重要文化財指定が決まった【帆船日本丸】は、戦前の帆船内部を隅々まで見られる凄い施設だった!

2017年7月10日

帆船日本丸前から

こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

2017年3月10日に重要文化財指定がほぼ確実となった「帆船日本丸」。昭和5年(1930年)に建造された、歴史的に価値のある帆船ながら、なんと内部を隅々まで見られるように公開されているんです!

船好きはもちろん、お子様や機械好きの方もテンションアップ間違い無しの日本丸。向かい側にある「横浜みなと博物館」とあわせて、見学の様子をご紹介していきますよ!

 

 

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1. 横浜みなと博物館

横浜みなと博物館の外観

1.1 アクセス、料金、営業時間

横浜みなと博物館は、桜木町駅から徒歩5分ほど、みなとみらい地区にある博物館です。

JRの桜木町駅からですと、改札を出て左に真っ直ぐ進めばOK。「日本丸」という大きな交差点を渡れば、目の前に帆船日本丸が見えてきます。その右手にあるのがみなと博物館。

月曜日が休館で、営業時間は10時~17時最終入場は16時30分ですのでご注意ください

料金は、みなと博物館のみの場合は400円。日本丸とセットにすると600円と、かなりおトクな料金設定。小学生~高校生のお子様は半額で、土曜日の場合はなんとセット券が100円。ファミリー層に優しい設定になっていますよ!

 

1.2 横浜みなと博物館の展示内容

横浜みなと博物館内部は残念ながら撮影禁止でしたので、文字だけでお伝えしていきます。

横浜みなと博物館は2009年開館。比較的新しい博物館ということで、インタラクティブな展示も充実しています。

 

まずは、ペリー来航からどのようにして横浜開港に至ったか、という歴史に始まり、小さな桟橋+貨物陸揚げ用の小型船を使っていた時代から、現在のコンテナを利用した海上輸送に至るまで、横浜港の変遷がパネルや模型を使って丁寧に説明されています。

明治期の桟橋建設に使われたというスクリューパイルの展示もあり、明治の時代にこんな巨大な鋼鉄製の構造物があったのかと驚き。

戦後米軍に接収された際の様子から戦後復興、現代に至るまで、時代を追った説明が続きます。

ここまでは歴史の話なので、お子様にはちょっと退屈かもしれませんが、おとなにとってはなかなか触れることのない「港の歴史」のお勉強ができて、なかなか楽しいです

個人的に凄いな、と思ったのはコンテナをトラックに積んだり、トラックで運んできたコンテナを船に積み込んだりする様子の模型。なんと、その様子をしっかり再現して動くんですよ。トラックがやってきて、クレーンで吊り上げて、クレーンが船の上に移動し、船にコンテナを降ろすところまで数分かけてしっかり再現しています。

位置決めのセンサーなんかがかなりしっかりしていないとできない、相当お金がかかった展示です。ここだけはお子様も喜ばれるはずですし、おとなも見ていて楽しい!

 

その先は、「横浜港の再発見」というゾーン。

タッチパネル式のクイズの展示があったり、船を操って横浜港を探検できるシミュレーターがあったり。子供からおとなまで楽しめるゾーンです。操船シミュレーターは、土日は行列ができるほどの人気のよう。今回は平日の昼間に伺いましたので、まったく並ばずに体験できました!

その先には沢山の船舶模型があるのですが、こちらはまた素晴らしい出来栄えの一級品揃い。模型には、「人の大きさはこれくらい」という比較用の人形もあって、スケール感も分かりやすかったです。

 

思ったよりも展示室は広くて、すいている平日にササっとまわって40分ほど。じっくり見て回れば1時間くらいはかかりそうな展示です。無料のガイドさんがいらっしゃいますので、その方のお話を聞いているとさらに時間がかかります。逆に興味がなければ、10分~20分で終わってしまうかも。

1階にはミュージアムショップやカフェも併設されていて、お食事までできちゃいます。日本丸と両方まわると結構疲れると思いますので、カフェはありがたい!

