ボストン観光 ― フリーダムトレイルでアメリカの建国史を学ぶ
こんにちは、ricebag(@ricebag2)です。
今回は、ボストン観光の目玉「フリーダムトレイル」をご紹介します。
アメリカは比較的歴史の浅い国ですので、歴史的建造物や遺跡といった観光資源には乏しい国です。
アメリカ観光といえば、ショーやアミューズメントなどのエンターテイメント、あるいはグランドキャニオンなどの雄大な自然を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
こうしたアメリカのイメージと違って、ボストンはエンターテイメントや自然観光の名所は多くありません。
ボストンは初期にイギリスからの移民が多く訪れた場所であり、アメリカ独立戦争の舞台となり、アメリカ建国で中心的役割を果たした地域。
このような歴史的背景から、ボストン観光で中心となるのは、アメリカ建国史にまつわる名所巡りなのです。
そうした名所は市内に点在しています。これらの名所を効率良くまわるため、主要な観光地を歩いて巡る「フリーダムトレイル」というウォーキングルートが設定されています。
今回は、このフリーダムトレイルの観光情報と、先日実際に歩きましたので、旅行記をお届けします!
その他、ボストン旅行の手配方法や観光情報については、目次ページにまとめていますのであわせてご参照ください。
フリーダムトレイルの基本情報
フリーダムトレイルとは
フリーダムトレイルは、ボストン市内にある、アメリカ独立や南北戦争にまつわる名所を効率よく歩いてまわることができる、ウォーキングルートです。
アメリカの独立戦争は、イギリスによる植民地支配からの独立のための戦争でしたので、「自由」がキーワードとなりました。また、南北戦争も奴隷解放をかけた戦いということで「自由」がキーワードです。自由を勝ち取るまでの道筋をたどる、という意味で「フリーダム」トレイルと呼ばれているんですね。
トレイル上には、歩道に赤いレンガが埋め込まれていますので、そのレンガの線に沿って進むことで、ほぼ迷うこと無く名所を回ることができます!
スタート地点であるボストンコモンという公園内の観光案内所から、ゴール地点であるバンカーヒル記念塔までおよそ4 km。歩くだけなら1時間程度で回れてしまう距離ですが、トレイル上には20前後の観光名所(古いガイドブックだと16箇所、最近のマップを見ると20箇所)があります。
ちなみに、観光名所の数にブレがあるのは、ルートが変更されたとかいうことではなく、最近になってルート上にある施設が名所扱いされるようになったため。例えば、「ユニオンオイスターハウス」というレストランは、現在も営業している普通のレストランなのですが、ボストン最古のレストランということで、フリーダムトレイル上の観光名所に追加されています。
迷わずに歩ける?
全長は4 kmとあまり長くありませんが、ガイドブックやマップを見ると、あちこちで角を曲がったり、分かれ道があったり。結構複雑なルートを辿ります。
果たして、この複雑なルートを初見で迷うことなく歩くことができるのでしょうか。
結論から言いますと、全く問題ありません。
まず、先述しましたとおり、ルート上にはレンガの線が埋め込まれています。古いガイドブックを見ると、レンガが剥がれているところもあり…というような記述がありますが、2016年11月現在、ほとんど剥がれているところはありませんでした。
レンガのルートを見失う可能性があるとすれば、交差点。大抵の交差点ではレンガが埋め込まれていませんので、車道を渡っている間はレンガが途切れてしまいます。
稀に、レンガが斜め向かいの歩道につながっていることがありますので、交差点に差し掛かったら道を渡る前に、どこにレンガが続いているか確認しておきましょう。
他に迷うことがあるとすれば、分岐点でしょうか。
時々、経路上にこんな感じの分岐点が現れます。
うーん。どっちに進めば良いんでしょう。
実はここ、キングス・チャペルという観光ポイントの前なのですが、左に進むとキングス・チャペル墓地、右はフリーダムトレイルの次のポイントへ向かう道です。いきなり右に進んでしまうと、観光ポイントを1つのがしてしまうことになるんですね。
こうした案内は一切ありませんので、こういうときのためにマップは持っておいたほうが良いでしょう。
持ち物は?
