水墨画の世界 太魯閣・花蓮へ台北から日帰りツアー! レポートと安く行く方法のご紹介【2017年9月台湾旅行記⑥】

2017年10月4日

太魯閣燕口洞の断崖絶壁

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5. 太魯閣を観光

いよいよ、観光レポート本編をお届けしていきます!

 

5.1 太魯閣の入り口

駅から30 kmほどバスを爆走させると、太魯閣の入り口に到着します。ここで15分の下車時間。

石碑の前で記念写真をとったり、お土産物店を見たり、それぞれ思い思いに過ごすことができます。

太魯閣入り口の石碑
太魯閣国家公園入口の石碑。周辺には土産物店も立ち並んでいます。

 

個人的に気になったのは、川が銀色をしていること。写真では伝わりにくいのですが、すごくきれいなんです!

太魯閣の川
川が銀色に光り輝いています! 岩石がほぼ大理石なので、その影響だと思われますが、とにかく美しい。

太魯閣は大理石でできた渓谷ですので、崩れてできる「れき」も大理石。

だからなのか、全体的に銀色に光り輝いているように見えます。

 

バスの上から見える滝にも「銀色の滝(Silver Fall)」というものがありました(写真は撮れませんでした…)。

 

ちなみに、路線バスやタクシーで太魯閣を目的地にしてしまうと、この国立公園入り口で降ろされてしまうそうですのでご注意を。

 

5.2 岩のトンネルを散策

15分立ったら、次の降車場へと向かいます。今度降りるのは、百獅子の橋(正式名称は砂卡噹大橋というようです)というところ。

通常なら九曲洞で散策をするようなのですが、2013年頃の大雨や落石等の影響により2018年まで下車は不可。

というわけで、かわりにこの橋の下にあるトレッキングコースを歩くようです。

太魯閣の百獅子の橋
百獅子の橋の欄干。百体のライオン像があって、そのどれも少しずつ形が違っています。
太魯閣の百獅子の橋下
百獅子の橋を降りたら、歩道に沿って散策を開始!

 

30分の時間が与えられますので、それで行けるところまで行って、帰ってくるという方式。

途中にはこんな感じで岩のトンネルがたくさんあります。

太魯閣百獅子歩道の岩のトンネル
岩をくり抜くようにして歩道が作られています。歩道から一歩外に出ようものなら、断崖絶壁を真っ逆さまという恐ろしい歩道。

これは人が切り開いたもののようなのですが、尖った岩が積み重なってできているので今にも滑り落ちてきそうで怖い雰囲気です。

太魯閣百獅子の橋の尖った岩
トンネル内の岩は鋭く尖っている部分もありますので、頭上に要注意!

 

さらに奥まで進んでいくと、キレイな川の水が溜まった場所を上から眺めることができます。

太魯閣百獅子歩道のせき止められたかわ
川が部分的にせき止められて、プールのようになっています。

どこかで見たことのある風景だな、と思っていたら、屋久島にある横河渓谷に似ているんです。

大きな岩がいくつも組み合わさって水をせき止めている様子が似ているということは、もしかしたら岩盤の硬さや斜面の出来方が似ているのかもしれません。

 

もう少し奥まで行くと、川の水が局所的に青くなっているところがあります。

太魯閣百獅子歩道の青い川
川が青くなっています。まるで海岸のようにも見えますが、渓谷の底です。

なんとも神秘的な青さ。

さすがに白神山地の十二湖にある青池とまでは行きませんが、かなり美しいスポットです。

 

このあたりまで片道15分で来るのは、かなり厳しいかもしれません。

ご自身の体力に合わせて途中で引き返す必要があります。

岩のトンネルをくぐるだけでも楽しいので、ここは是非体験していただきたいところです。

両岸に切り立つ鋭い崖を眺めているだけでも楽しいですよ。まるで水墨画の世界に入り込んだかのような気分に浸ることができます

太魯閣百獅子歩道の鋭く切り立った崖
鋭く切り立った崖。この鋭さは、まさに水墨画の世界観です!

