箱根の美術館めぐりでは【ポーラ美術館】は必訪! 印象派やガラス美術を始めとするオリジナルのコレクションが凄すぎる

2017年4月14日



こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。

今回は、箱根にある美術館の中でも、コレクションの質が高いことから人気を誇っている「ポーラ美術館」についてレポートしていきます。

モネやルノワールなど、印象派の絵画とエミール・ガレやティファニーなどのガラス工芸は、一個人のコレクションとは思えないほどの充実ぶり。特にピカソについては、青の時代、バラ色の時代、キュビズム、そして晩年の作品まで、様々な作品が所蔵されています。

展示替えも頻繁にありますので、僕は箱根に行く度にポーラ美術館に立ち寄っています。これだけの美術館が、リゾート地である箱根にあるというのがスゴい!

 

 

1. ポーラ美術館の基本情報

まずは、ポーラ美術館の概要や交通アクセス、料金、営業時間などについてご紹介していきます。

 

1.1 ポーラ美術館の概要

その名前から薄々おわかりかと思いますが、化粧品会社のポーラ(POLA)が関係しています。

ポーラ創業者、鈴木忍氏の息子である鈴木常司氏が40年以上にわたって収集し続けた美術品を展示している美術館です。

鈴木常司氏は化粧品業界に訪問販売の手法を持ち込み、業績を急激に伸ばしたことでも有名な敏腕経営者。

 

この美術館は、その建築の美しさでも有名です。

道路側からは細い通路しか見えません。

建物は、その先に地を這うように広がっていて、自然豊かな仙石原の森との調和を図っています。

上空から見ると、まるで羽を広げた鳥のような構造。

https://www.google.co.jp/maps/”より引用

入り口はとっても狭いのですが、地下に展示スペースが大きく広がっています。

設計をしたのは、現東工大教授の安田幸一氏。東工大関係の建築物や、銀座のポーラビルも手がけられた方です。

 

自然光を多く取り入れた、明るく清潔感のある美術館で、気持ちよく作品を鑑賞することができます!

 

1.2 ポーラ美術館へのアクセス

ポーラ美術館は、鉄道でのアクセスができません。

最寄り駅は箱根登山鉄道の強羅駅ですが、ここから箱根施設巡りバスに乗車して15分ほどかかります。料金は300円。

箱根湯本駅や小田原駅からも箱根登山バスが出ていますが、こちらは本数が極端に少ないので要注意。

基本的には車でアクセスすることになるかと思います。東名からは御殿場インターを降りて、乙女道路を南下しつつ山に登っていきます。そのまま箱根裏街道に入り、仙石原交差点を右折。真ーっ直ぐ進んで県道733号線に入り、しばらく行った左手。

 

1.3 料金と営業時間

基本料金は、

  • 大人: 1800円
  • 高大生: 1300円
  • 小中学生: 700円

2回目以降はスタンプカードを持っていくと、少なくとも200円は割引してもらえます。

展示替え期間中は一部の展示室のみ閉鎖している場合があり、その場合にも観覧料の割引があります。

前売り券も200円引き。コンビニや箱根登山鉄道の窓口などで購入できますが、こちらで入場するとスタンプカードはもらえません。

 

営業時間は9時~17時。最終入場は16時30分です。

特定の休館日はありませんが、大規模な展示替えの際には臨時で休館となります。事前に公式HP等でご確認ください。

 

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2. ポーラ美術館の展示内容

展示室は全5室。それぞれ、かなり広々とした展示室ですが、さすがに公共の美術館ほどのスペースはありません。

このため、展示されているのは一部の作品だけ。定期的に展示替えをすることで、コレクションにある様々な作品を展示しています。

こういった事情もあって、何度行っても楽しめる美術館になっています!

 

2.1 印象派~20世紀の絵画

今回ポーラ美術館を訪問した際には、開館15周年記念として「ピカソとシャガール」展が開催されていました。

この展覧会では、それぞれスペインと現在のベラルーシに生まれたピカソとシャガールについて、初期の作品から晩年まで、80点にも及ぶ作品を展示して、その生涯を振り返っています。

ピカソは青の時代やバラ色の時代を超えて、いかにしてキュビズムに至り、現代的な抽象画を描くようになっていったのか。ピカソとシャガールの交流や、2人が同時期にタペストリー製作に熱を上げるようになった経緯など、その背景を丁寧に追いながら作風の変遷を見ていくことで、普段は理解するのが難しい2人の絵をわかりやすく見せてくれる、素晴らしい展覧会です。

 

あわせて印象派~ポスト印象派の絵画も展示されていて、ルノワールの少女像モネの蓮など、ポーラ美術館を代表する作品たちも見ることができます。もちろん、ゴッホやモディリアーニもありますよ!