ガイドブックorマップは必要か
これ、僕もフリーダムトレイルを歩くまでは、路上に目印があるわけだし必要ないだろう、と思っていたんです。
ところが、先述したような分かれ道があると、どちらに進むか悩んでしまいます。こんな時に、ガイドブックやマップは必須です。
更に、殆どの観光ポイントには、特にそこが観光ポイントだという印がありません。ただ歩いているだけだと、どこが観光ポイントかわかりませんし、雰囲気で何となくわかったとしても、案内板等もありませんのでそこが何なのかもわからない、ということになってしまいます。
ですので、常にガイドブックを確認しながら、その観光ポイントの歴史的背景を読みつつトレイルを歩くのがオススメ。
フリーダムトレイルを歩くのに、ガイドブックは必携です!!
適したカメラは?
街中の建物を観光して回るときにはいつものことなのですが、建物が大きい割に、その周辺のスペースは狭いことが多いです。
こうなると、普通のカメラでは建物全体を写すことができません。
レンズ交換式カメラをお持ちの方は、「広角レンズ」と呼ばれる、広い範囲を写すことができるレンズの持参をオススメします。
僕は、APS-Cというセンサーサイズのカメラに18 mmという焦点距離のレンズを使って撮影しました。これは、比較的広い範囲を取ることができるレンズなのですが、建物によっては全然写りません!
特にオールドノース教会という教会の全景を撮ることは難しく、ガイドブックでも変な構図になっていたりします。
オールドノース教会の全景を写すことは、相当特殊なレンズでなければ難しいとは思いますが、お持ちの範囲で最も広角(焦点距離の値が最も小さい)レンズを持参されたほうが良いと思います。
コンパクトデジタルカメラ等であれば、ズーム機能はほぼ必要ありません。
服装は?
まず、4 km+観光名所内を見て回る際に歩き回るウォーキングルートです。スニーカーなどの歩きやすい靴を用意しましょう。
服装は、その季節に合わせた動きやすい服装であれば、特別な装備は必要ありません。
ただし、現在も使われている教会に入る場合もあります。教会を利用されているクリスチャンの方に不快な思いをさせないよう、過度な肌の露出は避けたほうが良いでしょう。また、教会に入る際は帽子を取りましょう。
建物の中は冷暖房が効いていることがあります。重ね着で温度変化に対応できるようにしておいたほうが良いと思います。
所要時間
歩いて回るだけなら1時間です。
全ルートを歩き、その中で気になるところだけ内部を見る形なら、2時間ほど。
すべての施設で内部を見て回ったり、ツアーに参加したりとしていると、4時間~半日ほどかかります。
その他のボストン観光地も含めて、所要時間を紹介している以下の記事もご参照ください。
いよいよ出発
それでは、いよいよフリーダムトレイルを歩きはじめます!
まずは、グリーンラインのPark Street駅を出てすぐ、ボストンコモンという公園の中にある、観光案内所へ向かいます。
ボストンコモン
こちらが観光案内所。日曜の朝8時45分頃なので、閉まってますね。他にもいろいろ閉まっている施設がありましたので、出発は10時以降がおすすめです!
開いていれば、ここでマップを手に入れることができますよ。
案内所前から伸びている線が、フリーダムトレイルの経路を示す、レンガで作られた線です。
それでは、アメリカ建国の歴史を巡る旅に出発!
ちなみに、このボストンコモンという公園が、最初の観光ポイントです。
美しい公園ですね。ボストンを舞台とした映画には、必ずと言っていいほど登場します。
もともとは市民の集会所的な役割だったのですが、独立戦争時にはイギリス軍の野営地としても使われています。
ボストンコモンを突っ切ると、マサチューセッツ州会議事堂に突き当たります。
マサチューセッツ州会議事堂と第54連隊記念碑
金色のドームが印象的ですね。このドーム、本当に金箔を貼っているそうです(!)
