出産前の天才育成 ー モーツァルトに意味はない!?

2020年9月9日

胎児が聞いている音

こんにちは、天才の育て方研究家のricebag(@ricebag2)です。

我が子を天才へと育て上げるために、出産前にやっておくべきことをご紹介していきます。

いわゆる「胎教」に意味はあるのか、どうすれば効果的な胎教ができるのか、私自身の子供で実験しつつ深堀りしていきます。

 

 

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普通の胎教に意味はない!?

モーツァルトは胎教に良い、という話をよく聞きますよね。

情緒が安定するとか、想像力が豊かになるとか。はたまた、音楽的能力がアップするとか、言語能力にまで影響するとか。

それって本当なのでしょうか。

 

赤ちゃんがお腹の中でどういう状況にあるか、というところから考えてみましょう。

赤ちゃんは、お母さんの子宮の中で、羊水につかった状態になっています。

我々のような大人で再現しようとすると、プールに潜った状態とでも言いましょうか。プールに潜っていると、プールの外の音は聞こえにくくなりますよね。

赤ちゃんも同じ状態です。水に近い液体の中にいますので、外界の音はぼやけて聞こえます。

胎児が聞いている音

さらに、赤ちゃんは子宮という筋肉の塊に覆われ、さらに腹筋や背筋、皮下脂肪などの壁に厚く阻まれています。この状況では、外界の音はかなり減衰して赤ちゃんに届きます。

加えて、体内ではお母さんの血流や鼓動、呼吸音、胃腸の動きなど様々な音にさらされています。これらの音は極めて大きな音として赤ちゃんへと伝わっています。

例えば、耳を指で塞いで頂くと「ゴーッ」という低い音が聞こえますよね。これの何倍もの大きな音を聞き続けているのです。

話はそれますが、「胎内音」を聞かせると赤ちゃんが落ち着く、というのもこうした体内の音を赤ちゃんがお腹の中で聞いていることが原因です。

 

さて、そんな赤ちゃんに、お腹の外からスピーカーで鳴らす程度の小さな音でモーツァルトを聞かせて、果たして意味があるのでしょうか。

屋内プールの水の中で、ゴーッという大音響にさらされている中、プールの建物の外に置いたスピーカーからモーツァルトを流しているようなものです(ちょっとスケールが違いますので、この例えでは、スピーカーはイベント用の大型のものを想定してみてください)。

どんなにスピーカーから大きな音を出しても、聞こえなさそうですよね。聞こえたとしても、他の音よりも小さくて、注意しなければモーツァルトだと気付かなさそうです。

そんな音に赤ちゃんが気付いて、それによって成長具合が変化するようなことはあるのでしょうか。

私は、間違いなく「無い」と思っています。

どうしてもモーツァルトを赤ちゃんに聴かせたいなら、オーケストラの生音を聴きに行くと良いかもしれません。あれだけの音量なら、音の大きいところは赤ちゃんに届くかもしれませんので。

 

とは言いつつも、我が家では妻の妊娠中、モーツァルトを活用してもらっていました。それには「赤ちゃんに聴かせる」のとは別の理由があります。その点は後ほど考えてみましょう。

 

効果のある胎教とは

さて、そんな外界から隔絶され、日々お腹の中で大音響にさらされている赤ちゃんですが、唯一意図的に聞かせることのできる音があります。

それは、お母さんの声。

母の声

人間の声は、お腹で共鳴させて響かせています。ですから、お腹の中にいる赤ちゃんにも大きな音で届くのです。

 

お母さんの声こそ、赤ちゃんが最もクリアーに聞くことのできる音ですので、音楽能力や情緒を育てたいのであれば歌を、日本語能力を鍛えたいなら言葉を、外国語能力を鍛えたいならその言語の言葉を、お母さんが発してあげれば良いのです。

これこそが最も効果的な胎教です。

胎児にそれらを学習する能力があるのかどうか、という疑問はおいておいて、「学習能力がある」という可能性に賭けるのであれば、お母さんの声で教育すべきなのです。

胎児に学習能力があるか、という点に関しては様々な見解の研究がありますが、「絶対にこうだ」と言い切れるほどの強い根拠は得られていませんので、この胎教はあくまで「賭け」です。

