怒涛のスーパーアクト! 常設劇場で観るシルク・ドゥ・ソレイユ【ラ・ヌーバ】at ディズニー・スプリングス
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
今回は、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド(以下WDW)にある複合ショッピング施設、ディズニー・スプリングス(以下DS)内のシルク・ドゥ・ソレイユ常設劇場で上演されているショー「ラ・ヌーバ(La Nouba)」についてご紹介していきます。
(既に閉鎖されてしまった劇場ですが、記録として記事を残しています。現存しませんのでご注意ください)
日本にも時々巡回公演がやってくるシルク・ドゥ・ソレイユ。
その常設劇場が、WDW内にあったんです!
人間の体、その力の凄まじさをダークで独特な世界観の中で魅せてくれる、超ハイクオリティなショー。日程に余裕があれば、是非とも観覧をオススメしたいところです。
この記事では、ショーの概要やチケット料金、オススメの座席、ショーの内容などをご紹介していきます。
写真撮影ができませんので、写真が殆どない点はご容赦ください。
1. ラ・ヌーバの基本情報
まずは、ラ・ヌーバの概要やチケット料金、オススメ座席などをご紹介していきます。
ショーの内容についてはもう少し下で!
1.1 ラ・ヌーバの概要
ラ・ヌーバは、1998年に当時のダウンタウンディズニー(現ディズニー・スプリングス)に設置された専用劇場で開催されているサーカスショー。
シルク・ドゥ・ソレイユの専用劇場は、ラスベガスのミステールとオーに続いて3箇所目。専用劇場のために独立した建物を建ててしまったのは、なんとはじめてのことなんです。
2008年には東京ディズニーリゾートのイクスピアリに隣接する場所にも常設劇場が設置されましたが、こちらはプログラムがイマイチだったこともあり(個人の感想です)、わずか3年の短命に終わっています。
専用劇場としては、ステージが突然プールに変わる超巨大舞台装置がウリの「オー」の直後に完成したシアターですが、ラ・ヌーバは舞台装置よりも「個人の技」に着目した構成。
本来のサーカスに近い形態で、ディアボロや空中ブランコなどのオーソドックスな技も見ることができます。
もちろん、世界トップクラスのアスリートやパフォーマーを揃えているシルク・ドゥ・ソレイユですから、それぞれの技は世界大会級、オリンピック級。凄まじい技を間近で見ることができちゃいます。
ストーリーは主に2人のピエロによる喜劇を通じて進行していきますが、やはりそこはシルク・ドゥ・ソレイユ。独特のダークな世界観に包まれています。
夜の街で、大きな門が開くとゾンビが突然動き出すようなシーンから始まり、やや不気味な空気感。音楽はロック調で、ダークな割に軽めの口当たりで観ることができますが、お子様は怖がってしまうかもしれません。
前衛芸術としてのシルク・ドゥ・ソレイユの魅力が詰まった、シルク・ドゥ・ソレイユ入門にピッタリの演目になっています。
2017年の年末をもって終演が決定してしまっていますので、この演目が見られるのは2017年のうちだけ!
20年近いロングラン公演となった傑作サーカスショーですので、ぜひ今のうちに。
1.2 チケット料金とオススメ座席
常設劇場は全1,671席。後発のTDRの劇場と比べると、やや小さめです。
中央にせり出したステージを囲むように、半円形に客席がならんでいます。
公演は基本的に1日2回。18時~と21時~の回があります。
中央寄りが高価で、端に行くほど、後ろになるほど安くなっていきます。
価格帯は$49~$150。
端っこの方はステージ全体を見渡すことができない座席ですので、安い座席でも後方中央寄りを確保したいところ。
予約はオンラインですることになりますが、このシステムがかなりくせ者です(既にサイトは閉鎖されました)。
以下にいろいろシステムを書いていたのですが、終演が近づいてきてさらにシステムが変更になりました。
なんと、各エリアの中で好きな座席に座って良いよ、というシステムに変わっています。各カテゴリーの中で良い座席に座るためには、早めに劇場に行かなければなりません。
時間に余裕があれば、カテゴリーCという安めのチケットを買って、できるだけ中央寄りの座席を確保するのがコストパフォーマンス的にはベスト。
以下、打ち消し線をかけてあるところは古いシステムの情報です。
各料金クラスの中で、座席を選択することはできません。
各座席の前方、番号が若い順から先着順で埋まっていきます。
ただし、座席検索をかけると一定時間座席が保持されますので、その状態で再度座席検索をかけると異なる座席が出てきます。
というわけで、ちょっと気に入らない座席が出てきてしまったらもう一度検索をかけてみるべし。
個人的にコストパフォーマンスが良いと思うのは、Aクラスの中央寄りの座席。
予約開始直後、一番に予約を取ろうと思うと、最前列の中央から最も離れた座席になってしまいます。
適度に予約が埋まり始めてから予約することで、ちょっと後ろかつ中央寄りのベストポジションを獲得できるのです。
僕は待ちきれずに、最前列の最も中央寄りの座席が出た時点で購入してしまいましたが…。
混雑期でなければ、現地に行ってから窓口で買うのもオススメです。
一度、わざわざディズニー・スプリングスに足を運ばなければなりませんが、チケットオフィスで購入すれば座席を選択できたはず(2008年時点の記憶ですので、システムが変わっていましたらすみません)。
残席があれば、そのクラスの中でベストなポジションを選択できますよ。
2. ラ・ヌーバの内容
それではいよいよ、ラ・ヌーバの内容をご紹介していきます。
かつて、2008年にも見たことがあるショーなのですが、内容は大幅に変更が加えられていました。さすが、なんど見ても楽しい!