1878年に完成した建物だそうで、アメリカが独立し、マサチューセッツ州が発足してから建てられたもの。
内部を見学するツアーもあります。今回は、朝早すぎてやっていなかったので断念。
くれぐれも、トレイルを歩き始めるのは10時以降にしてください。
その向かい側には、南北戦争で活躍したアメリカ初の黒人舞台「第54連隊」のプレートがあります。
南北戦争の話ですので、1860年代のことです。この部隊の活躍は、1989年の映画「グローリー」で描かれています。
ダウンタウン
州会議事堂でフリーダムトレイルは折り返し、ダウンタウンへと向かいます。
Tremont Streetに出たら左折すると、すぐ左手に見えるのがパークストリート教会。
パークストリート教会とグラナリー墓地
1829年に、奴隷解放運動家ウィリアム・ロイド・ガリソンがはじめてこの地で奴隷解放を呼びかける演説をしたそうです。
パークストリート教会向かって右手にはグラナリー墓地があります。
独立戦争の英雄たちがここに眠っているとのこと。
お墓の写真をバシャバシャ撮るのは趣味ではないので、早々に退散。
ちなみに、朝は太陽光が眩しいのと、ご覧の通り大抵のスポットで逆光になるので、写真を撮るなら午後がおすすめですよ。
キングス・チャペル、キングス・チャペル墓地、旧市議会議事堂
その先右手には、ボストン最古のホテル「オムにパーカーハウスホテル」が見えてきます。
今回はこのホテルに宿泊していますので、別記事で内部の様子も紹介しています!
このホテルの奥に見えてきたのが、キングス・チャペル。向かって左隣には、キングス・チャペル墓地があります。
こちらは1686年に創設された、非常に古い教会。当時は英国国教会とのことで、国教会から逃れてきた人々が暮らすボストンに国教会が立つことになりますので、一悶着あったようです。
内部拝観可能です。現在も使われている教会ですので、信者の方を優先して節度をもって見学しましょう。
お隣のキングス・チャペル墓地は更に古く、ボストン最古のお墓だそう。
キングス・チャペルを目印に右に曲がり、すぐのところ左手に旧市議会議事堂があります。
こんな感じで、目一杯後ろに下がって写真を撮っても、建物が切れてしまいますので、できるだけ広角のレンズを持参しましょう!
こちらは、門の中にあるベンジャミン・フランクリンの立像が観光ポイント。
アメリカ独立宣言に署名した、5人の偉人の1人です。
この旧市議会議事堂は、現在は高級ステーキハウスとなっています。
旧市議会議事堂を出て、トレイル上を進み、突き当り右手に見えるのが「オールドサウス集会場」
オールドサウス集会場、オールドコーナー書店
独立戦争やボストン茶会事件当時、植民地側の指導者たちが、この地で議論を交わしていたそうです。
内部は博物館になっていて、入場料5ドル。ここと、旧州会議事堂、ポール・リビアの家の3施設に入ることができるおトクな共通入場券は11ドル。
その斜向かいには、オールドコーナー書店。
現在は、メキシカンのお店になっています。2010年頃は宝飾店だったそう。歴史的建物ですが、結構入れ替わりがあるみたいですね。
もともとは、1800年代中盤に出版社の社屋として使われていたそうです。そのときに、ロングフェローらアメリカ文学の大家たちが集まって語り合っていたとか。
更にトレイルを進んでいくと、右手には旧マサチューセッツ州会議事堂が見えてきます。
旧マサチューセッツ州会議事堂とボストン虐殺事件跡
ボストン最古の建物で、1713年に建てられたもの。内部は博物館になっています。入場料5ドルもしくは、トレイルセット券11ドル。
道路を渡った中洲には、独立戦争の引き金となる、ボストン虐殺事件があったことを示すサークルがあります。
その向かいには、観光地ではありませんが、古い建物と新しい建物が融合した、なんとも不思議なビルが。
