ハリウッドスタジオのトイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアは日本とほぼ一緒!
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
今回は、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド(以下WDW)4大パークの1つハリウッドスタジオ(以下HS)にあるアトラクション「Toy Story MIDWAY MANIA! (トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニア)」をご紹介していきます。
「あれ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカのトイ・ストーリー・マニアは日本のものとは名前が違うんです。
が、それ以外はほぼ一緒。一応、アトラクションの詳細もご紹介していきます。
また、最後にはこのアトラクションと同じシステムを採用している幻のアトラクションや、このアトラクションが作られた経緯などについてもご紹介していきますよ!
- 英語必要度 ★★☆☆☆ ルールだけわかれば、あとは不要
- 予習必要度 ★★☆☆☆ トイ・ストーリーのキャラがわかればより楽しめますが、知らなくても楽しい!
- オススメ度 ★★★★☆ 日本でも体験できますが、それでも乗りたくなるほど楽しい!
とにかく良くできた、楽しいアトラクションです。日本にも同じものがありますが、HSでは日本ほどの待ち時間にはなりませんので、こちらで何度も楽しんでしまうのもアリかも。紐を引っ張って的を狙う、ただそれだけのルールですので、英語も予習もほぼ不要です!
1. トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの基本情報
まずは、トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの概要や混雑状況など、基本的な情報をご紹介していきます。
アトラクションの詳細はもう少し下で!
1.1 トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの概要
このアトラクションは、2008年ほぼ同時期に、ハリウッドスタジオとアナハイムのディズニーランド・リゾートにあるカリフォルニア・アドベンチャーに導入されたもの。
全部で7つのステージがありますが、そのうち1つは2010年の映画「トイ・ストーリー3」公開にあわせたリニューアル時に変更されています。
3Dメガネをかけてライドに乗車し、各ステージで3D映像として表示される動く的に弾を撃ち込んだり輪っかを投げたりするゲーム。
そんな、言ってしまえば昔ながらのゲームセンターにあるシューティングゲームと変わらない内容なのですが、このアトラクションが国を問わず大人気になったのには理由があります。
- ライドの動きにメリハリがあって、ミニゲーム間の移動にスピード感がある
- 映像がとってもリッチ。映像自体にもスピード感がある
- トリガーではなく、大砲のヒモを引いて弾を発射する動作(元ネタあり)
といった理由なのですが、詳細は後ほどご説明していくことにしましょう。
日本では「トイ・ストーリー・マニア」という名前になっていますが、これってなんだか不思議な感じがしませんか?
トイ・ストーリーのマニアという名前なのに、アトラクションの中身はシューティング??? と首をひねってしまいますよね。
実は、この名前はアメリカ版トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの略称として使われていたものだったんです。
ミッドウェイというのは、日本で言えばお祭りの屋台のようなもの。というわけで、「トイ・ストーリーのマニア」ではなく、「トイ・ストーリーの屋台のマニア」という言い方のほうが正しいのです。
屋台の様々なゲームを体験するアトラクションだから、トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアという名前がついたんですね。
1.2 トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの混雑状況
日本と同様に、大人気のアトラクションです。
投入から10年弱が経過した現在でも、パークで1,2を争う人気度。
このため、日中の混雑には凄まじいものがあります。
Fast Pass+を入手したいところですが、Fast Pass+のグループは1(A)。
ロックンローラー・コースターやファンタズミック!、美女と野獣ライブオンステージなどから1つしか選択することができません。
ファンタズミック・ダイニング・パッケージを予約しないのであれば、Fast Pass+の優先度はファンタズミック!が高め。
それ以外の場合、ショー最優先なら美女と野獣、アトラクション優先ならロックンローラー・コースターかトイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアを選択することになります。
僕が訪問した2017年5月の日曜日には、混雑はロックンローラー・コースターの方が上でした。日中の時間帯で最長ロックンローラー・コースター80分待ち、トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニア50分待ちといった状況です。
