ディズニー史上最恐!? アニマル・キングダムのコースター「エクスペディション・エベレスト」
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
今回は、ウォルト・ディズニー・ワールド(以下WDW)4大パークの1つ、アニマル・キングダム(以下AK)にあるコースタータイプのアトラクション「エクスペディション・エベレスト(Expedition Everest)」をご紹介していきます。
ディズニー初の前向きにも後ろ向きにも走るコースターであり、WDWで最も高い建物を有するコースター。
建設額は当時ローラーコースター史上最高額、7.6 mの巨大オーディオアニマトロニクスが超複雑な動きをするなど、ありとあらゆる面で規格外のコースターです。
スリル好きの方なら、WDWを訪れたら乗らないわけに行かない、目玉アトラクションの1つですよ!
- 英語必要度 ☆☆☆☆☆ 途中、言語はまったく使われませんので、不要
- 予習必要度 ☆☆☆☆☆ テーマとなる映画がありませんので不要
- オススメ度 ★★★★★ スリル好きなら是非!
ディズニーのアトラクションとは思えないほどのスリルがあり、コースターとしての出来も秀逸。さらにディズニーらしい様々な演出もあって、乗っていてとっても楽しいライドです。コースターが苦手でなければ是非!
爽快感: ★★★☆☆
振動の少なさ: ★★★★☆
スリル: ★★★★☆
コースレイアウト: ★★★★☆
楽しさ: ★★★★☆
総合得点: 75点
1. エクスペディション・エベレストの体験レポート
まずは、エクスペディション・エベレストの体験レポートをご紹介していきます。
混雑状況や、アトラクションの概要などについては後ほど!
1.1 キューライン
パーク内のいろいろな場所から見ることができる、エベレスト。
写真の左下から登っていくコースターが見えますが、なんとこのレールには外から見える柱がなくて、空中に浮かんでいるように見えます。
外観のインパクトが凄まじい!
エベレストのふもとより、向かって左側に進むとアトラクションの入口が見えてきます。
キリマンジャロ・サファリを乗った後の、この日2つ目のアトラクション。すでに8時30分を回っているのですが、なんと5分待ちでした!!
というわけで、キューライン(列を形成するスペース)の撮影がなかなか大変なのですが、頑張って撮影してみました。
このアトラクションは、エベレストにいると噂される魔物「イエティ」をテーマにしています。
イエティ捜索が1つのテーマ。というわけで、キューラインもイエティ関係が多めです。
キューラインの前半は、エベレスト麓の寺院風のエリア。
布と鐘がぶら下がっていて、鐘は実際に揺らすとカンカンと音が鳴ります。結構高い位置にぶら下がっているのですが、周囲の方々はジャンプしたりしつつ、ガンガン鳴らしていました(笑)
日本だとキャストさんから注意されちゃいそうですが、こちらはおおらかです。
続いて建物に戻ると、イエティに関する古くからの資料や、信仰の対象としてのイエティ、これまでの調査記録など、イエティ関連の博物館のようなエリアに出ます。
Fast Pass+で入ると、探検隊のベースのようなスペースも通ります。
博物館エリアを抜けると、乗車場はもうすぐです!
2人×3列の6人乗りライドが6両編成ですので、コースター1台あたりに36人が乗車できます。この作りはビッグサンダー・マウンテンと同じ。
後ろには蒸気を吹き上げる機関車が付いています(もちろんダミーです)。
体の固定は安全バーのみ、荷物はライド内に持ち込みですので、大きな荷物はじゃまになるかもしれません。
1.2 乗車レポート
コースターに乗り込んで安全バーを下ろしたら、いよいよ出発です!
一度少しだけ巻き上げがあった後、草原の中を爽快なスピードで駆け抜けていきます。
このあたりの構成はなんとなく、ビッグサンダー・マウンテンにも似ています。
何度かコーナーを曲がった後、いよいよ本巻き上げに入ります。
途中にある、寺院の廃墟のような建物の中には、イエティの壁画が描かれています。
イエティを守護神のように祀っている寺院が廃墟になっているというあたり、なんとも不吉な印象を受けます。
巻き上げは通常のチェーン式ですが、2006年オープンと比較的新しいコースターということもあって、比較的速いスピードで進んでいきます。
寺院の廃墟を過ぎると、パークを一望できる絶景が広がります。
つかの間の安息というべきか、嵐の前の静けさと言うべきか…。
巻き上げを登りきると、いよいよドロップか!
と見せかけて、ほんの少し坂を下りつつ、グルッとカーブを曲がって再び少し登って停止してしまいます。
目の前のレールはなんと、切り取られてねじれている!