古い建物のままでは、床面積が足りないから建て替えたい、でも、歴史ある建物だからその外観も残さなくては、と両方取りをすると、こんな不思議な建物になるんですよね。
日本にも幾つかあります。東京大学の工学部2号館なんかは、まさにその典型例。古い建物の上に新しい建物が浮かんでいます。東京観光で東大を訪れる際は、是非見てみてください。安田講堂向かって左手の建物です。
話をもとに戻しますと、この交差点で左折して、少し行くと右手にファニエル・ホールが見えてきます。
ファニエル・ホールとクインシー・マーケット
そもそもは1740年に建てられた建物だそうで、市場と集会場の機能を兼ねたもの。その後何度も立て直され、現在の建物は1899年完成。現在は、内部はショッピングセンターになっています。
建物の上に白いキューポラがありますが、その上には建物のシンボルになっているバッタの風見。ロンドンの取引所を模して作ったものだそうです。
手前の広場には植民地主導者の1人、サミュエル・アダムスの銅像があります。この地で演説を行っていたそう。
ファニエル・ホールの裏には、クインシー・マーケットがあります。
中はファストフード店がいくつも入っていて、ボストン名物のクラムチャウダーやロブスターロールも頂くことができます。2階にはなんとユニクロ! この写真でも、窓にロゴが見えていますね。
両隣にはノースマーケットとサウスマーケットがあり、現在はどちらもショッピングモールです。
ノースエンド
クインシー・マーケットを出ると、フリーダムトレイルはノースエンド方面へと向かっていきます。
クインシー・マーケットから、ガイドブックに乗っている次の観光ポイント「ポール・リビアの家」までは、そこそこ距離があります。
謎の現代的構造物と素敵な小路
そんな中、こんな現代的な構造物を発見。
これ、何だと思います?
ガラス張りの煙突のように見えますよね。実際、おそらく煙突なんです。といっても、中を通るのは水蒸気。
ボストンは、冬は非常に寒くなります。ニューヨークよりも更に北ですからね。ニューヨークですら、映画などでものすごく厚着をしている様子をご覧になったことのある方も多いと思います。それよりもさらに寒い街。
そんな極寒の地で、しかも古い街。かつて、未だ家庭用の暖房器具の熱効率が悪かった時代。各家庭、各オフィスなどでそれぞれ暖房を使って部屋を温めていたのでは効率が悪い。そこで考えられたのが、「セントラル・ヒーティング」という手法です。
これは、予め「暖房センター」とでも言うべき施設で温かい空気や水、油などを作っておき、それを地下配管で各建物、建物内の各部屋へと送り届け、暖房として使うというシステム。言ってみれば、街ごと1つの暖房で暖めてしまうような考え方なんです。
このようなシステムで熱を各建物に送る際、配管まわりで1つの問題が生じます。配管が埋め込まれている地中には、土に染み込んだ水や地下水があります。ここに、暖かいものを通してしまうと、周辺の土に染み込んだ水が蒸発して、水蒸気となって膨張していきます。このままこれを放っておくと、突然地面が爆発しかねません。そこで、この水蒸気を地上に逃す必要があるんです。
かつてのボストンでは、このような水蒸気はマンホールからそのまま吹き出していました。
ある意味、これがボストン冬の風物詩だったのです。
このガラス張りの煙突は、熱い蒸気に人が触れてしまわないよう、安全性を考えつつ先進的なデザインで作られたものなんです。多分。ガラス張りの下の方の部分、ちょっと煙が出ているのがわかりますか? これがその水蒸気です。
ちなみに、通常のススの出る煙突をガラス張りにしたら、一瞬で真っ黒になって中が見えなくなってしまうでしょう。出てくるものが水蒸気だから、こんな素敵な構造物が作れたんですね。
さてさて、このガラス張りの煙突を横目に、フリーダムトレイルは右斜め前方へと進路を変えます。
そこは、唐突に現れる風情ある小路。