 

橋の近くの小型車用駐車場には公衆トイレもあります。

 

 

5.3 燕の巣が見える!? 燕口洞

続いて、燕口洞で下車です。

ここではヘルメットの着用が義務付けられています。

ヘルメットは公共の貸出場で借りて来てくれますので、それを着用。

ジョセフィーヌさんは衛生面に配慮と言って、キッチンペーパーを1人2枚配ってくれます。

太魯閣ヘルメット用キッチンペーパー
ヘルメットとの間に挟むために配られたキッチンペーパー。

ヘルメットに使う使い捨てのキャップがないので、1枚はそのかわりに、もう1枚はあごひもとあごの間にはさみます。

確かに、これでシラミなどをうつされてはたまりませんからね。外国人向けの配慮がナイスです。

気になる方は、キャップなどを用意していったほうが良いかもしれません。

ヘルメットを被ってバスを降りたら、バスが先に移動していきます。

次にバスが停車するところまで、20分ほど散策とのこと。

各々のペースで散策を開始します。

 

ここは、対岸の岩壁に燕の巣がいくつも見られることから、この名前がつけられたとのこと。

対岸まではかなり距離がありますので、素人の目で見つけることはできませんでしたが、中華の高級食材である燕の巣ってこんなところで取られているんだな、と感心してしまいました。

太魯閣燕口洞の断崖絶壁
燕口洞歩道。対岸の断崖絶壁に、燕の巣があるはず。そして何より、歩道がまさに断崖絶壁の中に掘られているのがスゴい!!

 

さらに道中では大きめの岩のトンネルをいくつも抜けていきます。

太魯閣燕口洞の岩のトンネル
岩のトンネル。断崖絶壁の中にこんなトンネルを掘ったというのは、相当な難工事を想像させます。

渓谷の崖の中を通っていくという経験は、なかなかできないものですしなんとも不思議な感覚。

下を見下ろすと、まさに文字通り断崖絶壁。その断崖絶壁の中にいるわけですから、当たり前なんですけどね。

太魯閣燕口洞は凄まじいまでの断崖絶壁
自分の足場すら見えないほどの断崖絶壁!

 

経路の終わり付近には公衆トイレと売店があります。

 

 

5.4 天祥の5つ星ホテルでランチ!

再びバスに乗って、一路ランチを頂くことになっている、天祥を目指します。

道中では銀色の滝や、カエルに見える大岩(個人的にはその下にある小さな岩のほうがカエルっぽく見えます)などをバス上から見物しつつ、天祥に到着。

太魯閣カエルと橋
蛙とその上にかかる橋。カエルだと言われればそう見えますが、個人的には下の方にある小さな岩のほうがカエルに見えました…。

 

ここではなんと、5つ星ホテルの太魯閣晶英酒店でランチを頂けるのです。

太魯閣晶英酒店のエントランスホール
太魯閣晶英酒店のエントランスホール。外観こそ古っぽい普通の建物ですが、中はおしゃれでキレイ!

原住民風のランチを取るツアーもありますが、今回参加したツアーはなかなかリッチ。ジョセフィーヌさんは「ファイブ・スター・ツアー(5つ星のツアー)」と呼んでいました。

 

ランチはなんと9人ずつ2テーブルに分かれて、大皿での提供。

太魯閣晶英酒店ランチ
太魯閣晶英酒店でのランチ。日本人同士が同じテーブルになるように配慮はしてくださいますが、英語しか通じない方と大皿料理を楽しむのは、少し緊張です!

料理は、

 

  • 冷前菜3種(きゅうりのにんにく漬け、たけのこのチリソース、しじみの甘辛煮)
  • 排骨
  • キャベツと椎茸の炒め物(塩味)
  • 茄子の味噌炒め
  • 中華風豆腐ハンバーグ
  • 玉子の海鮮炒め
  • 豆腐の上に白身魚を乗っけて、カリカリのものを振りかけたもの
  • ご飯
  • 海鮮スープ
  • フルーツ(スイカとパイナップル)

 

といった構成。

 

なかなか言葉の通じない9人で大皿を囲むのも珍しいので、楽しい体験でした。

お料理は飛び抜けて美味しいものはありませんでしたが、いずれもそこそこのクオリティ。

全体的にシナモン強めの五香粉が効いていましたので、もしかしたら苦手な方もいらっしゃるかもしれません。

そんな場合は、玉子の海鮮炒めと海鮮スープは食べやすい、日本人の口にも合うタイプでしたので、このあたりを中心に食べていくのがオススメかも。

 

ランチを含めて80分の時間が取ってありますので、食べ終わったら周辺を散策することもできます

ガイドさんのオススメは近くにある尼寺。

往復25分とのことですので、思い切って行ってみました。

 

小さな橋を渡り、急斜面を上っていくと、弁天様のような仏像が見えてきます。

太魯閣天祥の尼寺入り口
太魯閣の天祥にある尼寺。右上の方に見えている、塔のあたりまで階段で急斜面を登っていきます。

さらにグイグイと斜面を登っていくと、疲れ切った頃にようやく本堂が見えます。

太魯閣、祥徳寺の本堂
祥徳寺の本堂。台湾は、台湾に移ってからの歴史がそれほどない国ですので、建物自体は極めてキレイ。

 