どうやら、コースは山頂のところでイエティにちぎられてしまったようです。
このあとどうなるかと思えば、なんとコースターは後ろ向きに進み始めてしまいます!
前にも後ろにも進むのは、ディズニーのアトラクションとしてはエプコット・ノルウェー館の「Maelstrom(現Frozen Ever After)」以来でしょうか。
コースターとしては、ディズニー史上初です!
ちなみに、後ろ向きにのみ進むコースターとしては、パリのインディ・ジョーンズのコースターに期間限定で導入された、後ろ向きに進む車両がありました。
さてさて、後ろ向きに進み始めたコースターは徐々に加速して、暗闇の中をかなりのスピードで走り抜けていきます。
何度か加減速を繰り返しながらカーブを曲がっていくのですが、かなりのスピードが出ていて、体にかかるGもなかなか大きい。
これが後ろ向きでかつ暗闇なもので、なかなか怖いです!
コースター好きの僕にこう言わせるのですから、かなりのものですよ。
この恐怖感はおそらく、暗闇と後ろ向きが重なったことによるもの。
コースの予想がつかない上に、通常ではあり得ない形で体にGがかかるので、得体の知れない恐怖感に襲われます。
逆に言えば、「コースターとしての怖さ」としてよく挙げられる、フワッと浮き上がる感じや激しいGがあるわけではありませんので、そういったものが苦手なだけ、という方ならむしろ大丈夫なはず。
さてさて、ひとしきりバックで進むと、コースターはもう一度停止します。
今度は目の前にイエティの影が現れて、背後で再びコースを破壊してしまいます!
またも先に進めなくなってしまった!
ということで、コースターはイエティから逃げるように、猛スピードで、今度は前方に向かって進み始めます。
一度ゆるっと落下してたいらに戻った後、再び大きく落下します。
これはこのコースター最大の落下! 外からも見える目玉ポイントです。
24 mのドロップというのは、ディズニーとしては最大規模。なかなかのスリルと爽快感です。
ライドフォトの撮影は、このドロップ開始直後です。カメラは右上にありますので、余裕があれば右上に向かってポーズを!
ちなみに、ビッグサンダーマウンテンにも一度小さく落下してから、再び大きく落下するというポイントがあります。
これにはおそらく2つの理由があって、1つはいきなり落下にしてしまうと暗闇の中にたくさんの光が入り込んできてしまうので、中に入る光を制限するためということ。
もう1つは、車両が長いので、加速しないでドロップに入ると前の方はゆっくり坂を下るだけになってしまってスリルを味わえないので、速度調整という意味合いがあるのではないかと思います。
落下をすると、再び山の中に入って暗闇でターンした後、またも外に飛び出します。
今度は、水平ループ2回転。念のため、水平ループというのは横向きのループで、体はひっくり返らないやつです。カーブが長く続いてグルッと一周しちゃうやつ、というようなイメージ。
この水平ループもアップダウンを組み合わせてあって、体にかかるGが時々刻々と変化しますので飽きさせません。
水平ループを抜けると、山の中に戻り、高速でいくつかのカーブを駆け抜けます。
しばらくすると、目の前に巨大なイエティのオーディオアニマトロニクスが現れ、我々に襲いかかります!
ギリギリのところを高速で駆け抜けて、なんとか難を逃れ、ようやく下り場へと戻ってきました。
大きなドロップは一回だけで、あとは水平ループ主体のコース構成という、いかにもディズニーらしいコースターですが、新しいコースターだけあって突然バックしたり前向きに戻ったり、さらにオーディオアニマトロニクスや映像まで組み合わせてあって、かなり楽しいコースターに仕上がっています!
実は、最後のイエティは開業直後からずーっと故障し続けていて、現在に至るまでフル稼働をできていません。
その分、やや迫力に欠けますし、ユニバーサルと比べてしまえば演出もおとなしめ。それなのに乗ると楽しくなってしまうのは、さすがのディズニーマジックです。
この日は、最長30分待ち程度にしかならなかったこともあって、朝の5分待ちのうちに2回、午後Fast Pass+で1回、スタンバイで1回と、合計4回も乗ってしまいました。それくらいに楽しいコースターですよ!!