このあたりには、ボストン最古のレストランである「ユニオンオイスターハウス」、ボストン茶会について話し合われたという1701年建造の飲み屋「グリーンドラゴンタバーン」があります。写真奥左手に見えているのがグリーンドラゴンタバーン。
これらは古いガイドブックには載っていませんが、路上にあるフリーダムトレイルのマップにはしっかりポイントとして明記されていました。
その後、中央に近代的な公園のある通りを渡ります。
なんとこの公園、道に沿って1 kmほども続いているんですよ!(この写真は、終点付近を撮影)
ポール・リビアモールとオールドノース教会
あれ?と思われた方、すみません。
次のポイント、ポール・リビアの家は小さすぎて華麗にスルーしてしまいました…。
こんなこともありますので、ぜひ皆様はマップやガイドブックを見ながら、次はどのあたりに何があるのか考えつつ歩いてみてください。
多分、この建物の左にあるはず。
ポール・リビアの家も、3.5ドルまたはセット券11ドルで入場できます。
何度も書きますが、10時前に訪問してしまったために開いていなかったのです。
見つけられなかったのも、それが原因。おそらく。
絶対に、出発は10時以降にしましょう!
ポール・リビアの家から少し歩くと、右手にセントステファン教会が見えてきます。
その正面が、ポール・リビアモール。
ポール・リビアが馬に乗って駆ける様子の銅像があります。
ちなみに、このポール・リビアという人、アメリカの小学生なら誰でも知っている詩によって有名になった人だそうなのですが、独立戦争における貢献については過大評価されすぎているという話もある模様。
確かに、独立戦争についてちょっとかじってみても、イマイチこの人のずば抜けた業績というのは見えてきません。
ということで、子供の頃に詩を覚えさせられていれば、「あ~、あの人!」となるのかもしれませんが、そういった知識のない我々日本人にとっては、銅像を見てもありがたみがわかりにくい偉人だったりします。
ポール・リビアモールを抜けると、オールドノース教会の裏手に出ます。
フリーダムトレイルは敷地内を通って表側へ。
この教会、正面の路地が狭すぎて、全景を撮ることができません。そして、逆光…。ちなみに、某歩き方的ガイドブックにもこの構図で写真が載っています(笑)。プロでもどうしようもなかったか……。
光具合は、やはり午後のほうが良いですよ~。
この教会も、ポール・リビア絡みです。独立戦争時にイギリス軍がどういうルートで奇襲をかけるのか。それが判明した時点で、斥候がこの教会の尖塔にランタンを下げることによって、ランタンの数でポール・リビアともう一人の伝令にルートを伝えたのだそうです。
寄付をすれば内部を見学できますよ。
コップスヒル墓地
オールドノース教会から数分で、コップスヒル墓地に到着。
ここは、墓地としてよりもむしろ、独立戦争時に対岸のバンカーヒルに陣取った植民地軍に対し、イギリス正規軍が砲撃を行ったことで有名な場所。木の陰になってしまっていますが、対岸にチャールズタウンが見えています。そちらに向けて、ここから砲撃を行っていたんですね。
墓地を出ると、ガイド線上にフリーダムトレイルのアイコンが。
チャールズタウン
さてさて、長かったフリーダムトレイルもいよいよ終盤。
対岸のチャールズタウンへと向かいます。
バスケットボールやアイスホッケーの施設、TDガーデンを横目で見つつ(写真奥がTDガーデン、手前はコンバースの建物です)、
やたらと古ぼけた橋を渡っていきます。
サビが酷くて、今にも崩れ落ちそうで怖い! でも、アメリカンな雰囲気も出ていて、これはこれで良いですね。
ちなみに、足元はスケスケ。
そんなところでも、赤い線だけはキッチリ描かれています。
橋を渡ると、分岐があります。これは、どちらに行っても良くて、左に進むとバンカーヒルに先に行くコース、右に行くとUSSコンスティテューション号に先に行くコース。1周して戻ってくることができますので、好みの方に進めばOK.