 



 

2. 帆船日本丸

帆船日本丸前から

2.1 帆船日本丸のアクセス、料金、営業時間

帆船日本丸はみなと博物館の向かい側。あわせて訪問するのがおすすめですよ。

料金はみなと博物館と同じく、日本丸のみの見学で400円、みなと博物館と両方見学する場合は600円です。子供半額、土曜日子供100円などのシステムも同じ。

 

こちらも同じく月曜休館で、10時~16時30分の入場となります。

また、毎年2月頃は整備のために1ヶ月近くお休みとなります。ご注意ください。

その他、年に10回ほど帆を広げる総帆展帆が行われます。帆船らしい姿が見られるのはこの日だけですので、日程をあわせて訪問するのもオススメです。日程は公式ホームページでご覧ください。

 

2.2 帆船日本丸の内部見学

いよいよ、帆船日本丸の内部に入っていきますよ!

帆船日本丸は昭和5年(1930年)建造の帆船。すでに建造から90年近くが経過していながら、いまだ航行できる(ということにしてあるけど、機関は動かないかもという話)船です。

もともとは、海洋学校の練習船として作られた船。1984年まで実に54年もの間、練習船として活躍し、その後横浜市に引き渡し。翌1985年から一般公開されています。

戦前に建造された船が現在でもそのままの形で残っているというのはかなり珍しく、その歴史的価値から国の重要文化財に指定されることがほぼ決まっています

 

船の左舷から乗り込みます。

帆船日本丸の左舷

 

タラップを渡って、まずは前方のブリッジへと登ります。

ブリッジ脇の階段からは、臨海地域を見渡すことができます。

日本丸からみた汽車道

みなと博物館の向こう側、右手前から左奥に向かって伸びているのが「汽車道」。ワールドポーターズや赤レンガ倉庫に向かうときには、ここを渡ると気持ち良いですよ。

 

さて、ブリッジの中はこんな感じで当時の計器類が触れる状態で(もちろん、触るべきではありませんが)そのまま残されています。帆船日本丸の前部ブリッジ前から

 

古いレーダー

帆船日本丸前部ブリッジのレーダー

 

機関の推進力を制御するもの

帆船日本丸前部ブリッジ機関制御

 

操舵輪

帆船日本丸前部ブリッジ後ろから

 

日本丸は帆船なのですが、港の中を航行する際には機関(エンジン)を使っていたとのことで、機関航行時に船を制御するのが、この前部ブリッジだったようです。

ここでは自動音声が流れていまして、様々な説明を聞くことができました。

 

続いて、最前部の甲板へ。

帆船日本丸の前部甲板

 

巨大な碇や

帆船日本丸の碇

 

それを引き上げる際に使うクレーンなどを眺めつつ

帆船日本丸の碇を引き上げるためのクレーン

下の甲板に降ります。

 

すると、お客さんが少なすぎて暇を持て余していたのであろう、ガイドさんに声をかけられます。ここのガイドさんは、なんと元乗組員。1984年まで実際に航行していた船ですから、まだまだお元気なガイドさんがいらっしゃいます。

この先の案内をしてくださるようですので、一人っきりで申し訳無さもありつつ、案内をお願いしました。

休日だと10人位まとめて案内するツアーを随時行っているみたいですよ。

 

まずは、前部甲板の下にある、碇を巻き上げる装置。

帆船日本丸の碇巻上装置

最近の船は、この装置が上部の甲板に設置されているので、下のフロアにあるのは珍しいということや、巻き上げた鎖はもう1つ下のフロアに格納されるのですが、その際に絡まってしまわないよう、人が手で綺麗に整理していたことなどを紹介してい頂きました。

手前に見えている銀色の部分がエンジンで、これを使って巻き上げるんですね。奥に見えているちょっと明るい部分から鎖を垂らしていきます。

 

その横には、真水のポンプ。

帆船日本丸の真水用ポンプ

現在はポンプの動くところがチェーンと南京錠で固定されていますよね。実は、これは当時を再現したものなんだそう。

洋上では真水は貴重品。1日に飲める量は決まっていて、勝手に飲まれたりしないように普段は南京錠で施錠されていたとのことで、それが再現されているんだそうです。

 

甲板に用いるチーク材が、毎日の掃除を繰り返して55年経過するうちにどうなったか、という展示や

帆船日本丸のチーク材厚み比較

掃除用具などの展示を見つつ、船室へと降りていきます。

 

まず見学できたのは、練習生が過ごしていた船室。片側4名分のベッドがあって、なんと1室に8名が過ごしていたとか。

帆船日本丸の練習生船室

ここにむさ苦しい男8人と考えると、恐ろしいですね。

帆船なので常に風を受けてどちらかに傾いているのですが、その風の向きによって傾き方が変わるため、時々寝る向きを変えないと寝苦しかったそうです。

 

そこから後方に進んでいくと、上階へと上がる階段があります。練習船なのに、かなりしっかりとした装飾が施されていて驚き!