この本堂、仏像は置いておいて、

太魯閣祥徳寺の本殿仏像
本殿の仏像3体。3体あるということは、そういえば台湾も大乗仏教なんですね。

天井の構成がちょっと不思議。

碁盤目状に区切られたところに花の絵が描かれているのは日本でも見かける様式ですが、天井の中央にクーポラのようなものがあって、その内側に沢山の梁が飛び出しています。

太魯閣祥徳寺のクーポラ
カラフルなクーポラ(とよんでよいのかどうかわかりませんが)。台湾らしい色使いです。

しかもカラフル。台湾のお寺らしい、なんとも不思議な建築を見物しつつ、本堂の横を見ると枯池がありました。

太魯閣祥徳寺の枯池
本堂横の枯池。天女に向かって、白いアーチ状の橋がかかっています。

中央には羽衣をまとった天女がいて、そこに向かって橋がかかっています。天に向かう橋を表すような、幻想的な池。

 

ここから少し下ると見えてくるのが7重の塔。

太魯閣祥徳寺、七重の塔
七重の塔。中に入ることはできますが、上に登ることはできません。
太魯閣祥徳寺の七重の塔、二重螺旋階段
七重の塔内部には二重らせんの階段があります。幾何学的で美しい。

中にはカラフルなお地蔵様が鎮座されています。

 

もう少し下に降りれば、修復中の巨大な観世音菩薩立像。

ここを一周するだけで、格の高い仏像に一通り会えてしまいます。

あまり仏教に詳しくはないのですが、これだけの仏像が一同に介しているというのは、日本統治の影響もあったりするのでしょうか。

太魯閣祥徳寺の東屋の屋根
屋根の上には、シーサーにも見た守り神が3体。仏陀の修行の一場面をあらわしているのか、はたまた土着の宗教と融合しているのか。

 

残り時間でお手洗いに立ち寄ったり、売店を眺めたりしたら、再びバスで出発です!

 

 

5.5 長春祠

次に目指すのは、太魯閣国立公園内の道路工事中に亡くなった方々を祀る長春祠。

残念ながら本堂への道は閉鎖されているのですが、対岸から滝の上に立つお堂を眺めることができます。

太魯閣の長春祠
川の対岸の滝の上に、祠が見えています。これが長春祠。道路工事の際に多くの方が犠牲になったそうで、それらの方々を祀っている場所です。

ここで20分弱の自由時間。

 

階下にはお手洗いとオープンカフェがあります。が、覗いてみたらコーヒー150元という観光地価格。

ちょうどお昼のあとで眠くなっていたのでコーヒーを飲みたかったのですが、あえなく断念。

 

お堂への道の入口に近づいていくと、やはり岩壁に掘られたトンネルの異質さが際立って見えます。

太魯閣、長春祠へと続く岩のトンネル
長春祠へと通じるトンネル。崖をくり抜いて作られているということがよくわかります。
太魯閣、長春祠への道入り口
長春祠へと続く道への入り口。残念ながら現在は閉鎖されていました。

ここも通りたかった!

 

 

5.6 お土産物タイム

これで太魯閣の観光は終了です。

続いては、花蓮の街周辺の散策。

まずはお土産物タイム。最初に向かったのは、大規模な焼き菓子のお店。

花蓮の焼き菓子のお店
焼き菓子のお店。広大な店内では、ほとんどの商品に試食があります!

 

15分の休憩で中を見て回ることができます。

定番のパイナップルケーキや、変わり種フルーツを使ったケーキなどの焼き菓子、かつてこの地域で作られていたという鰹節をつかった振りかけのようなお菓子や、衣付きの豆菓子など、かなりの品揃え。

その大半に試食がありますので、ガンガン食べて回ってみます。

 

お値段も台北で買うことを考えれば比較的安価。120元~280元程度で箱菓子を買うことができます

個人的には惹かれるものがなかったので、購入せずにバスへと戻ります。

声掛けもほとんどありませんので、ひたすら試食を食べるだけ食べて何も買わない、というのも十分可能。

 

池には鯉がいたり(売店で餌を売っているので、餌やりもできます)、

太魯閣焼き菓子やさん前の鯉
焼き菓子やさんの前で見かけた鯉。錦鯉がたくさん泳いでいます。

看板の裏では猫が涼んでいたり。

太魯閣焼き菓子やさん看板裏のネコ
看板裏で涼んでいる猫。人に慣れているのか、近寄ってもまったく動じません。

むしろこっちの方を楽しみつつ、次のお土産物タイムへ。

 

続いては悪評もチラホラと耳にする、石屋さんです。

花蓮の石屋さん
石屋さん。店内では店員さんの押しが無茶苦茶強いので、要注意!