バンカーヒル
ということで、右に進んでUSSコンスティテューション号の方に行ってみたのですが、この時まだ9時45分。やはりやっていません。とりあえず、先にバンカーヒルに行ってみることに。
少し高台に登っていくと、巨大なオベリスクが見えてきます。
近くによってみると、まるで空へと続く道のよう。
この記念塔は、無料で登ることができます。
内部は狭~い螺旋階段で、大人がすれ違うのがやっとの幅。全部で294段の階段を登り、
展望室へ。
この展望室、ちょっと狭い窓が4方向についているだけですので、ボストンを一望とはいかず。
しかも、窓がちょっと汚い。
展望室の中央には、1階へとつながる穴の上に置かれた、やはりスケスケの蓋。
壊れそうな分、この上に乗るのは、東京タワーやスカイツリーのアクリルの床より怖いです。
ある意味スリルが味わえますが、蓋が落下しても責任はもてませんので、乗るのは自己責任で。
展望台の横には、ちょっとした資料館があります。独立戦争で、対岸のイギリス軍を迎え撃った「バンカーヒルの戦い」とはどんなものだったのかを知ることができます。
USSコンスティテューション号
いよいよ最後の観光ポイント、USSコンスティテューション号へと向かいます。
ここには博物館と軍艦があり、博物館は5ドル程度の寄付推奨、軍艦は無料で乗船することができます。
博物館の方は、2階建てで比較的ボリュームがありますが、この船にあまり興味がなければスルーしてしまっても良いかも。ただ、先に見ておくと、軍艦ツアーでの説明が頭に入りやすいと思います。
また、博物館の入り口脇にはミュージアムショップもありますので、博物館に入らないにしても、建物には入ってみるべき。
USSコンスティテューション号は、1797年に進水したフリゲート艦で、なんと今なお現役の軍艦! 世界最古の航行可能な艦船だそうです。独立戦争を含め、何度も砲撃を受けるものの決して沈まなかった奇跡の船。
USSコンスティテューション号は、破壊行為を防止するために、乗船前に手荷物のX線検査と金属探知機でのチェックがあります。
これを通過すると、手にハンコを押してもらえます。
セキュリティチェック後のエリアにある土産物店、簡単な資料展示室で軍艦見学ツアーの出発を待ちますが、ツアーは出発後に一旦、一般エリアを通って乗船するのです。
このため、乗船前にこのスタンプを見せることで、セキュリティチェックを通過したという証明をします。ですので、ツアー待ちの間にトイレなどで洗い流してしまわないように注意。
USSコンスティテューション号は、ツアーでのみ乗船できます。毎時30分の出発。
甲板や
狭いハシゴを下って
調理場、銃座、操舵環、
船長室などを見ることができます。
もう1つ下には船員室などがあるようですが、そちらは見ることができません。
これにて、フリーダムトレイル全ルート踏破!
帰りは、再び錆びついた橋を渡り、TDガーデンの正面にあるNorth Stationから地下鉄に乗りましょう。
8時45分ごろにボストンコモンの観光案内所を出発し、North Stationに到着したのが11時頃。主要なポイントでは、内部拝観は閉まっていてできませんでしたので、およそ2時間ちょっとのウォーキングとなりました。
いかがでしたでしょうか。
アメリカ独立史というと、あまり興味がわかないな…という方も多いかもしれませんが、こうしてみるとフリーダムトレイルは見どころも多く、建物を眺めているだけでも面白いので、歴史をあまり知らなくても楽しめそうではないですか?
実際、僕はアメリカ史には全く興味ありませんが、軽く体を動かしつつ様々な建造物、観光地を回るのはとっても楽しかったです。
ぜひ皆さんも、ボストン観光の際にはフリーダムトレイル踏破に挑戦してみてください!
次回以降は、食事、お買物情報、大学めぐりなどの情報をお届けしていきます!!
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