帆船日本丸の装飾された階段

 

さらに奥へと進むと、見えてきたのが機関室。

帆船日本丸の機関室

帆船なので中央にマストがある関係で、中央に機関とスクリューを設置するわけにいかず、バランスをとるために左右1機ずつ機関とスクリューを配置しているんだそうです。というわけで、機関が2機見えています!

 

マストの支柱や、調理員の船室(なんとこちらも6名部屋!)を見学しつつ、続いて見えてきたのは医務室。

帆船日本丸の医務室

洋上で大病にかかっては大変ですから、盲腸の手術くらいはできる設備が整っていたそうです。大きな病気の場合はここで応急処置をして、寄港時に病院へ搬送するんですね。

骨折などの怪我も絶えないので、レントゲンを撮ることもできて、寄港時にはその写真を持って病院へ行って、すぐに処置をしてもらっていたんだとか。

 

機関部担当者用の食堂などを見てから、上階へと上がります。そこは大きな調理場。

上記を使った竈と

帆船日本丸の調理場

 

火を使う調理場。

帆船日本丸の調理場2

 

展示されている食品サンプルは美味しそうなのですが、さすがにこんな設備で大量に作っているので、味はイマイチだったそうです。笑

お隣は学生の食堂兼講堂になっています。

帆船日本丸の練習生食堂

帆船日本丸の黒板

 

船長の応接室や

帆船日本丸の船長応接室

 

寝室、

帆船日本丸船長の寝室

 

浴室(船長室にのみあります)

帆船日本丸船長の浴室

 

を見て、通信長の部屋や積荷の積み下ろしに使われたという倉庫への通り道などを見学しつつ、士官サロンへ。士官クラス用の食堂兼会議室ですね。

帆船日本丸の士官サロン

 

すごい立派です。脇には、蒸気が噴き出す暖房器具も。

帆船日本丸士官サロンの暖房器具

 

天井には、ステンドグラスまでありました。

帆船日本丸のステンドグラス

このステンドグラスは横浜市に寄贈された際に作り変えられたものだそうなのですが、それにしても立派な食堂です。現在でもレストランとして通用しそう。

 

さて、最上部の甲板へと戻ってきましたら、まずは通信室の見学です。モールス信号機などもある部屋。

帆船日本丸の通信室

 

持ち運べる通信機は、今では考えられない大きさ。

帆船日本丸の持ち運べる通信機

 

お隣の海図室なども見学しつつ、外へ出ます。

ちょっと高くなっている箇所には、帆船航行時に指示をだすためのブリッジ。

帆船日本丸の後方ブリッジ

船長はここから舵取りや帆の張り方の指示を出す「ことになっていた」そうなのですが、ここからだとあまり前の方も見えないし、ということであまりここでは見かけなかったとのこと。

 

さらに後ろ側には、操舵輪があります。

帆船日本丸の後方操舵輪

さすがに帆船航行時のためのものなので、機関航行時用のものとは違って大きいですね!

 

こんな感じで一周ぐるっとご案内頂いて、日本丸の見学は終了です。おおよそ1時間といったところでしょうか。かなりじっくりと説明して頂いて、隅々まで見学することができて勉強になりましたし、楽しかった!!

こんなに古い船で、ここまで隅々までしっかりと見せてくれるところはなかなかありませんので、かなりオススメです! ガイドさんのお話もわかりやすくて面白いので、小学校高学年以上のお子様であれば十分に楽しめると思いますよ。

せっかく横浜に行くなら、最近のおしゃれなスポットやお買物スポットだけでなく、こうした横浜の歴史を感じられる場所も訪れてみるのがオススメです!

 

 

3. 次に読むのにオススメの記事

横浜まで来たら、中華街に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

大三元酒家というお店が、リーズナブルかつとっても美味しくてオススメですよ。

 

国内の観光地情報は、県別に以下のページにまとめています。