 

我が家では、生まれたあとに赤ちゃんがおかあさんの歌を聞いたら安心して眠れるように、つまりは情緒の安定を目的として、歌による胎教をメインに行いました。

これはなぜかと言いますと、安心して眠ることこそが、赤ちゃんにとっての基礎能力だから。安心して眠ることができずに、グズってしまうと、言語教育や音楽教育どころではなくなってしまいます。生後きちんとそれらを勉強するための、基礎能力としての情緒安定なのです。

 

歌は、さすがに幼児向けの楽曲等を忘れてしまっていたりもして、レパートリーがあまりない状況でしたので、歌本を用意しました。

我が家では、「歌はともだち」という小学校向けの歌本を購入しました(安いので)。

もちろん、幼児向けの歌本でも良いと思います。と言いますか、そちらのほうがメロディも歌詞も聞き取りやすく、わかりやすいので好ましいと思います。

お母さんが歌を歌うと、我が子は大暴れでお腹に蹴りやパンチを喰らわせていました。

おそらく歌を聞いての行動だと思われますので、良い方向か悪い方向かはさておき、赤ちゃんに影響を与えたことは間違いありません。

お子さんの蹴りがツラい方は試さないほうが良いかもしれませんが、そうでなければ一度お試しを。

 

もちろん、お父さんがお母さんのお腹に口を当てて、声を伝えるという方法も、お母さんの声には劣りますが良い方法だと思います。

 

モーツァルトは何に効く?

それでは、モーツァルトが胎教に良いと考えられている原因は何なのでしょうか。

これは統計的、あるいはたくさんの赤ちゃんを見た方の経験的に、効果があったからなのでしょう。

では、なぜモーツァルトに効果があるのか、赤ちゃんにどういう影響を与えるのか、メカニズムから考えてみましょう。

 

まず、なぜヴィヴァルディではなく、ドヴォルザークでもなくモーツァルトなのでしょうか。

ヴィヴァルディに代表されるバロック時代の音楽というのは、どこか宮廷での舞踏会をイメージさせます(ものすごくザックリとしたくくりですみません)。この時代の音楽は、きらびやかで高揚感を煽るような音楽が多いのです。

バロックの次の時代、古典派時代になると、音楽の世界は宮廷を飛び出します。モーツァルトの明るい楽曲は、ヨーロッパの丘陵地帯の草原をイメージさせるようで、スケールが大きく開放感に溢れています。

草原

古典派時代よりも後の音楽になると、今度は「きらびやか」とか「広大」とかシンプルな言葉では表現できないような、複雑な感情が絡み合った音楽になってきます。

モーツァルトの音楽というのは、ヴィヴァルディともドヴォルザークとも違って、「気持ちよくリラックスできる」音楽なのです。

 

このリラックスできる、という点を手がかりにして、モーツァルトの効果をもう少し考えてみましょう。

自宅のスピーカーでモーツァルトを流すくらいでは、赤ちゃんには聞こえそうにない、ということはすでにご紹介しました。

ということは、モーツァルトが影響するのはお母さんです。

 

ここまでのお話を考え合わせますと、つまりお母さんがモーツァルトを聴いて気持ちよくリラックスできることこそが重要なのです。

妊娠中は普段と身体の状態が違うこともあり、ホルモンバランスや胎児の動きもあって、リラックスしにくい体になっています。

交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすく、自律神経失調症のような症状が現れることもあります。

そうなってしまうと、赤ちゃんに影響があることは想像に難くありません。リラックスできずに常にお腹に力が入っていて、子宮が圧迫されてしまったり、赤ちゃんへと送られる栄養成分のバランスが変化したり。

お母さんがモーツァルトを聞いてリラックスすることで、赤ちゃんにも良い影響が伝わっていくのです。

 

「赤ちゃんに聴かせよう」と思っていると身構えてしまいますから、是非、ご自身(あるいは奥様)がリラックスするつもりでモーツァルトをかけてみてください。

我が家では、毎晩、睡眠導入にこの辺りをかけていました。

ただ、目的は先程も述べました通り母体のリラックスですので、必ずしもモーツァルトである必要はありません。

ご自身がリラックスできるお気に入りの音楽をかけるのが一番です!