太魯閣は大理石でできた渓谷ですので、そこから切り出した大理石や混じっている宝石を販売しています。

日曜以外ならここで大理石工場を見学できますし、ツアーによっては原住民族のダンスを見学することもあるようです。

 

今回のツアーを催行している現地の旅行代理店は、この大理石やさんのグループ会社とのことなので、まぁ仕方ないかとお店の中へ。

まずは巨大な石を見ながら、翡翠と通常の石の違いや、人口翡翠の見分け方などの豆知識を紹介されます。「うちで扱っているのはホンモノですよ」というアピールでしょうか。

続いて、広い売り場へと案内されます。

 

こちらも一切ものを買わずに外に出ることはできるのですが、見ている間はかなりの頻度で声掛けされます。

次々と商品を紹介してきて、何としても買わせようという意思がヒシヒシと伝わってきますので、いらないものはしっかりいらないと伝えて、勢いに負けてしまわないよう要注意です。

僕は結婚しているということを知られた途端、ものすごい勢いでお土産を買いませんかとあちこち連れ回されちゃいました。

 

 

5.7 七星潭でたそがれる

結局2軒の土産物店で何か買っている人はほとんど見かけないまま、バスは次の観光ポイントに出発です。

この日最後の観光ポイントは、七星潭。

多くの都市が中国側を向いている台湾では珍しく、花蓮は東岸にある都市ですので太平洋を眺めることができます。

 

海岸とはいっても、足場は砂浜ではなく、砂利浜といったほうがふさわしいような状態。

七星潭の砂利浜
七星潭は砂浜というより、砂利浜。あるきにくいですが、靴に砂は入ってきません。

靴に砂が入ってこないのはありがたいのですが、かなり歩きにくいです。

 

が、ゆるやかにカーブする海岸線は見事

海の色も綺麗で、とっても癒やされる空間です。

 

このあたりは砂浜ではありませんので、海は急速に深くなっている模様。

ガイドさんには、危ないから水に手を触れることすらしないように、と事前にバス内で注意を受けました。

 

波もかなり高くて、強烈な波がガンガン打ち寄せています。

浅瀬の幅が狭いので、波が弧を描いて落ちるのも海岸線の至近。

七星潭の波
そこそこに高い波が、海岸の至近で弧を描いています。波がかかるところに立ったら引き込まれてしまいそうなほどの迫力。

ここでサーフィンをしようと思ったら、数mしか波に乗れないような、そんな不思議な海岸です。

 

20分ほどこの海岸でまったりと過ごしたら、バスに戻って駅へと帰ります。

駅から電車までガイドさんに案内されて、あとは各自で台北へと戻っていきます。

 

 

6. 台北へ

今回の帰りの電車は、太魯閣号でした。

花蓮を走る太魯閣号
花蓮周辺を走っている太魯閣号。帰りは特急列車らしい車両でした。

この列車は、振り子型車両を採用した最新鋭の特急専用車。

と言っても、やはり在来線特急は線路も良くないのでかなり揺れます。

 

行きは3時間かかったところを、帰りは2時間半弱で台北に到着。

日も暮れていますから、車窓を楽しむこともできませんので、やはりレンタルWi-Fiルーター必須です。

 

ちなみに2週間前に発売される、これらの特急の切符予約は大激戦。

台湾に事務所を構えている旅行代理店を持ってしても、1つの座席で花蓮から台北までは予約できなかったとのこと。

このため、一度瑞芳で席を移る必要がありました。

 

特に土日は特急の予約が大変なようなので、特急や飛行機付きのツアーに参加されることを強くオススメします。

特急と飛行機だと、飛行機のほうが圧倒的に早いのですが、台湾のローカル路線なので機材繰りもイマイチで、さらに天候が変わりやすくて欠航や遅れが発生しやすいとのこと。

時間はかかりますが、特急での移動が確実です。

 

私が調べた中での最安値は、Kk dayが募集しているツアー

レートによって価格が変動する可能性もありますが、2017年10月現在は15,000円ちょっとです。

台北発、花蓮・太魯閣日帰りツアー

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予約はアプリでも簡単にできますよ。

 

さてさて、台北に帰ってきたらツアーは終了。
特定のホテルでなければ送迎はありませんので、自分で宿まで戻ることになります。

今回は、夕飯を食べるために師大夜市に寄ってから帰ることにしました。

そのあたりは、また次回の記事でご紹介していくことにします。

 

 

7. 次に読むのにオススメの記事

絶景を巡ったあとは、台北の学生街にある師大夜市で食べ歩きを満喫しました!

師大夜市名物の台湾風おでんから、若者向けの最先端グルメまで様々な味を楽しめる地元密着型夜市。

詳しくは以下の記事でご紹介しています。

 

今回の台湾旅行については、1月の台湾旅行と一緒に以下の記事にまとめています。是非あわせて御覧ください。