2.1 オープニング~ブレイクダンス
開演前に、まずは非常口の説明があるのですが、もうここから凄い!
真っ暗な中、非常口のライトだけが点灯した状態で、音だけで「ここに非常口があるよ」と教えてくれるんです。
非常時には誘導灯のみが点灯する暗闇なわけですから、その状態を再現しつつ、しっかり非常口の場所も教えてくれる素晴らしい説明。定位のしっかりしたサラウンドシステムを備える音響設備があるからこそできる説明です。
ショーの前には、2人のピエロが登場してコミカルな寸劇を繰り広げます。
ピニャータという、くす玉を目隠しした状態で叩き割る遊びをテーマにしているのですが、叩くためのスポンジの棒でお客さんをはたいたりといった客いじりもあって、開演前から大爆笑!
ショーが始まると、まずは主要キャラクターがゆっくりと客席中央の通路へと出てきます。
ここからはもう、シルク・ドゥ・ソレイユの世界。ゆったりと少し不気味に、かつ美しい動きで、それぞれのキャラクターの役割を表現していきます。
客席をグルッと回ったら、いよいよメインショーの開演です。
ステージ上の門が開くと、掃除のおばちゃんが入ってきます。
どうやら、あたりは街も寝静まった夜遅くのよう。狼の遠吠えも聞こえてきます。
が、そこで突然、人間のようでいて人間ならざるものの宴が始まってしまうのです。
何やら怪しげな動きをするタイタンやナッツ、赤いピエロ(clownではなくPierrotの方のピエロ)などのキャラクターが登場し、上下ひっくり返った状態の自転車に乗った人がそのまま空中を走っていったり、模型の電車が走ったりとなかなかカオスな状態。
さらに人格のない、まるでゾンビのような人々が登場します。彼らはまるで団体行動のような機敏な集団ダンスを披露。
こんな感じで、ステージの中にメインアクトがありつつも、その周辺でも様々なキャラクターが常に動き続けている、というのがシルク・ドゥ・ソレイユの魅力の1つですよね。
最初の演目はブレイクダンス。手と足の先だけに蛍光ベルトをつけたダンサーが、ハイクオリティなブレイクダンスを見せてくれます。
暗闇の中で蛍光ベルトだけが光り輝き、ポップでロックながらもどこか幻想的。
ブレイクダンスのレベルが高いので、蛍光ベルトの小さな光が凄まじい勢いで回転していきます。
2.2 Cyr Wheel
通常はAerial Bambooという演目(空中にぶら下がった棒を使って行うアクロバティックな演目)のようなのですが、この日はCyr Wheelが披露されました。
これはフラフープのようなシンプルな輪っかを使って、水平、垂直、様々な向きに人がクルクル回るもの。
側転やバク転など、体1つで回転するパフォーマンスと違って、体の周りに形の変わらない円があるので、残像がカッチリとした印象で、より幻想的。
こちらも何をどうしているのかわからないほどの高い技量で、見ていて引き込まれます。
2.3 ディアボロ
今度は少女3人が登場し、中国コマとも呼ばれるディアボロを披露します。
これまた凄まじい高さにディアボロを投げていたり、ディアボロが空中にある間に様々なアクロバットをしていたりと、凄まじい技術。
基本的には感情のないキャラクターという設定のはずなのですが、さすがに難易度の高い技を繰り出す前には手汗を拭っていたりして、少女らしさも垣間見れて可愛らしい感じでした。
2.4 BMX
今度はBMX。
2台の自転車が登場して、アクロバティックな動きを披露していきます。
さらに、お客さんの1人をステージに上げて、その上を飛び越えるといったパフォーマンスも。
ここまで怒涛の勢いで、ロック調の音楽に乗せてパフォーマンスが披露されてきましたが、BMXが終わると一旦しっとりとした雰囲気へと場面が転換されます。
2.5 Aerial Cradle
本来は空中に浮かぶ足場にぶら下がって行うパフォーマンスなのですが、La Noubaでは足場がドアの形になっています。
なんとも抽象的な空中に浮かぶドアに、男女2人がぶら下がり、アクロバティックなパフォーマンスを披露。
普通のサーカスですと、足場にぶら下がっている人がもう一人の手を掴んでぶら下げた状態で、下にいる人をクルッと回してもう一度掴んだり、といったパフォーマンスをパッパッと繰り出していく、メリハリの効いた演目。
ですが、シルク・ドゥ・ソレイユの手にかかればそんな演目も幻想的に仕上がります。パフォーマーはいずれも、滑らかでゆっくりとした動きで、足場を使ったアクロバットを披露。
