ただ輸入するだけに留めなかったオリエンタルランド、グッジョブです。
ディズニー、あるいはオリエンタルランドには、現在でこそ寡占と言える状態を築いてはいますが、もっと飽きられることを脅威に感じて頂きたいところです。現在でも飽きられることを恐れて新たなアトラクションを投入し続けてはいますが、進化は止まりかけています。単にアトラクションが飽きられるだけでなく、「手法が飽きられる」可能性にも目を向けていただいて、もっともっと進化していってほしいです。
現状ではまだ数値に表れていないので、遊園地・テーマパーク好きとしての願望でしかありませんが、TDRが地方の遊園地のようになってしまわないよう、変化し続けることを望んでいます。
今後ともぜひ、当サイトをよろしくお願い致します。
管理者: ricebag
ricebagさん、はじめまして。
本記事をとても面白く読ませていただきました。肌感覚としてまさに2000年頃からのディズニーのアトラクションはつまらなくなったと感じていたので、非常にすっきりした思いです。私自身はウォルト・ディズニーが亡くなって、その精神を引き継ぐ人もいなくなったからかと漠然と考えていましたが、より現実的な理由があったのですね。
他の記事のタイトルも面白そうなものが目に飛び込んできます。これから楽しませていただきますね。よい記事をありがとうございます。
静 炉巌様、はじめまして。
コメントありがとうございます!
メールアドレスをご記入頂いていましたが、貴サイトでも公開されていないようでしたので勝手ながら削除させて頂きました。
公開しても良いようでしたらお知らせください(わかりにくくて申し訳ないのですが、メールアドレスは空欄でもコメント頂けます)。
としまえん「アフリカ館」の記事や、「ミート・ザ・ワールド」の記事など、貴サイトの記事を何度か拝見したことが御座いました。
私もアフリカ館ラストの「さよなら、さよなら」という録音なのに妙に機械的で不安を煽るような声は未だに耳に残っていますし、「ミート・ザ・ワールド」はあのクラスの劇場が回るという、日本オリジナル(アメリカのCarousel~よりデカイし、座席の向きが逆)のシステムやアニマトロニクスと半透明スクリーンを組み合わせた立体感の表現、結婚式場のように気球に乗ってリアルに飛び出してくるところなどが好きで、当時はセリフを覚えるまで繰り返し乗っていまして、未だに当時のアトラクション曲集CDを引っ張り出してきてテーマ曲を聞くくらいですので、大変興味深く拝読しておりました。
いずれも検索でたどり着いたのですが、情報・文章ともに素晴らしく、勝手ながら目標とさせて頂いている記事クオリティです。
そんな方からコメントを賜り、大変ありがたく存じます。
思いが強く、脱線が長くなってしまいました。。。
やはり、主要なメンバーの入れ替わりがおきると、企業の方向性というのも大きく変わってしまうようですね。
「オーディオアニマトロニクスを使う」ことと、「誰もが荷物を持ったまま乗車できる」ことがキーワードとなってしまって、それを守ることが目的と化してしまっているように感じています。組織が大きくなって、トップダウンで明確な方向性を持って引っ張っていく人がいないと、どうしてもキーワードで管理せざるを得なくなる、あるいはいつの間にかキーワードが絶対不可侵の教典のようになってしまうのもわからなくはないのですが、かなり重篤な大企業病です。
私自身、比較的大きな企業務めなので、トップがそうした状況を打破しようと号令をかけても、中間管理職は「失敗して減点されないこと」が大前提で、「わかりやすい成果」を求めてしまうので、やはり消費者・取引先の目線ではない妙なキーワードや指標を作って管理してしまい、その人達の部下は従わざるを得ず……という状況を日々目の当たりにしていますので、なんとなく状況はわかるような気がします。
ディズニー、特にイマジニアリングこそそうあってはいけない企業だと思いますが、アメリカの場合はジョブ型雇用かつ流動的な雇用のせいで、日本以上に上司に逆らいにくいという話も耳にしますし、変な中間管理職が権力を持ってしまうと、もうどうしようもなくなるんでしょうね。
TDLに新設された「魔法のものがたり」も、最初のシーンこそ「よくできている」と感心させられますが、高密度に多数のライドが存在するせいで他のライドに乗車している客が気になってしまってシーンに入り込めなかったり、各シーンの時間を揃えてスムーズに客をさばくことが優先されて妙に間延びしていたり、明らかにアトラクションを楽しんでもらうことよりも、「トラックレスライドシステムを使うこと」「多数の客を捌くこと」が優先され、そこに「決められたスペースに収まること」という制約を加えた結果として出来上がったアトラクションだということが透けて見えてしまう出来で、大変残念です。
ディズニーらしい感動を得られるアトラクションが作られることを願いたいところですが、我々としては願うこと・期待することしかできませんので、ディズニーを信じて静かに待ちたいと思います。
今後ともぜひ、当サイトをよろしくお願い申し上げます。
管理者: ricebag
ricebag様、返信をありがとうございます。
また当サイトのコンテンツをご覧いただきありがとうございます。
勢いだけで書いたものなので、お褒めいただき恥ずかしい限りです。
中間管理職の成果目標という考察もその通りだと思いました。
ディズニーには熱い情熱をもって感動を演出してほしいと勝手ながら期待する次第です。
他のコンテンツも回らせていただきます。これからも面白い記事を楽しみにしています。
ブログを読ませていただいて多少の意見の差異はあれどその通りだなと感じました。
もしウォルトが生きていたとしたら今のパークをどう感じるのか考えたら恐らく満足はしないんだろうなと思いました。