ロックンローラー・コースターは日本にないアトラクションということもあり、そちらを優先して取得したほうが良いかもしれません。
ただし、朝イチのうちに絶叫系に並んでしまおうと思われている方は、ロックンローラー・コースターとタワー・オブ・テラーの両方をスタンバイで並んでしまうのが、位置的には効率が良いです。
というわけで、朝のエクストラマジックアワー(EMH、直営リゾート宿泊者はパーク開園前に入場できるシステム)を利用して絶叫系に並んでしまいたい方は、Fast Pass+はトイマニ、そうでない方はロックンローラー・コースターのFast Pass+を取得するのが良いでしょう。
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2. トイ・ストーリー・ミッドウェイ・マニアの詳細
さてさて、アトラクションの詳細をご紹介していきますよ。
ただし、日本のトイマニとほぼ同内容ですから、アトラクションの内容は最小限にして、このアトラクションの歴史や元ネタなどの情報を詳しくご紹介していきたいと思います。
2.1 アトラクションの内容
ライドに乗って銃を打つ、「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」に似たアトラクションです。
ただし、ライドは独立に動く形式。ETF Ride Systems社というシューティング・ダークライドに強い会社のライドで、レールはありません。
一台のライドに前向きと後ろ向きそれぞれに2人ずつ、合計4人が乗車。これが2台連結されていて、一度に8人が乗車することになります。
早くて45秒に1台程度の発車ですので、行列の進みはよくありません。パークによって2レーン~3レーンありますので、1時間あたり1,280人~1,920人程度のハケ。
似たようなライドながら、ライドが常にハイスピードに動いているバズ・ライトイヤーのアストロブラスターは1時間あたり1,800人と言われていますから、3レーンあるHS/ディズニーシーでようやくバズに並ぶ回転率になるわけです。
ライドの動きは滑らかですが、かなりのスピードで移動。
両サイドにスクリーンのある空間に入り込み、3D映像で表示される的に向かって射撃を行います。
これを全7ステージに渡って移動しながら繰り返す形式。
銃はライドに固定された大砲型。後ろについているヒモを引っ張ると、弾が発射されます。
的には得点が書かれていますので、これらに当てていって最終的に獲得した得点を競うことになります。
今回はこんな点数でした。イマイチ!
僕は11万7,200点、妻は11万1,400点。揃ってイマイチな点数ですね…。
2.2 このライドの元ネタと建設の歴史
日本のものと内容が変わらないので、アトラクションのご紹介はこんなところにして、ライドの元ネタと歴史についてご紹介してみたいと思います。
というのも、このアトラクションが作られた経緯というのがちょっと変わっている(ような気がする)のです。
さてさて、このアトラクションの「ヒモを引っ張って3D映像のシューティングゲームをする」というシステム、実は元ネタがあるんです。
グーフィーのペイント&プレイハウスなんてことが言いたいのではありません。
実は、ディズニーパークはかつて、日本で言う「ジョイポリス」のような屋内アミューズメントパークを世界各地に展開しようと計画していたことがあります。
その実験施設としてWDWに作られたのが「Disney Quest」(2017年中に閉館予定)。
1998年にダウンタウンディズニー(現在のディズニースプリングス)に作られ、1999年には実際に第2号施設がシカゴにオープンしました。
しかしながら、シカゴの施設の立地が悪く、採算が取れなかったために2001年に閉鎖。その後の計画もすべて頓挫してしまいます。
そんな不遇のDisney Questにあるアトラクションの1つに「Pirates of the Caribbean: Battle for Buccaneer Gold」があります。
このアトラクションは2~5人が船に乗り込み、1人が操船、残りが大砲を撃って周囲の海賊船を撃ち、お宝をかき集めていくというもの。
実際には動かないので、ライドではなくシミュレーターなのですが、周囲を3D映像に囲まれ、乗りてはあちこち動き回りながらシューティングをするというなかなかに楽しいアトラクションです。
わざわざこのアトラクションをご紹介したのは、実はこのアトラクションの射撃法が「大砲のヒモを引っ張って狙ったところに砲弾を打ち込む」というものだからなんです。
周囲は3D映像で、しかもヒモを引っ張って弾を発射するゲーム。トイ・ストーリー・マニアにソックリですよね。
パイレーツ・オブ・カリビアンの方は、船の中をウロウロしながら砲弾を発射しますので、ライドが動かない分、より体を使ったアトラクションになっていますが、基本的な要素は一緒。
しかも、海賊船を撃って稼いだ金額をランキング形式で競う、というところまでソックリなんです。
このアトラクションはDisney Questがオープンした1998年6月に同時開業。
ちなみに、バズの初代形式であるバズ・ライトイヤーのスペースレンジャースピンがWDWのマジックキングダムに開業したのが1998年10月。