どう考えてもパッと動くよりヌルヌル動くほうが体にはキツいはずなのですが、難なくこなしていくところがさすが。
動きの制約上、それほど激しいアクロバットは披露しないのですが、しっとりとした空気感の中でも尋常ではないレベルの高さと体の鍛え上げ具合が伝わってきます。
2.6 空中バレエ
今度は天井から何本かの長~い赤い布が垂れ下がってきます。
あぁ、例の腕に巻きつけて飛ぶやつか、と思ったのですが、もちろんそれだけで終わるはずがありません。
この赤い布をクルクル体に巻き付けながら、自らの力でものすごい高さまで登っていきます。
かなりの高さまで登ったところで、一気に力を開放して逆にぐるぐる回転しながら落下。もちろん、最初の一巻きは外れないように巻いてあるので地上には落下しないのですが、それでもかなりのスピードと衝撃があるはず。
そんな凄まじいパフォーマンスを何度も繰り返しながら、空中で妖艶なダンス(?)を披露します。
2.7 ローラ・ボーラ
今度は大道芸。
円筒形の缶のようなものと、板を交互に積み重ね上げながら、ものすごい高さでバランスをとります。
やはり並大抵の高さではなく、何段も何段も積み重ねていって、見上げなければいけないほどの高さに。
フラフラして不安を煽りつつも、危なげなくこなしてしまうのはさすが。
2.8 空中ブランコ
サーカスと言えば、やはりこれ。
客席の上で、見上げる位置で空中ブランコのパフォーマンスが繰り広げられます。
空中ブランコ自体は成熟したパフォーマンスなので、それほど驚きのある動きはありませんでしたが、それでもやはり安定したレベルの高さ。
音楽との見事なマッチングが素晴らしいです。
2.9 床とトランポリン
このショーのクライマックスがこちら。
言葉だけだと地味に感じるかもしれませんが、これが凄まじいんです。
ステージ上にビルが現れ、そのビルから何度も落下するような形でトランポリン。しかも、なぜか跳ね返ると同じ高さかそれよりも高いところまで戻ってくるんです。
まるで重力を無視しているかのような、なんとも不思議なパフォーマンス。
床もバネが強いので、体操の床競技の比ではない、凄まじい回転数&ひねり。ひねりつつ回転しながら、立っている人の肩の上に着地したりして、もう凄すぎます。
これを音楽に合わせて、あちこちで同時多発的にパフォーマンスを繰り出していきますので、言葉にならない感情が高ぶってきて思わず興奮してしまいます。
最後は朝が近づいてきて、宴が終了。
パフォーマーたちがカーテンコールに答えて幕が下ります。
それぞれのパフォーマンスが凄まじいのはもちろん、全てを音楽に合わせているというのも凄いポイント。1回も失敗できないわけですからね。
さらに、ピエロのコミカルな寸劇やオペラのような生歌なども組み合わせて、全てのパフォーマンスが途切れることなく、シームレスにつながって1本のショーとして組み立てられているのも素晴らしい。
パフォーマンスだけでなく、ショーとして、エンターテイメントとしても楽しめる素晴らしい演目です。
ただ、暗い中でパフォーマンスを目で追い続ける必要がありますので、体調によっては眠くなってくるかもしれません。
せっかく結構な金額を払って観るわけですから、寝ないためにもドリンク剤を仕込んでおくと良いかも。
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3. 次に読むのにオススメの記事
この日、このあとはディズニー・クエストという屋内型アミューズメント施設に立ち寄りました。
ジョイポリスのような施設で、自分でコースを設計できるスペースマウンテンや、トイ・ストーリー・マニアの原型となったものなど、楽しいアトラクション満載です。
すでに閉鎖されてしまいましたが、以下の記事で詳しくご紹介しています。
この日は、ディズニー・スプリングスに加えてプールやエプコットなども回っています。
その日の様子や、どのアトラクションに何時に乗ればどれだけ回れるのかなど、以下の記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。
その他、WDWに関するすべての記事は以下のページにまとめています。あわせてご覧ください。
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