2. エクスペディション・エベレストの基本情報
続きまして、エクスペディション・エベレストの概要や混雑状況など、基本的な情報をご紹介していきます。
2.1 エクスペディション・エベレストの概要
エクスペディション・エベレストは、2006年の4月にオープンした、比較的新しいコースター。
実は、かつてこのコースターがあったエリアは本当に何もなく、道すらもここで分断されてしまっていました。
アジアからディノランドU.S.Aに向かおうとすると、一度ディスカバリーアイランドを経由しなければならない、なんともアクセスの悪いパークだったのです。
コースターはVekoma社製。
もともとはループコースターが得意な会社で、その後ぶら下がり型のループコースター、いわゆるサスペンデッドループコースターをヒットさせたことで有名です。
日本では、まったくの同型機が那須ハイランドパークのF2、三井グリーンランドのNIO、鈴鹿サーキットのブラックアウト、ルスツリゾートのハリケーンと4機導入されました(実際には仙台で1997年に行われた国際ゆめ交流博覧会に「ドリーム・サンダー」として幻の5機目が導入されましたが、73日間の営業の後、チリの遊園地に移設されています)。
そんな老舗ループコースターメーカーですが、比較的融通がききやすいのか、あるいは様々なコースターを作ってきた実績から技術力が確かなのか、ディズニーでも数多く採用されています。
ハリウッドスタジオのロックンローラー・コースターやパリのスペースマウンテン、日本でもガジェットのゴーコースターなど、かなりの実績があるメーカー。
前後に進むコースターはこのメーカーとしてははじめてなので、新たに設計したシステムなんだとか。
ちなみに、このコースターはタイヤが車両の下に隠れて、その外側にレールがあるタイプなのですが、これもVekoma社としてははじめての試み。大型コースターでこのような構造を採用したVekomaコースターはこれが唯一です。
こんな設計になったのは、タイヤが外から見えないよう、見た目にこだわったからなんでしょうね。
山の山頂はおよそ60.8 mと、WDWの中では最も高い建物。
ライドが登る巻き上げ高さはおよそ36 m、落下高さは最大24 m。
全長1348 m、最高時速80 km/hという、かなり大型のコースターです。
このコースターはなんと、建物とコースターとオーディオアニマトロニクスが、それぞれ別の土台の上に立っているんだとか。
つまり、建物だけ解体してコースターを残す、なんていう複雑な工事もできてしまうんです。
ただし、それがゆえにオーディオアニマトロニクスの整備性が極めて悪くて、7.6 mもの高さがある巨大なイエティを激しく動かしていたために、開業直後にフレームにヒビが入ってしまったそうなのですが、その補修はコースターを営業しながらではできないようなのです。
このため、現在は動きを制限した状態での営業。チカチカとフラッシングするストロボライトでなんとか誤魔化して、迫力を補っている状況なんです。
すでに故障から10年以上が経過してなお、そのまま放置されているのですが、開発サイドもなんとか直したいとは思っているようなので、いつの日か修理されることを期待したいものです。
建設費はなんと100億円オーバー。
当時、ディズニーとしても世界でも、単一のアトラクションにかけた金額としては最高額だそうです。
2.2 エクスペディション・エベレストの混雑状況
アニマル・キングダムでは唯一と言っていい、大型コースタータイプのアトラクションですから、混雑するのかと思いきや、意外とそうでもありません。
この日は、キリマンジャロ・サファリやカリ・リバー・ラピッドが最長60分待ちになっていたのに対して、エクスペディション・エベレストは最長30分程度。
このパークは、動物見物を目的にやってくる親子連れが多いということと、昼間の暑さで涼し気なアトラクションが好まれる、といった事情もあってか、比較的混雑は穏やかです。
実際に、朝のエクストラマジックアワー(オフィシャルリゾート宿泊者が、開園1時間前に入れるサービス)実施日の8時30分頃に到着しても(8時開園です)、5分待ちで2回連続乗れちゃいました。
アバターエリアがオープンした現在では、パークの混雑自体が増しているはずですので、待ち時間はあてにならないかもしれませんが、アトラクション間の比較としては変わっていないはず。
Fast Pass +の戦略としては、1つはアバター、1つはライオンキングに使うことにすると、残るは1つだけ。
何に使うか悩みどころですが、キリマンジャロ・サファリは朝イチがオススメ、このアトラクションは比較的待ち時間が短い、ということを考え合わせると、夜のショーRivers of Lightに回すのがベストかもしれません。
3. 次に読むのにオススメの記事
この日、このあとは「カリ・リバー・ラピッド」という、ラフティングタイプのアトラクションに向かいました。
遊園地にありがちな川下りタイプのアトラクションですが、ストーリーはしっかりしていますし、ドロップもあってスリルもそこそこ。それでいてびしょ濡れ具合も凄まじい、とっても楽しいアトラクションです!
詳しくは以下の記事でご紹介しています。
アニマル・キングダムの他のアトラクションについてや、1日でどれだけ回れるかなどの情報は以下のページにまとめています。
アトラクションの到着時刻、回った順番などもご紹介していますので、ぜひご参考に!
その他、WDWに関するすべての記事は以下のページにまとめています。あわせてご覧ください。
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