グーフィーのペイント&プレイハウスは、初代版のアナハイムが2007年開業ですから、これらに先駆けてオープンしていたことになります。
問題は、既に計画が潰えた屋内パークのシステムの基本アイデアを転用したようなアトラクションを、しかも既に全パークに展開済みだったバズ・ライトイヤーと同じシューティング形式かつ同じアニメーション作品をベースにしたアトラクションとして開業したのか、という点。
1つには、バズ・ライトイヤーが人気だったため、これをバージョンアップしたようなアトラクションを作ろうと考えたというのがあると思います。が、それなら別作品でも問題ないはず。モンスターズ・インクでもインクレディブルでも問題なかったはずです。
もう1つ、トイ・ストーリーの絶対的な人気を使ったアトラクションを作りたいと考えた可能性もありますが、それならそれで別の形式のアトラクションを作れば良い話です。わざわざバズと被るアトラクションを作る必要もない。
何が言いたいかというと、わざわざ新たにトイ・ストーリー・マニアを作るというのは、理由がないといいますか、ちょっと不可解なのです。
そもそもは、カリフォルニア・アドベンチャーにあった屋台のミニゲーム(別料金を払って実際にゲストがミニゲームを行う、ディズニーシーのアラビアンコーストにあるようなもの)の一部を置き換える形で企画されていたようです。
そういったリークがあったのが、2006年。その後、2007年1月に公式に発表されます。
計画自体は2005年以前からスタートしていたと思われますから、時期的にはシカゴのDisney Questがクローズした2001年が近づいてきます。
同時期に企画されたと思われるアトラクションには、
- モンスターズ・インク: ライド&ゴーシーク(東京ディズニーランド)
- Monsters, Inc. Mike & Sulley to the Rescue!(California Adventure, アナハイム)
- Crush’s Coaster(Walt Disney Studio Park, パリ)
- スチィッチエンカウンター(各パーク)
- Monsters, Inc. Laugh Floor(WDW, マジックキングダム)
があります。
どうもこのメンツを見るに、ある程度のスペースに収まる、いわゆる「ダークライド」や中規模シアター形式のアトラクションが多いように思えるのです。
ここからは完全に僕個人の予想になってしまいますが、何かしら他のパーク用に計画したものを転用したのではないか、と思えてならないのです。
企画した他のパークとしてパッと思い浮かぶのは、香港ディズニーランドです。しかしながら、土地の関係か建設費の関係か実現しなかった。
もう1つ可能性として思い浮かぶのは、アメリカ国内に第3の都市型パークを作ろうとしていたという可能性。それもDisney Questのようなシミュレーター形式ではなく、実際のダークライドを複数設置するミニパークを作ろうとしていた可能性です。
Disney Quest計画が頓挫した結果として、失敗の原因を精査し「実際のアトラクションが無かったこと」に1つの原因があると考え、Disney Questよりも規模を拡大したミニパークを検討していた。
これは十分にありえる話なのではないかと思います。
2008年から4年遅れて、2012年に東京ディズニーシーにトイ・ストーリー・マニアがオープンしていますが、こちらも前後にやや不可解な動きがあります。
オリエンタルランドは地方都市に屋内型施設を作るという計画を2007年に発表し、特に福岡では具体的に話が動いていたようなのですが、2008年のリーマンショックを受けて計画を撤回します。
この時に企画していたと言われるアトラクションが幾つかありますが、ライド&ゴーシークはTDLに作ると発表した年月が合わないので、おそらく除外。
残るアトラクションのうち、トイ・ストーリー・マニアの1レーンとフィルハーマジックは地方都市に建設する予定だったのではないかという気がします。
特にトイ・ストーリー・マニアはある程度まで発注が進んでしまっていた関係で、あのように「無理やり」な形でTDSに付け足される事になったのではないかと。
と、トイ・ストーリー・マニアにはいろいろと不可解な事情がつきまとっているというお話もしてきましたが、アトラクション自体が面白いから、もう何でも良いんです。
まとめが雑すぎますが(笑)、元ネタと裏事情についても思いを忍ばせつつ楽しんで頂ければと思います。
キューラインの装飾は、トイ・ストーリーの映画を実際に見てから行くと、より楽しめますよ!
3. 次に読むのにオススメの記事
この日、このあとはウォルト・ディズニーがディズニーパークを作るに至った過程を様々な模型を使って紹介する「ワン・マンズ・ドリーム」へと向かいました。
ウォークスルー型の展示施設ですので、ディズニーパークファン以外には退屈かもしれませんが、ファンなら垂涎の展示ばかり。
以下の記事でご紹介しています。
WDW旅行2日目のこの日に巡った、ハリウッドスタジオの様々なアトラクションの詳細記事は、以下のページにまとめています。
この日のその後の行動などについても、そちらからご覧いただけます。
その他、WDWに関するすべての記事は以下のページにまとめています。あわせてご覧ください。
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