素晴らしい収蔵品が多いだけでなく、しっかりと見せ方にもこだわった展示法。やはり、素晴らしい美術館です。

この特別展は、2017年の9月24日まで開催されています。

 

2.2 ガラス工芸

この美術館のコレクションは、ガラス工芸にも特徴があります。

エミール・ガレやドーム兄弟、ルイス・ティファニーなどの作品を、なんと790点も収蔵しています。

一度、ガラス工芸の特別展が開催されている際にも伺ったことがあるのですが、本っ当に素晴らしかったです!

 

アール・ヌーヴォーやアールデコ時代の作品が多くあって、中でも幾何学模様を見事に配したルネ・ラリックの作品は見るものを惹きつけるものがあります。

通常期は1室のみの展示。2017年4月時点では、エミール・ガレの作品のみが展示されていました。

このお部屋は写真OKでしたので、エミール・ガレの作品を幾つか。

 

2.3 日本の西洋美術と化粧品

その他、日本の画家による洋画作品や、横山大観を含む日本画、そして化粧品会社らしい6700店にも及ぶ化粧品の収蔵品があります。

こちらも通常期は1室のみの展示ですので、公開されているものは多くありません。

 

こちらも写真OKでしたので、一点だけ。岡田三郎助の「あやめの衣」です。

 

 

3. カフェとレストラン、ミュージアムショップ

ポーラ美術館は、カフェとレストランが開放的で素晴らしいことでも有名。レストランは展示エリアの外にありますので、レストランだけの利用もOK! カフェの利用には入館料が必要です。

 

レストランはコースが2,000円ほど~3,600円程度。カレーや麺類などの一品物であれば、1,500円~2,000円ほどで頂くことが出来ます。

大きな窓の先には開放的な緑地が広がる、明るく気持ちのよいレストランです。

 

一方のカフェは、展示エリアとの隔たりがなく、広々としています。

この日は残念なお天気でしたが、晴れていればとっても気持ち良いですよ!

展示エリアはそれほど広くないものの、展示品の質が高いので、作品の熱気に押されてかなり疲れてしまいます。そんなときに、このカフェで休憩できるのはありがたいです。

ドリンクは460円~コーヒー・紅茶は620円です。

ケーキセットは980円。ケーキは常時6~7種類ほどがあるようです。

今回は、コーヒーとティラミスのセットを頂いてみました。

さすがにこちらで作っているケーキではないと思いますが、マスカルポーネのしっかりとした香りにエスプレッソの苦味が程よく、フワッフワに仕上がっている美味しいティラミスでした。

上にちょこんと乗っている、開館15周年を祝うチョコも可愛らしいです。

 

コーヒーはカップがステキ。

美術館らしいカップですね。

コーヒーはマシンで淹れたものだと思われますが、しっかりとクレマも立っていますし、苦味を主体とした美味しいコーヒーです。ケーキとの相性もなかなか。

美術品を見て回って疲れた体に染み込むよう。

 

ミュージアムショップは展示エリアの中と外、2箇所にあります。展示エリア内のショップでは、展示作品にまつわるグッズや、デザイン性に優れたグッズなどを販売。

展示エリア外のショップでは、箱根関連の商品を中心に、美術館らしいセンスでセレクトした商品を販売されていました。

さすがにミュージアムショップが訪問の目的になるほどのクオリティではありませんが、見れば楽しい気分になれるショップです!

 

 

以上お届けしてきましたように、ポーラ美術館は印象派以降20世紀前半までの絵画や、アール・ヌーヴォー、アール・デコ期のガラス工芸などについて、点数はさておき、質では日本有数のコレクションを誇っています。

体で体感できる美術館「彫刻の森美術館」や、庭園が有名な「岡田美術館」、そして「ガラスの森美術館」など、文化施設の多い箱根地区。その中でも、純粋な美術品を見るという意味では断トツの質。

展示替えが頻繁にあって、行く度に新たな発見のある美術館ですので、箱根を訪れる際にはぜひともオススメしたい観光ポイントです。

 

 

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