1960年代当時にアメリカでも他に類を見ない程の最先端のロボット技術を持っていたり、結局はテーマパークという形に落ち着いてしまいましたが、エプッコトの都市計画とかとにかくぶっ飛んだ発想を持っていたりしたわけですから現在のディズニーテーマパークの現状は確かにそこまでのものは無くなってしまっているなというある種の懐古もあり残念でもあります。
現にテーマパークというジャンルひとつとっても他のテーマパークは元々ディズニーランドをお手本に作っていると言っても過言ではないと思います。
それくらいまた同業種を引っ張っていけるだけのエネルギーが欲しいなと思います。
本当に今のディズニーが他のパークに勝てるところはディズニーという会社だけで作っているので、テーマを統一して作れるという所だけ(かなり乱暴ですが)な気がします。
後本題からは逸れますが個人的に今のディズニーアトラクションの醍醐味の一つでもある娯楽は教育であるという考え方も少しずつ失われている気がして危惧しています。
カリブの海賊やジャングルクルーズなど楽しみながら過去を振り返る事ができるアトラクションに(これは差別問題なども絡んでくるので難しい所でもあるのですが)改変が入ったり、新しいアトラクション自体も体験のみがフィーチャーされ過ぎてしまってそこから得られる教訓みたいなものが段々少なくなってきている気がします。
そう言った意味では日本版のタワー・オブ・テラーなどは求めすぎると身を滅ぼすという教訓が基軸になって作られているので、アメリカ版のリメイクではありますが、凄く素敵なアトラクションになっていると思います。
技術面ももちろんそうですが、体験した後に残る余韻や心に残るメッセージがもっと強烈にあると良いなと感じています。
こちらのブログを読ませて頂いて、改めて大好きなディズニーパークについて考えさせられました。
ありがとうございます。
こーる様
コメントありがとうございます。
また、承認・返信が遅くなりまして申し訳ございません。
おっしゃるとおり、ウォルトが今のディズニーのテーマパークや、ディズニー社の状況を見たら不満なのではないかと思います。
と言いますか、未だにテーマパークを稼ぎ頭の一つにしていることに不満で、新しいことを始めてしまうのではないかと。
このあたりは、攻めの姿勢で開拓を続ける創業者と、事業を守る責務を持った後進との違いであって、どちらが良いというものでも無いのかもしれませんが、それにしても目先のマーケティング(それすらできているのかどうか怪しいですが)に頼って、キャラものばかり作る今の姿勢には寂しいものを感じてしまいます。
教育、という面でもまさに仰る通りで、もともとのディズニーランドはファンタジーランドですら教育的意義を持ったものでしたし、テーマパークという形に収まったエプコットも、各国の歴史や文化を理解する要素があったり、科学館的要素を持つ細かな体験施設が多くあったりしました。それがどんどんと入れ替わり、エプコットはワールド・ショーケースもキャラ物、アニメの世界を体験するアトラクションが入り込み始め、科学館的施設はほぼすべて姿を消し、「恐竜と地球環境」がテーマの施設は「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」のテーマに取って代わられました。
これも時代の流れであって、従業員の雇用を維持し、顧客の満足度を高めるためには仕方のない選択のように思います。
少なくとも目先の集客は増えるでしょうし、それが今の経営陣にとっての実績になるわけですから、こうした流れを非難するとすれば、今の資本主義の仕組みを非難しなければなりません。
ただ、持続可能な開発といった考え方が広まっていて、今後さらにその流れが強まるであろうことを考えれば(もちろんどこかで揺り戻しがある可能性もあるので、どちらにベットするのかも一つの経営判断ですが)、教育的要素を強めていくことも1つの生き残り戦略になるのではないかと思います。
エネルギーと物資を大量消費して体験するタイプの、従来型の重厚長大型テーマパークは、常に強烈な批判にさらされる危険性をはらんでいます。
ちょっと趣旨がズレてきてしまっているような気もしますが、経営上の判断として、教育的要素を残していくという考え方はアリなはずなのですが、今の資本主義上ではそれができません。そうしたことができるのは、おそらく「想い」を持っていて、その想いを押し通す権力と権利を持つ創業者一族だけなんだろうと思います。
そういう意味で、一族経営の多い日本の会社はそれが強みになるのではないか、とも思うのですが、意外とそうした判断ができている企業というのは多くないのが実情です。一族経営をビハインドに見るような流れによって、経営者も引け目を感じているところがあると思いますので、そうした流れを変えないといけないのかもしれません。
話を戻しますと、道徳的教義というのもやはり、個人的にはもう少し体験的要素があっても良いのかな、と思います。例に上げられているタワー・オブ・テラーでも、我々はどこか傍観者のまま終わってしまいます。これを、例えば我々自身がいつの間にか「求めすぎる」思考をしてしまうような状況に置かれて、求めた結果エレベーターに乗り込んだ結果、あのような目に合う、というストーリーになると理解が深まるような気がします。ただ、それだと押し付けがましくなって、ディズニーっぽさは消えてしまうのですが……。難しいところですね。
個人的には、その「ディズニーらしい」という発想自体が今のディズニーを縛り付けてしまっているもので、キャラ物に振るよりも、そちらの考え方を今風に合わせて、ストーリーテリングをわかりやすくしていっても良いのではないかと思っています。
返信になっていない返信で申し訳ございません。
重ねまして、コメントをありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。